2024.11.14

特集記事

文・写真: 山さん
2024.11.03

【檜原村/晴ノ舎】 風情満点、食事も美味しい! 癒しの古民家カフェでデトックス!

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

都心の東京観光もちろん楽しいですが、喧騒を忘れあえて郊外へ足を運んでみませんか!? ということで、《西多摩エリア》にある、誰かに教えたくなるスポットを紹介する連載をスタート。

第2弾は、豊かな自然に囲まれた《檜原村》にある、古民家を活用したカフェ「晴ノ舎」。旅の小休憩にもピッタリな、気持ちもお腹も満たせるスポットです♪

*掲載内容は2024年10月下旬時点の情報で、内容を保証するものではありません。

*掲載写真はすべて編集部による。

スポット概要

『古民家カフェ・晴ノ舎 Harenoya』

撮影OK(写真)
物販あり
駐車場あり

所在地東京都西多摩郡檜原村人里2032
営業時間【3月〜11月】10:00~17:00 *LO.16:00、【12月〜2月】10:00~16:00 *LO.15:00
入店料無料 *飲食物販代等は別途必要
定休日【3月〜11月】月・火曜(祝祭日の後2日間、祝祭日は営業)、【12月〜2月】月・火・水曜
行き方①【電車&バス】JR「武蔵五日市駅」より西東京バス(五51:数馬行き)乗車後「西川橋」下車し徒歩/約40分+徒歩3分
行き方②【クルマ】圏央道「日の出IC」〜五日市街道経由(20㎞)/約40分、同「あきる野IC」〜滝山街道経由(20㎞)/約40分
公式サイトhttps://harenoya.co.jp

【晴ノ舎がある檜原村】とは!?

東京の西。多摩エリアの西端部に位置し、エリアのなんと93%が森林という大自然のなかにあり、東京都のなかでは、奥多摩町、八王子市に続く3番目に大きな地区、それが檜原村です!

都心から約2時間。都会のビル群とは打って変わる、グリーン一杯の自然豊かなエリアには、自然を活かしたスポットはもちろん、地元食材などを楽しめる飲食店、歴史ある宿泊施設など、いろいろな要素が点在と、東京と判ってははいても東京とは思えない・・・。そんな体験が味わえる人気エリアです。

水が綺麗で美味しく、現在では杉を伐採して(花粉飛散の少ない)広葉樹に植え替える作業を進めるなど、林業でも注目されています。

手軽に行ける東京の田舎街(島しょを除けば、都内唯一の“村”)として人気を博しており、地元観光協会も観光客誘致にチカラを入れるなど、積極的に情報発信を行っています。

檜原村観光協会の公式サイトもご覧あれ。

【古民家カフェ 晴ノ舎】とは!?

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

今回ご紹介する《古民家カフェ 晴ノ舎》は、文字通り、“古民家”を利用したカフェ。

オープンは2022年(令和4年)4月29日と、地域では比較的新しいスポットですが、活用している古民家《旧高橋家住宅》は由緒ある歴史的価値の高いもの。正確な時期は不明ながら、建設は江戸時代末期とのことですので、いまからざっと170,80年前かと思われます。“かぶと造り”と呼ばれる、茅葺き屋根のノスタルジックな建物です。

所有者であった高橋家は、この地で盛んに行われていた養蚕ようさん業を営んでいたそうですが、7代目当主が漢方医の医者であったこともあり「医者殿いしゃど」と呼ばれ、親しまれたそう。

檜原村・晴ノ舎 Harenoya籠

建物正面脇には、「医者殿」時代、実際に医者である7代当主を乗せ往診した際に使われた「駕籠(かご)」が、吊り下げた状態で期間限定で展示中です。

2017年(平成29年)5月に登録有形文化財に登録されたことを機に、村としてこの歴史ある建物を有効に利用し、地域の活性や雇用創出、観光の場として公開活用することを決定。事業者を募集したところ、《晴ノ舎》を運営するHarenoya合同会社が選ばれ、約2年の改修をへて2022年にオープンにこぎ着けました。

わたしがやらねば誰がやる!?

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

お店を切り盛りするのは、千葉県から約5年前にご夫婦で移住して来られた土井智子さん。「三頭山みとさん」への登山などで檜原村を訪れるうち、自然豊かな環境はもちろん、人のつながりがある、人間関係が密な暖かい村の雰囲気に強く惹かれたそう。

そんな思いは移住後ますます強くなり、村の地域おこし協力隊員に参加するなど、村との関わりを深くしていったとか。その任期が満了するタイミングで知ったのが、旧高橋家住宅の公開活用の募集だったんです。「わたしがやらねば誰がやる!? そんな気持ちでしたね」と、すぐ名乗りをあげたそう。

土井さんが目指すカフェ造りは、地域共存。

主力となるカフェ事業で展開するメニューには、地元産を中心に、一部お隣のあきる野市の野菜など、いわゆる旬な食材を使っていますが、提供には生産者の協力なくしてはなりたちません。苗木からではなく種から作り、不腐葉土も自家製で賄うなど手間暇をかけて栽培した野菜を提供してもらうべく、農家さんとの関係性を密にとっているそう。

