【檜原村/古民家の宿 山城】 1日1組限定! 実質貸し切り! 690年歴史を持つ古民家に泊まろう
喧騒を忘れ郊外に訪れてみては!? ということで、《西多摩エリア》にある、誰かに教えたくなるスポットをいろいろ紹介中!
第3弾は、都心から行ける東京の田舎町、檜原村にある《古民家の宿 山城》。歴史ある古民家のお宿でゆったり体を癒しませんか。
*掲載内容は2024年10月下旬時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。
スポット概要
『古民家の宿 山城』
所在地東京都西多摩郡檜原村数馬2478
チェックイン&アウト【IN】14:30 *最終/17:30、【OUT】10:00
宿泊料(参考例)【大人2~3名様/1室利用】夕朝食付き/1万5950円、夕食なし/1万450円 *詳細は公式サイトへ
定休日不定休
行き方①【電車&バス】JR「武蔵五日市駅」より西東京バス(五51:数馬行き)乗車後「数馬」下車し徒歩/約1時間+徒歩2分
行き方②【クルマ】圏央道「日の出IC」〜五日市街道経由(34㎞)/約1時間、中央道「八王子IC」〜新滝山街道経由(50㎞)/約1時間
公式サイトhttp://www.yamashiro1336.com
【山城がある檜原村】とは!?
エリアの9割以上が森林で囲まれ滝や渓谷も多いなど、自然豊かな環境にある《檜原村》は、離島を除けば東京都で唯一の“村”となる、奥座敷的存在の田舎町です。清流《秋川》沿いに集落が点在しており、現在1900人あまりの方が生活をされています。
新緑や紅葉目的で、「三頭山」「御前山」「大岳山」からなる《奥多摩三山》の山歩きやハイキングを楽しむために訪れる方も多く、村の観光協会によれば年間120万人もの方が訪れるとのこと。
観光スポットもいろいろあり、東京都で唯一“日本の滝 百選”に選ばれた《払沢の滝》があるほか、立地を活かした自然体験などが楽しめる《檜原都民の森》、開放的空間のなかでゆったり温泉につかれる《数馬の湯》、地場の檜原村産の材木を使って建設された、子どもたちの無限大の可能性を刺激する遊び場《檜原 森のおもちゃ美術館》などのほか、飲食店やカフェも点在しています。
*檜原村観光協会の公式サイトもご覧あれ。
【古民家の宿 山城】とは!?
檜原村に複数ある集落の1つであり、最奥に位置する「数馬」という里の原点となった、中村家が代々当主を務める、歴史的価値の高い古民家を活用した宿泊施設です。
やや難しい話となりますが、「数馬」は、南北朝時代の1336年(延元元年)に、東京・埼玉・横浜・川崎エリアからなる「武蔵國」を基盤に勢力拡大をはかっていた、「武蔵七党」と呼ばれる武士団の1つである「横山党」を立ち上げた氏族「小野氏」のひとりだった「中村数馬守小野氏経」が切り開いた里。その地に現存する古民家がベースとなっています。
「山城」とは「中村家」のこと。
現在の建物は江戸時代後期に再建されたもの。歴史としては690年あまりの長さを誇る由緒あるスポットです。2011年(平成23年)10月に文化庁の「登録有形文化財」に、檜原村としては初、西多摩エリアでは3例目として指定されています。
建物は「富士型二重兜造り」と呼ばれる木造2階建。編集部調べでは、「寄棟」と呼ばれる屋根の上に、「切妻」と呼ばれる屋根をあわせたような、伝統的な「入母屋」住宅です。“妻”と呼ばれる屋根の両端を切り落とした見ためが「兜」に似ており、その兜が《山城》場合、上下二重となっていることからそう呼ばれるそう。かつて盛んだった養蚕の影響から、数馬には兜造りの古民家が複数あるようです(上層階を養蚕の作業部屋として利用)。
建物そのものも魅力的ですが、環境とのシンクロも大きな見所。新緑、紅葉、雪化粧と、訪れる度に表情が変わる、四季折々の風情にも注目あれ。公式Instagram等で様々な写真が公開されていますのでご覧あれ。
“1日1組限定”で受け入れ
宿として営業を始めたのは昭和30年代(1950年代半ば)とのこと。長く《民宿 山城》の名で営業し親しまれてきましたが、2009年(平成21年)にリニューアルし、受け入れを1日2組限定の少人数制に変更。施設名も現在の《古民家の宿 山城》となりました。ご家族で経営されていらっしゃいます。
その後、さらに受け入れ人数を制限。現在では「1日1組」限定の完全予約制で、宿泊希望者を受け入れています。つまり、実質「貸し切り」状態で泊まれるんです!! これって、凄いことだと思いませんか!?
