2024.05.02

特集記事

文・写真: 山さん
2024.04.18

【GOSHOEN(護松園)】 箸販売、カフェ、博物館、共有スペースありの、“みんなの別邸”古民家へ行こう!

福井若狭 GOSHIEN  護松園 店内様子

北陸新幹線の延伸で、東京から足を伸ばす方も増えている「敦賀」ですが、オソトイコではあえてそのお隣エリアとなる《若狭》の見所をリポート!

4回目となる今回は、「小浜市」にある『GOSHOEN』。築200年超えの日本家屋のリノベーションで誕生した、見所一杯の憩いの場を紹介! ちょっと足を伸ばしてみませんか!?

*掲載内容は2024年3月中旬時点の情報で、内容を保証するものではありません。

*掲載写真はすべて編集部による(一部除く)。

スポット概要

『GOSHOEN(護松園)』

箸販売あり
カフェあり
博物館あり
駐車場あり
撮影OK(写真)

所在地福井県小浜市北塩屋17-4-1
開館時間10:00~17:00(カフェ含む)
入館料無料 *物販飲食代等は別途必要
休館日水曜日&木曜日
最寄り駅JR小浜線「小浜駅」より、あいあいバス・泊線(または田烏線)乗車後、「西津公民館前」下車後、徒歩6分
最寄りIC舞鶴若狭自動車道「小浜IC」よりクルマで7分
公式サイトhttps://goshoen1815.com

GOSHOENごしょうえん(護松園)】とは!?

福井若狭 GOSHIEN  護松園 建物外観

今回紹介する『GOSHOEN(護松園)』は、いまから約200年あまり前となる1815年(文化12年)に、北前船の豪商としてならした「古河屋」の五代目当主が、藩主などをもてなすために建てた、迎賓館的な役割を果たした別邸がベースとなっています。

「旧古河屋別邸」と呼び福井県の有形文化財にも指定されるなど、由緒あるスポットとして親しまれてきましたが、特別なとき以外入ることができなかったことや管理維持にも課題があったそう。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 表札

江戸時代に北前船の廻船問屋、金融業、酒造業などで財を成した、150年の歴史を持つ「古河屋」は、1880年(明治13年)に廃業されています。

そこで名乗りをあげたのが、現在同館を管理運営を担当する、小浜市に本社を構える老舗箸問屋の『マツ勘』。

2022年に同社が創業100周年を迎えることから、地域への恩返しの一環としてリベノーベーション。当時管理されていた別業者から譲り受け、地元の方はもちろん、観光客が気軽に立ち寄れるスポットにすべく、極力当時の状態を維持しつつ一部を修繕修理。2021年5月末にオープン*したのが現在の『GOSHOEN』です!

*全面開館は2023年1月9日

福井若狭 GOSHIEN  護松園 入り口暖簾

正面門をくぐった先にある、暖簾がかかったこちらが建物の入り口です!

コンセプトはずばり・・・“みんなの別邸”。

誰でも気軽に足を踏み入れ、その空気感を楽しみ、出会いの場となればという思いで生まれたスポットで、在住エリアに関係なく、みんなの「別邸」として集ってもらい、交流の切っ掛けになればと企画されました。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 俯瞰マップ

館内は様々なセクションで構成されており、運営元の「マツ勘」の本業である“お箸”を販売する「箸蔵まつかん本店」を筆頭に、コーヒースタンド「eneえん」、古河屋や地元工芸品の若狭塗を紹介する「みんなのミュージアム」、さらにワークショップやコワーキングスペースとして活用している「みんなの図書館」などで構成されています♪

癒され度満点の空間

福井若狭 GOSHIEN  護松園 居間

「GOSHOEN」の魅力は、買い物、飲食、鑑賞といろいろありますが、古式ゆかしき日本家屋ならではのスローな空気感も見過ごせません! その場に居るだけで自然と癒されること、間違いなしですヨ〜。

館内は気になる場所を自由に行き来可能となっており、メインとなる大広間である「みんなのリビング」には、ご覧のようにオシャレなチェアが用意されていたりと、和モダンな仕様に。館内にあるカフェで購入したドリンク類はリビング等でも飲食可能となっていますので、旅の疲れをコーヒー片手にジュワ〜と癒しちゃってください♪

福井若狭 GOSHIEN  護松園 居間

リビングは採光性も、眺めも抜群。「護松園」の名前の由来ともなった庭園を眺めながらくつろげます♪ 石灯篭や井戸があることから、特別なイベント開催時以外庭は開放していませんが、眺めているだけでも十分楽しめます。

同館は休館日以外開放されている、入館無料スポット。Wi-Fiも完備していることから、近所の小学生が遊びに来てみんなでゲームをしたり、パソコン片手にちょっとお仕事したりと、いろいろな方が自由に使っているそう。

驚くべきことに、ワンドリンク制などの縛りもとくにないそうです!