趣向を凝らしたランチメニューは、野菜に加え、ハーブやスパイスも盛り込んだ完全オリジナル。土井さんいわく「ココロとカラダに優しいメニュー」となっているのですが、ポイントはそれが1ヶ月・1品限定で提供する、珍しい“月替わり”スタイルであること。

檜原村・晴ノ舎 Harenoyaランチ

提供メニューの内容が細かく記された、月替わりのメニュー表。

その時々の旬な味を楽しんで欲しいとこのスタイルにしたそうで、毎月変わるため、訪れる度に新しい味との出会いがあるんです。固定メニューを12ヶ月で単純に繰り返しているわけではないため、その1ヶ月を逃すと、次は2度と提供されない!? 可能性も。一期一会の味と出会えるのも、同店のならではです。

檜原村・晴ノ舎 Harenoya土井智子さん

ついつい長居したくなるお店の雰囲気はもちろんですが、なにより土井さんの、人を引きつける人間力も魅力的。皆さんの来店を、屈託のない笑顔で大歓迎してくれます♪ ちなみに土井さんご自身も、現在築100年超えの古民家にお住まいとのこと。

ちなみに店名の《晴ノ舎 Harenoya》とは、晴れでも雨でも、来店する方の気持ちが晴れるようなスポットになればとの想いが込められています。

夏が長引いた影響で取材時はまだまだでしたが、毎年紅葉シーズンになると、カフェの軒先の樹木が綺麗に色づくそう。紅葉目当てに行くのもありかもです!

地元野菜ふんだんランチ、いただきました!

檜原村・晴ノ舎 Harenoyaランチ

今回頂いたのは、メニュー表でもご紹介した《季節のランチセット》1800円。

ご飯からお味噌汁、小鉢ほか、彩りも豊かな、思わず「わお!」となりそうな、食べる前から気持ちが弾むこのランチ。

山形の特別米である「つや姫」のお山ごはんの上にちょんと乗るのは、オリジナルの生姜味噌。ローストした野菜はまずはそのままいただき、つぎに自家製のハーブ塩をちょっと付けてと味変も楽しめます。キュウリとシソの実を使った辛子漬けがこれまた美味。全体的に1品1品の味がしっかりとした、美味しいランチでしたヨ〜。

ちなみに、このメニューは2024年10月期限定。恐らく同じ内容には2度と出会えないかもしれませんが、次はなにかと楽しみであったりも。地元生産者の方との関係を密にとることで、旬野菜を絶好のタイミングで提供できるようにしているそうです。最新メニューは施設公式サイトのNEWS欄等で確認可能です。

カフェですので、デザートや、ハーブティーなどの各種ドリンクの販売もあります。食後やもちろん、それ目当てに訪れるのもありです。

営業は夕方まで。ディナーの提供はありませんのでご注意を。

空気感が好き! 店内ウォッチ!

古民家を活用したカフェですが、古民家ならではのお店の雰囲気も、大いに気になりますよね!

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

古民家の間取りですが、入り口入ってすぐに、古民家といえばの「土間」があり、右手がレジ&キッチン、左手が座敷、その奥が2つの畳部屋。土間正面には囲炉裏のある茶の間も。さらにその左手には、個室感のある内座敷が備わっています。店内を写真付きで紹介すると・・・。

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

囲炉裏が目を引く茶の間。囲炉裏はもともとあったものですが、それを取り囲むテーブルはカフェ開店にあわせ製作したもの。檜原村で伐採された多摩産材を使って釘を1本も使わずに組んだものなんです!

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

場のアクセントになっている、テーブル上や壁に掛けられたドライフラワーは、お店で実際に育てたハーブや花を使ったもの。

檜原村・晴ノ舎 Harenoya
檜原村・晴ノ舎 Harenoya

座席のスタイルは様々あり、ご覧の2人用ローチェアの対面型、通常の4人掛けテーブル、カップル席など。どこに座っても絵になるのが、また古民家の魅力でもあるんです。座席は混雑具合にもよりますが、空いていれば希望する席に座れるとのことです。

檜原村・晴ノ舎 Harenoya
檜原村・晴ノ舎 Harenoya

奥には、10畳ずつの「でい」と呼ばれる奥座敷があります。こちらでは、檜原村に在住するクリエイターさんが製作されたアクセサリーなどを、販売するスペースとして活用。

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

内容は時期により適時入れ替わり、開催期間もその都度異なるとのことで、取材時は廃棄予定だったデニムや檜原村から排出された木材の端材などを使った、“イラナイモノ”を、“ステキナモノ”へとアップサイクルさせた雑貨類を販売中と、ここでも地域と共存中♪

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

土間にあるレジでは、檜原村にゆかりのあるお土産や工芸品を厳選して販売する物販コーナーも併設。アクセサリー類はもちろんですが、同店が注視するハーブ関連のお茶や、ランチにも提供されるしょうが味噌などを販売しています♪ カフェとあわせご利用あれ。

ワークショップなども!

