【あきる野市/黒茶屋】 築300年の古民家を使った隠れ家的お食事処。敷地内入場無料! 秋川渓谷横目に至福の時間を堪能!
《西多摩エリア》の魅力を多くの方に知ってもらうべく、話題スポットを様々な角度から紹介しているシリーズ企画第6弾は、「あきる野市」にある《黒茶屋》。風情ある古民家を使った地元で有名なお食事処ですが、エリアそのものにも大きな魅力がある、訪れて損なしの注目スポットです!
*掲載内容は2024年10月下旬時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。
スポット概要
『黒茶屋』
所在地東京都あきる野市小中野167
営業時間【昼の食事】11:00~15:00、【夜の食事】17:00~19:00 *敷地は10:30オープン、21:00閉店
入場料無料 *飲食代等は別途必要
休館日火曜 *時期により水曜もあり/最新情報は営業カレンダーへ
最寄り駅JR五日市線「武蔵五日市駅」よりクルマで5分
公式サイトhttps://kurochaya.com
【黒茶屋があるあきる野市】とは!?
東京都心から4、50㎞に位置し、およそ3万7500世帯7万9000人の方が生活を営まれている東京都多摩西部の街です。
豊かな自然が楽しめるエリアで、エリア最大の観光地であり、四季折々の表情が楽しめる「秋川渓谷」は、都心から約60分で行けるアクセス便利な癒しのスポットとしても人気。エリアにはBBQ場やキャンプ場、釣り場、鍾乳洞など、立地を活かしたアウトドア&レジャー施設が複数点在しています。美肌の湯としても有名な「秋川渓谷 瀬音の湯」も人気。
少し西へ足をのばせば、島しょを除けば東京都唯一の村となる「檜原村」があるなど、周辺エリアの観光の拠点としても便利。都心の喧騒を忘れ、ゆったり街歩きするには最適なエリアです。
*あきる野市観光協会の公式サイトもご覧あれ。
【黒茶屋】とは!?
庄屋造りと呼ばれる、築300年を超える古民家を利用して営業される、ノスタルジック満点のお食事処です。
古民家は元々お隣の「檜原村」にあったもので、100数十年前に現在の地に移築し改増築したもの。施設真横には、あきる野市といえばの清流「秋川*」が流れるなど、眺望も抜群。景勝地としても人気を集めています。
*同エリア付近は「岩瀬峡」とも呼ばれています。
あきる野市や檜原村周辺は、養蚕が盛んに行われていた街としても知られており、同所も長く製糸工場を営み繭から糸を紡いでいたそうです。養蚕業の衰退とともに規模を縮小し現在は行っていませんが、飲食店として営業を始めたのは57年前の1967年(昭和42年)とのこと。わざわざ足を運んでくれた方への感謝の気持ちとして、山菜やキノコなど、地元でとれた食材を使った料理を振る舞ったことが切っ掛けなんだそう。
ランプシェードのモチーフが、蚕を入れていた籠であったりと、製糸業時代の名残りも複数。
現在メインとなる母屋での飲食エリアでは、本格的な会席料理*を味わえる場所として有名で、お祝い事や記念日、法事など、特別な日に利用される方が多いそう。地元食材を積極的に取り入れた、本格的な料理を味わえます。
*黒茶屋では「会席料理」とは呼ばず「山里料理」と呼んでいます。
現在ではお食事処だけでなく、お休み処(休憩スペース)やお土産処(物販店)、茶房(カフェ)、さらに複数の展望スポットも周辺に整備するなど、エリア一帯が1つのコミュニティとなっており、お食事目当てはもちろんですが、エリアを散策するだけでも訪れる甲斐のある、市内指折りの人気スポットとなっています。
驚くべきことは、エリアへの入場自体が「無料」であること。そのため、眺望も良く小休憩にも最適として、多くの方が憩いを求め訪れています。
都道33号線(別名:檜原街道)から脇道にそれたすぐ先にある、この門構えが目的地。一段低い斜面に施設があるため、坂を下りた先の光景を見て驚く方も多いそう。
《黒茶屋》の名の由来は!?
古民家を支える、元々白かったムクの木が時間の経過とともに黒茶に変色し味わいを増していったことから、この名前が付けられたそう。
エリア散策、無料!
もっとも古い母屋で300年という歴史の重みを感じさせる《黒茶屋》ですが、母屋を取り囲むように、東屋など大小の古民家やスポットが点在しています。1つ1つのスポットが独立しているため、「古民家のテーマパーク、公園のような雰囲気がありますね」と担当者。
各所に休憩用スペースが用意されており、敷地内で購入した軽食等を楽しみながらゆっくり休憩できます。
訪れる時期により変化する周囲の表情も見所で、新緑の春夏、紅葉が進む秋と、自然と一体化した“絵になる風景”を求め訪れるリピーターの方も多いんです。綺麗に整備された、この規模のスポットが入場「無料」なんて、驚き以外の何者でもありません!