オープン以来、老若男女問わず多くの方が利用する「GOSHOEN」は、スタッフさんの雇用創出だけでなく、企業イメージ向上にも貢献。同館を切っ掛けに「マツ勘」を知り入社した社員も増えるなど、人材形成の場としてもメリットが大きいとのことです。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 土間 入り口

都心の住宅でめっきり減ってしまった畳敷きやふすまといった、昔多くの家で見掛けた光景だけでなく、違い棚や天袋のふすま絵、床の間、茶室ほか、視線に入るすべてのものに風情と歴史を感じさせる「GOSHOEN」。いろいろご覧あれ。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 中庭

建物で囲まれた中庭も、実際に立ち入ることはできませんが、雰囲気は十分伝わります♪

福井若狭 GOSHIEN  護松園 土間入り口

建物内は土足禁止。土間で靴を脱いで入館しましょう。

100種類以上のお箸、販売中!

福井若狭 GOSHIEN  護松園 店内箸売り場

土間正面に位置するのが、お箸のお店「箸蔵まつかん本店」。同館を運営する「マツ勘」の本業である箸の直営店が用意されているんです。

エリア内には、地元若狭の工芸品として、観光客からも支持を集める“若狭塗”仕上げのほか、地元にある工房・職人さんとのコラボなど、常時100種類以上の箸を展示・販売中。

ちなみに、「マツ勘」はなんと1000種類以上(!)の箸を取り扱っているそうですが、日本製塗り箸の70%以上は、「GOSHOEN」がある福井県小浜市で生産されているんだとか。凄い!

福井若狭 GOSHIEN  護松園 箸

一膳1000円程度から購入可能で、思わず「それ、どこで!?」と聞きたくなる、オシャレな箸がズラリ。お土産にも重宝されています♪

例えば、長崎県にある波佐見焼の陶磁器ブランド「マルヒロ」が展開している、1950〜60年代のアメリカのカフェなどで観られた大衆食器からインスパイアされたシリーズ「SEASON 01」とのコラボ箸*、地元小学校の生徒とのコラボ箸、若狭湾に漂着するプラスチックゴミを取り入れたアップサイクル箸など、思わず「へぇ」な箸がいろいろ販売中です。

*「マルヒロ」コラボ箸には、ほかにも、箸に慣れていないキッズ向けの「もぐもぐごっくん箸」などもあり。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 箸を持つ人

箸は見た目も大切ですが、握った際の感触も気になりますよネ。もちろん、実際に手に取って感触を確かめることが可能ですヨ♪

エリア内には箸以外に、陶器や漆器なども一部販売。作り手の顔が見えるという視点で県内外から厳選した商品が並びます。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 商品解説板

製品の価格表示用プレートがまたオシャレ。食洗機の対応有無など、知りたい情報もあり!

【箸購入はオンラインでも!】https://www.hashikura1922.com

気持ち落ち着くカフェ♪

福井若狭 GOSHIEN  護松園 カフェene

箸ショップの先、館内奥には常設カフェ「ene COFFRR STANDえん コーヒースタンド」が営業中。

店名の「eneえん」とは、護松園の「園」、ご縁の「縁」、エネルギー(energy)の「EN」と、いろいろな「えん」を意味しているんです。

表記が「en」ではなく「ene」であるのは、1つの「en」が次の「en」を生んで輪になればとの願いを込めて、あえて「e」を1つ多く入れているそう。「えん」には「円」という意味もあるんです。思わず誰かに話したくなる、深イイこだわりですよね!

福井若狭 GOSHIEN  護松園 eneメニュー

淹れ立てコーヒーやティー、スムージーなどの各種ドリンクのほか、サンドやスイーツなどの軽食を販売中。それら飲食物は、カウンターだけでなく、館内のリビング等でも楽しめます。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 ene外観

「ene」は「GOSHOEN」側から入ることもできますが、専用の入り口もあり。カフェのラストオーダーは16:30。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 店外テラス

お店の前には、野外でくつろげるデッキスペースも。天気の良い日はここで休憩するのもいいかも!

蔵を使ったミュージアムも!

福井若狭 GOSHIEN  護松園 博物館内部

「GOSHOEN」のもっとも奥まった場所には、なーんとミュージアムが! その名も「みんなのミュージアム」。鑑賞無料です! 2023年1月にオープンしたエリアです。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 博物館展示

「GOSHOEN」の元となった別邸「護松園」を建てた古河屋の歴史のほか、若狭塗箸の解説をさまざまな角度から紹介。写真や図柄等を多用するなど、判りやすい解説となっており、ここでもきっとみなさん、思わず「へぇ」となるハズですヨ〜。

ちなみに床も独特。表面がくり抜かれたような凸凹がある、“名栗床なぐりゆか”と呼ばれる仕様となっており、コレが結構気持ち良かったりするんです♪

福井若狭 GOSHIEN  護松園 博物館2F

ミュージアム内にはらせん階段があり、登った先には「みんなのスペース」と呼ぶ共有スペースが完備されています。ミーティングやイベントの開催、さらにレンタルギャラリーとして利用できるんです。個人での利用は無料。

ちなみに共用スペースとしては、ほかにも「みんなの図書館」と呼ぶエリアが本館側にあり、若狭小浜の資料や写真集などスタッフがセレクトしたオススメ本などを自由に閲覧可能です。詳細は直接お問い合わせあれ。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 2F展望室 博物館入り口 蔵

ミュージアムはなんと土蔵の中に。入り口がまず凄い! さすが蔵。扉が厚い!