檜原村の魅力を体験してもらうべく、不定期でワークショップなども開催中。過去には野菜の収穫体験などを実施したそうです。最新情報は公式Instagramで適時告知されます。

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

そのほかにもランプシェードが竹細工だったり、古民家といえばの仏間があったり、モノ置きが続く採光性の高い縁側があったりと、新旧のモノ・場所がシンクロ。目に付くものすべてが味わい深い、古民家カフェとなっています。

檜原村・晴ノ舎 Harenoyaトイレ

気になるトイレもご覧のように。落ち着く空間となっています♪ ちなみにトイレは2箇所ありますヨ。もちろん水洗です!

行き方は!?

お店は檜原村の標高500mにある「人里へんぼり 」と呼ばれる地区の旧街道沿いにあり、アクセスはクルマかバスがおすすめ。

もっとも多いであろうクルマでは駐車場に注意。9台分用意がありますが、店舗前にはありません。お店から徒歩3分程度離れた「人里コミュニティセンターグランド」内にある、指定スポットとなります。

【詳細】https://harenoya.co.jp/#access

バスの場合は、最寄り駅であるJR「武蔵五日市駅」から出発する、1番乗り場「五51:数馬行き」の西東京バスに乗車し、約40分。バス停「西川橋」で下車後、徒歩1分たらずです。バスは1時間に1本程度。

*乗車料金/990円/2024年10月現在
*バス時刻情報はコチラ

こんにゃくの聖地、井上食品へ!

檜原村・井上食品

先にご紹介した《晴ノ舎》の駐車場の斜め真向かいには、こんにゃくの製造販売で知られる《井上食品》があります。

水質のいい地元の水を使った、「こんにゃく」や「しらたき」の生産を生業とするメーカーで、“バッタ練り”と呼ばれる、伝統の製法を現在も続けているこんにゃく業界の老舗ブランドです。創業は1960年代初頭。当時檜原村では現金収入の手段が限られていたことから、人口流出を食い止めるべく事業を始めたのが切っ掛けなんだとか。

“バッタ練り”とは、こんにゃく芋を練るための大型のフィンを持った専用マシンを使った製法で、練る際にバッタン、バッタンと動く様からその名が付いたそう。

檜原村・井上食品

バッタ練り製法は手間が3倍かかるといい、大手含め、現在この製法をメーカーはなく、そもそも機械をメンテナンスできる会社が1社しかないという稀少な製法なんです。

現在ではこんにゃくの生産を、「(こんにゃく芋の)粉」から始めるケースが大半とのことですが、同社ではこんにゃく本来の風味、食感を大切にし、「こんにゃく芋」から作る古来の製造を行っています。芋自体は自前の畑で栽培するほか、山梨や群馬の農家と契約し仕入れているものの、芋農家自体が減りつつあるそうです。

こんにゃくいも

これが「こんにゃく芋」。実際にこんにゃくの生産に適するまでには、収穫保存埋め直し収穫など、なんと3年もかかるそう。本体の丸い部分だけで、直径15㎝くらいあります!

生産量は(しらたき含め)1日8000〜1万個。今回実際に刺身こんにゃくを試食させていただきましたが、これが本マグロの刺身を食べているよう♪ 美味しいです!! とろけるような美味しさで、こんにゃくのイメージが大きく変わるほどです。バッタ練り製法は、練ったこんにゃく内に微細な気泡が入るため味が染み込みやすく、歯応えも抜群。井上食品のこんにゃくを食べたら、ほかに浮気できなくなるほど、その味は抜群です!

檜原村・井上食品

おいしいこんにゃくを食べるきっかけになればと、約30年前の社屋を建て直す際に工場見学ルームを新設した《井上食品》。工場全体を見下ろせる部屋で、ビデオも駆使した製造工程の説明等を実施し、最盛期は年間50校もの子どもたちが見学に来たそう。

檜原村・井上食品

すり潰したこんにゃく芋をバッタ練り機で練り込み、型に入れて1時間程度でこんにゃくができるそう。

残念ながら観光客等、「個人」の見学は受け付けていませんが、お買い物ついでに雑談がてら話を聞いてみてはいかがでしょう。

檜原村・井上食品

社屋1F脇には、一般の方が利用できる即売場があり、刺身用・煮込み用と、こんにゃく商品をいろいろ購入可能です。檜原村土産として購入されては!?

【井上食品】
●所在地/東京都西多摩郡檜原村人里1800 ●営業時間/8:30〜17:00 ●定休日/年末年始 ●駐車場/6台分 *個人の工場見学はできません

レポートまとめ♪

檜原村・晴ノ舎 Harenoya

・ほっこり気分のなか、ゆったり食事や休憩ができる古民家カフェ
・地元食材を中心として月替わりランチは必見!
・徒歩圏内にこんにゃくの名店の直売所も!

いかがでしょう!? カフェ好き、古民家好きの方はもちろん、村の雰囲気を感じつつ、ゆったりまったりしたい方に足を運んで欲しい《晴ノ舎》。すぐ近くにある《井上食品》もおすすめです!

西多摩・檜原村にはこんなスポットも!

今回ご紹介した記事は 

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