現在宿を切り盛りするのは、中村家25代目の当主・中村光浩さん。受け入れを制限したあとも人気は衰えず、予約は宿泊希望日の2ヶ月前から受け付けていますが、週末はすぐに埋まってしまうそう。
当主、中村さんの人柄を感じさせる優しい対応も、静かな環境を求めやってくる方の大いなる癒しとなっていると感じます♪
宿の雰囲気をゆっくり楽しむ方が宿泊される傾向が多いとのことで、リピート率も高いんだとか。九州や関西などの遠方客はもちろんですが、じつは東京23区にお住まいの方が結構多いとのこと。ビルに囲まれ、人混みに揉まれる都心での生活からの開放と癒しを求め、気持ちをリラックスさせ疲れをいやしたい。そんな方が多くいらっしゃるようです。
部屋は2種類
気になる宿泊部屋は2種類あります。もちろんどちらとも畳部屋。全面禁煙です。
月夜見の間
4~7名様が利用できる、2部屋あるうちの大部屋側です。広さは14畳。寝室と居間の二間となっており、欄間や襖絵も雰囲気を盛り上げます。エアコンはもちろん、温水洗浄付トイレや洗面台も完備しています(「橘の間」も同様)。
「月夜見の間」には、ローチェアが備わる小休憩スペースも。
橘の間
先の「月夜見の間」より狭い10畳となる1間部屋ですが、風情は充分。採光性も高く、新緑の時期はもちろんですが、紅葉が進む秋の眺めも良さそう。2~5名様利用。
ちなみに、《古民家の宿 山城》は著名人も多数宿泊されています。1979年(昭和54年)4月には、浩宮皇太子時代の天皇陛下がお泊まりになったほか、歴代東京都知事、「宮本武蔵」や「三国志」などで知られる大衆小説家、故吉川英治さんも利用されたそうです。
お風呂も独占可能!
宿泊者「1日1組」は、お風呂も「1日1組」。つまりお風呂も独占できるんです!
薪を使って沸かすお風呂は、身体の芯から温まるとして好評なんだそう。自分のペースでゆっくり入れるのが嬉しいですよね。
食材や味にこだわった食事も
地元で採れた新鮮な食材やブランド黒毛和牛「秋川牛」を使った、四季折々の味覚が味わえるコース料理を提案。地場の山菜や川魚を堪能あれ。宿泊する際は、「夕食・朝食付き」か「朝食のみ(夕食なし)」かを選ぶことが可能です(詳しくは施設公式サイトへ)。
ちなみに《古民家の宿 山城》には、宿泊を伴わない、食事だけ楽しむ「お食事処」としての一面も(昼食のみ対応)。こちらも1日1組限定の完全事前予約制。ゆっくり召し上がれる、個室が用意されています(詳しくは施設公式サイトへ)。
「九頭龍 神社」の社務所も兼務
《古民家の宿 山城》からおよそ400m、徒歩5分程度の場所に《九頭龍神社》があります。
《九頭龍神社》は、先述の檜原村「数馬」を拓いた「中村数馬守小野氏経」が南北朝の戦乱期に、南朝側の守護神として、「九頭龍大神 」を氏神として祀ったのが始まり。1545年(天文14年)に中村家7代目が、長野県にある「戸隠 神社」から勧請*して創建したもの。
*「勧請」そこに宿る神仏の分身や分霊を、他の地に移して祀ること。
神主は代々中村家がが務めており、その事務所ともいえる「社務所」が《古民家の宿 山城》に併設されています。「御朱印」も社務所で受け付けています(御朱印受付/9:00〜15:30)。
ちなみに「九頭龍大神」は、水、芸能、財運の神である「弁財天」の化身とのこと。
【九頭龍神社】
●所在地/東京都西多摩郡檜原村数馬7076 ●公式サイト/http://www.tokyokuzuryujinja.net
《九頭龍の滝》にも行こう!
《九頭龍神社》から奥多摩方向に150m進むと、パワースポットとしても知られる《九頭龍の滝》があります。落差10mの2段構成の滝で、滝行を体験することも可能。滝行についてはコチラヘ。
行き方は!?
アクセスはクルマかバスがおすすめです。《古民家の宿 山城》は檜原村の最奥、山梨もほど近い「数馬 」と呼ばれる地区の都道206号線(檜原街道)沿いにあります。圏央道「日の出IC」「あきる野IC」、中央道「八王子IC」からは、クルマでそれぞれ約1時間。
駐車場は複数台分用意があり、宿泊者や食事、社務所にご用のある方は無料で利用可能です。徒歩圏内にある《九頭龍神社》には鳥居前に参拝者専用駐車場がありますが、《九頭龍の滝》にはなく、《山城》の駐車場を有料で利用可能です。
一方バスの場合は、最寄り駅であるJR「武蔵五日市駅」から出発する、1番乗り場「五51:数馬行き」の西東京バスに乗車し約1時間。バス停「数馬」で下車後、徒歩数分で《古民家の宿 山城》です。バスは1時間に1本程度。
【詳細】http://www.yamashiro1336.com/09access.htm
*乗車料金/1120円/2024年10月現在
*バス時刻情報はコチラ
レポートまとめ♪
・680年の歴史を持つ由緒ある古民家に泊まる
・宿泊できるのは「1日1組」 実質貸し切り!
・徒歩圏内に《九頭龍神社》《九頭龍の滝》も
いかがでしょう!? ゆったり、しっとり雰囲気を楽しみながら泊まれる古民家の宿。1日1組の特権を、ぜひ味わってみてください♪
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