福井若狭 GOSHIEN  護松園 縁側廊下

ミュージアムへは、カフェ横から伸びる縁側を通り奥へ。途中、中庭をガラス越しに鑑賞できます♪

本館2Fにも上がれます!

ミュージアムだけでなく、じつは本館側も2Fに上がれるエリアがあるんです。入り口となる土間先の部屋の右手に階段があり、上がりきると・・・。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 2F展望室

4畳程度のコンパクトな部屋が。ここから庭を見下ろすことができるんです。階段の角度がかなり急なため注意が必要(とくに下り)ですが、上がる価値はありますヨ〜。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 2F展望室

ちなみにこの2Fは、2024年4月から飲食物の持ち込みがNGとなりましたのでご注意を。

こんな箸ゲームも♪

福井若狭 GOSHIEN  護松園 居間おもちゃ

誰でも自由に利用できる「GOSHOEN」ですが、多くの方が利用される先述の「みんなのリビング」の床の間には、来館者が自由に遊べるようにと、「鍋島青磁のリバーシ(オセロ)」や幼児向けの木のパズルなどが、常備されているんです。

なかでも思わずハマったのが・・・。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 箸のおもちゃ

箸の製造工程で出てしまう端材を使った、箸で積みかさねていくオリジナルゲーム、その名も「ハシツミー」。じつにシンプルなゲームですがこれが結構楽しい♪ ぜひ挑戦を!

ちなみに「ハシツミー」は1650円、「鍋島青磁のリバーシ」は3万3000円で販売もしています。鍋島青磁製の箸置きも売っています♪

東京からの行き方は!?

道の駅 若狭おばま 地図

『GOSHOEN』は、矢印があるJR「小浜駅」からバス、またはレンタカーでどーぞ!

東京からは、延伸された北陸新幹線「かがやき」に乗り終点「敦賀駅」まで約3時間。

電車で訪れた場合、「敦賀駅」から先の選択肢は大きく2つあり・・・

【1】JR小浜線を利用
【2】レンタカーで舞鶴若狭自動車道(若狭美浜ICー小浜IC)を利用

の基本どちらか。

【1】のJR利用は、最寄り駅「小浜駅」までが約1時間。下車後、駅前から伸びる162号線をひたすら北上すると到着します(目的地手前で右左折あり)。徒歩で約30分(約2.5㎞)。左手に海を眺めながらお散歩できますので、それもありかも!

徒歩は厳しい場合は、駅前からバスを。「あいあいバス」の泊線または田烏線に乗車し、「西津公民館前」でおりて1分程度。所要時間6分程度でつきます。

一方【2】のレンタカー利用は、最寄りIC「小浜IC」までが約40分。そこから下道で7分程度。駐車場も2箇所用意されています。

そのほかにも、2024年4月より期間限定で、「敦賀駅」からバスという選択肢が増えました! その名も「若狭メモリーライナー」。バスは『小浜駅』にも停車。若狭メモリーライナーはほかのエリアにも停まりますので、観光の足として利用してはいかがでしょう!? ■2024年12月29日まで運行

【「若狭メモリーライナー」について】https://www.wakasa-obama.jp/2024.2.16/

レポートまとめ♪

福井若狭 GOSHIEN  護松園 バナー

・歴史ある日本家屋のリノベーションで誕生!
・箸ショップありカフェあり、博物館あり!
・入館無料! 誰でも自由に過ごせる憩いの場

いかがでしょう!? 若狭観光のハイライトの1つに十分なりえるこのスポット。誰でも気軽に立ち寄れるオープンなスポットで、お土産が買え、カフェも利用可能とゆったりできますヨ♪ 古民家カフェ好きな方にもオススメ。ぜひ立ち寄ってみてください。

福井若狭 GOSHIEN  護松園 居間からの眺め

若狭リポート、適時公開中!

今回ご紹介した記事は 

 いかがでしたか?

以上、お出かけ情報満載のウェブメディア「オソトイコ」がお届けいたしました。関東1都3県ではこのほかにも楽しいイベントや気になるお出かけスポットがたくさん!オソトイコではそんなお出かけに役立つ情報を日々集めてお届けしております。今後もぜひ活用してくださいね!

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この記事を書いた人

山さん

娘と一緒にハイキングや登山を楽しむ日を待ち望む、ただの編集者。

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