敷地の脇を流れる清流「秋川」も、エリア内様々な場所から眺めることができます!
ちなみに《黒茶屋》は、移築後に、適時に修繕、増築等を行い現在の形となりましたが、そのコンセプトは「古いものを活かす」ということ。不要となった材木等は即捨てず、柱や梁に積極的に再利用するなど、できるだけ当時の時代の雰囲気を感じさせる場となるよう配慮しているそうです。
味わい深いタッチのイラストがまた味わい深いエリアマップ。マップ中央右側にある「1」の母屋を筆頭に、ザッと8エリアあります!
先の正門の坂道を下った先に駐車場があり、その先からエリア内に入ることが可能です。茅葺きの門と巨大水車が、来場者の気持ちを荘厳なものに。水の音色を奏でながら回転する水車を眺めているだけでも、気持ちが癒されます♪ 水車が送る水は、脇を流れる「秋川」へ合流してるんです。
写真は茅葺きの門から続くメイン通りですが、右側に脇道も。敷地内には大小の建物が点在していますが、散策路ほか手入れがしっかりと行き届いているため、森の中にある《黒茶屋》という名の「村」に訪れたと錯覚するほど。今回訪れた際は木々が青々としていましたが、紅葉もシーズンは雰囲気がガラッと変わるそう。何度も繰り返し訪れてみたくなるスポットです。
待ち合わせにも最適な休憩スポットがあるほか・・・。
大小の鯉が泳ぐ池があったりも。
喧騒忘れまったり“休憩”
「秋川」を見下ろす傾斜に建てられた、板張りテラス「楽」。心地いい風を感じながら、ゆったりとした時間をお過ごしあれ。
敷地の奥へ向かうと、そこには小さな東屋が。母屋のお食事処で提供される、ヤマメなどの川魚の供養塔までありました。
その東屋をの脇にある、竹林に囲まれたステップを下った先にも展望テラスが。テラスとしてはもっとも奥にあり、穴場かも!?
茅葺き門&水車の反対側となる、一段低い場所にあるのがこの「水の音 」テラス。岩瀬峡を目の前に、チェアに座ってまったりしてください。心地いい風と日差し、水の音に、あなたもきっとウトウトしてしまうはず。近くではドリンク等の販売もあります。
岩瀬峡は秋川渓谷のなかでも指折りの景勝地。秋は紅葉を楽しみに多くの方がこの眺望を求めやってくるそう。
「秋川」にもっとも近づける「風のテラス」はフリースペースも。《黒茶屋》は敷地内全域ペットNGですが、ここのみペット同伴が可能です。
地元土産が買える“ショップ”
《黒茶屋》にはお土産屋さん「水車」もあります。もちろん、こちらも古民家を活用。土間風のエリアなど、風情ある空間のなか、ゆったりお買い物をお楽しみあれ。扱っている商品は、地元あきる野を中心に、周辺地域にちなんだ商品を数多く扱っています!
雑貨から食器、陶器、ガラス小物などのほか、地酒やお菓子、味噌、醤油といった、バラエティに富んだご当地商品を多数取り扱っています。
小腹を満たす“軽食”や“カフェ”も
母屋での本格山里料理も気になりますが、空間の雰囲気を楽しみながらラフに小腹を満たせる、軽食販売やカフェも用意されています。
「茶房 糸屋」は、坂の上の門をくぐる前にある、檜原街道に面した場所にあるカフェ。大正時代を意識したというムーディーな照明や大木を使ったテーブルやチェアなど、ゆっくり小休憩するに最適なスポット!
この糸屋では、テイクアウトのお弁当などの販売も行っています。
カフェはガラスエリアも広く採光性も抜群。入り口までが石畳みであったり照明にこだわっていたりと、ムーディな雰囲気が魅力です!
駐車場に面した茅葺きの門をくぐった先右手にある「楽庵」では、秋はほっこりあたたまる名物「焼き蜜芋」や「焼き蜜芋 バニラのせ」「田楽味噌」を、夏はキーンと冷えた八ヶ岳の天然氷を使った「かき氷」をと、季節にあわせた軽食を販売中。エリア散策のお供としてぜひ♪
茅葺き門手前にある「竹庵」は、《黒茶屋》名物の1つである「おやき」を販売中。昔ながらの手法で製作する自家製で、あずき(120円)とねぎみそ(150円)。多いときで1日500個くらい販売するそう!
山里コース料理は4種類
《黒茶屋》のハイライトは、母屋でいただくこだわりの山里料理。地元の山や川が育てた新鮮食材のほか、季節の食材をふんだんに盛り込んだコース料理が楽しめます。
コースはグレード別に全部で4種類。地元のブランド黒毛和牛である「秋川牛」を中心とした「清流」を筆頭に、「水蓮」、「あじさい」「あやめ」とあり、今回そのうちもっともスタンダードな、鶏肉をメインとした「あやめコース」(7700円*)をいただきました。
*価格改定により2025年1月2日より8800円
名物の1つである勾玉豆富 を、「先付」と呼ばれるお通しとして楽しみつつ、旬素材を使った「前菜」から、舞茸やなめこなどを使ったきのこ汁の「碗物」へと続きます。
ハイライトは、鶏肉と味噌をホオノキの葉の上にのせ、その場で下から熱する朴葉焼きとヤマメのから揚げからなる「焼き物」。朴葉焼きは味噌が予想以上にかなり濃厚な味わいで、鶏肉との相性抜群。ヤマメはサクッとした歯応えで身はしっとりとどちらも美味しいです。
焼物のあとは、じゃが芋大葉巻きや柿などのてんぷらを特製の抹茶塩でいただく「揚物」、口直し用の「止肴」、秋の味覚を詰め込んだごはんと続き、カボチャやマスカルポーネチーズ、ミントゼリーなどを使ったティラミスが「水物 」として提供。
10品目となるコースの締め「甘味 」は、《黒茶屋》の名物であるつぶしあんのおやきが登場。おやきの時点ですでにお腹いっぱい・・・となる方もきっと多いと思いますので、お土産として持ち帰ってもOKです。
*提供内容は時期等により変動あり。
お品書きもあり。厳かな雰囲気のなか、しっとりとお食事をお楽しみあれ。
母屋での食事は予約を推奨していますが、少人数であれば予約がなくても利用することが可能とのこと。ちなみに一部食事部屋はふすまをはずすことが可能で、1グループ最大40人程度まで対応できるそう。
母屋の雰囲気は!?
食事をとる母屋はもちろん土禁。ここで靴を脱ぎ、お食事部屋へ移動します。
ご覧の玄関部分ほか、建物内には製糸工場時代の面影を色濃くのこすいろいろな道具等が陳列と、見る者をノスタルジックな境地へと駆り立てます。(写真では一部しか見えていませんが)柱時計の上には、火よけの神を具象化したという巨大な木彫りのお面が。古民家を火災から守る守護神がお出迎えしてくれますヨ。
黒光りする廊下から醸し出される、歴史の重みをぜひお感じあれ。
食事部屋のタイプは複数あり、利用人数等にあわせ施設側がセレクトしてくれます。紅葉映えする部屋など、様々なタイプがあります。写真は、梁が目と鼻の先にある(天井裏ともいえそうな)屋根チカタイプ。以前営んでいた養蚕時代の名残りとのことで、蚕部屋だったスペースを利用したものなんです。
母屋へ上がる石段も風情満点。周囲が暗くなるとエスコートランプが点灯し、さらにムーディーに。写真は母屋側から眺めた様子。
母屋の脇には、予約時間まで時間を潰すための待合所が。母屋での食事は団体さんが多いため、こういった配慮も大切なんですね。ちなみにその隣には、敷地内唯一となる喫煙所があります!
行き方は!?
施設の最寄り駅はJR五日市線「武蔵五日市駅」。南口から出発するバスの「1番乗り場」から出発する「数馬」「藤倉」「上養沢」「払沢の滝入口」行きのいずれかに乗車し6つめの「西小中野」で下車後すぐ(バス5分+徒歩2分)。
*乗車料金/200円/2024年10月現在
*バス時刻情報はコチラ
クルマで行く場合は、圏央道「あきる野IC」より約7.6km・15分。同「日の出IC」より約8km・約20分。中央道「八王子IC*」より約17km・約30分。ちなみに圏央道が完成してから、神奈川などからの来場者がいっきに増えたそうです。
*新宿方面からは八王子IC第2出口を利用
ちなみに駐車場は坂を下った先に3箇所あるのほか、下る前の道を挟んだ場所にある「子生神社」の脇にもありと、合計50台分駐車可能です!
レポートまとめ♪
・300年の歴史を誇る古民家で本格山里料理を堪能
・エリア一帯が1つの集落のようなノスタルジーな空間
・エリアへは入場無料! 休憩テラスや軽食販売も複数
都心では決して味わえない、居心地のいい空気感をエリア全体で楽しめる《黒茶屋》。失われたふるさとに戻ってきたような、忘れていたものを思い出させる貴重なスポットです!
西多摩にはこんなスポットも!
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