2024.04.25

特集記事

文・写真: 山さん
2019.01.09

都会の喧噪を忘れるに最適な、憩いの庭園。小石川後楽園を、あえて“冬”にじっくり観賞してみた!

後楽園

東京都内には都民の憩いの場となる庭園が複数ありますが、今回立ち寄った「小石川後楽園」は全国に数ある史跡のうち、とくに重要で、日本文化の象徴と評価される「特別史跡」と、芸術上、観賞上の価値が高い土地を評価した「特別名勝」の両方に指定された、日本にわずか5つしかない特別な場所。高層ビルや東京ドームに囲まれるなど、都心の中心に位置し、アクセスも便利。意外にスルーしがちだった方も多いはずですが、ぜひこれを機会にアナタもぜひお出かけを。

 

SPOT DATA

小石川後楽園(こいしかわこうらくえん)

アクセス便利
トイレあり
お土産屋さんあり
子連れOK
駐車場なし
車椅子OK

開園時間9:00〜17:00(入園16:30まで)
休園日年末年始(12月29日〜1月1日)
無料公開日5月4日/みどりの日、10月1日/都民の日
場所東京都文京区後楽1-6-6
アクセス【電車】JR総武線「飯田橋駅」 徒歩10分/JR総武線「水道橋駅」 徒歩15分
入園料個人300円、65歳以上150円*団体割割引、年間パスポートあり。
お問い合わせ先小石川後楽園サービスセンター ℡03-3811-3015
公式ウェブサイトhttps://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index030.html

小石川後楽園ってそもそもなに!?

1629年(寛永6年)に水戸徳川家が作り始めた庭園で、完成したのは二代め藩主の光圀水戸黄門の光圀です!)の時代。大きな池を中心とした回遊式庭園となっており、庭作りのモチーフは、中国の「明」の時代の趣向文化。中国の名所から名前を拝借したポイントが随所にある、和漢折衷庭園として親しまれています。敷地は真横にある東京ドームの1.5倍と、広大なもの。ゆっくり見れば2時間以上はかかる、大庭園です。戦災や関東大震災の影響で消失倒壊し基礎しか残っていない場所も一部あるなど、歴史を感じさせる場所でもあります。

 

【セクションA】入り口横にある涵徳亭から、時計回りで観賞スタート

後楽園
出典:東京都公園協会

 

小石川後楽園はとにかく広いため、今回は3つのエリアに区切ってご紹介します! チケット購入後、右手にある涵徳亭(かんとくてい)と呼ばれる茶屋(2019年5月下旬まで改修工事中のため、利用不可)からスタート。庭園の名物の1つである、通点橋付近までをご案内します。

 

後楽園

涵徳亭(かんとくてい)は数度建て替えられており、現在で4代目。障子をガラス製であることから、「硝子(ビードロ)ノ茶屋」と親しまれています(5月下旬まで改修中)。

後楽園

手前が蓮池。奥側の小山(小廬山/しょうろざん)は芝山ではなく、手前右のようなオカメザサで全面が覆われており、実際生で見ると思わず“おおっ”と。

後楽園

枝垂桜(しだれざくら)も季節柄枯れていますが、3月下旬〜には、お花見目当て♪ 来園者で賑わっているはずです。

後楽園

撮影スポットの渡月橋(とげつきょう)。京都嵐山にある渡月橋から名を拝借したとか。川に浮かぶ落ち葉も絵になる。

後楽園

直立に競り立つことから名が付いた、「屏風岩(びょうぶいわ)」。3代将軍「家光」はこの近くで腰を下ろし、目前の「大堰川(おおいがわ)」を眺めながら休憩したとか。

後楽園

屏風岩脇にある石段を上がった先の、高台から「枝垂桜」「大堰川」「渡川橋」などを見た様子がコチラ。春や秋にも再度訪れてみたい、とっておきの場所ですネ。

後楽園

石段ひとつが絵になる小石川後楽園。ご覧のような石段は、庭園内に複数あります(写真は「屏風岩」の裏手)。幅が広いため、ゆっくり歩け疲れにくい印象です。

後楽園

こちらは石段を登り切ったところにある「清水観音堂跡」。京都の清水寺をモチーフにした観音堂があったそうですが、関東大震災で焼失。柱を支えた基礎だけが残る。

後楽園

石段を下ると現れる朱塗りの「通天橋(つうてんきょう)」。こちらも京都・東山東福寺の「通天橋」がモチーフとなっているそうです。ここも絵になる場所。オススメです。

後楽園

「通天橋」から「大堰川」を眺めた様子。周囲にある楓の紅葉を楽しみにする来園者で、シーズン中はとくに賑わうそうです。川のせせらぎが、ホント心地良いんです♪

 

【セクションB】名物「円月橋」から「梅林」、「丸八屋」へと周回

後楽園

 

通天橋を渡ったあと、「得仁堂」という小堂を観賞し石段を下る。下る先にあるY字で左へ行けば、石橋の名物「円月橋」がすぐですが、あえて右へ。小休憩に便利な「丸屋」、「大広場」を経由し、中心にある「大泉水」を囲む桟橋(工事中ですが渡れます)を通過。先にある「松原」という松の広場から「円月橋」「梅林」「稲田」、そして「丸八屋」と呼ばれるわらぶき小屋へと向かいます。

 

後楽園

水戸光圀が18歳のときに読んだ「史記」に触発され建立した、小堂「得仁堂(とくじんどう)」。園内最古の建物とのこと。

後楽園

Y字を右手へ下った先にある「丸屋」。常設ベンチで休憩も可能です。わらぶき屋根にかかる、落ち葉が良い感じ♪

後楽園

庭園中心にある「大泉水(おおせんすい)」と呼ぶ池。蓬莱島(ほうらいじま)という小島のまわりには、カモの群れも。

後楽園

松の木が荘厳な「松原(まつばら)」エリア。ベンチもあり、小休憩やひなたぼっこに最適。スローな空気感を味わえます。

後楽園

「松原」から脇に反れ、「花菖蒲田(はなしょうぶでん)」を右手に直進。付近の川に沈んだ落ち葉にも、哀愁が・・・。

後楽園

小川に反射する形が満月に見える、名所「円月橋(えんげつきょう)」。保存のため実際には渡れませんが、当時モノです。

後楽園

「円月橋」の先、石畳をずっと進むと、その先に梅林が見えてきます。シーズンまでやや先。満開時は相当に凄そうです!

後楽園

梅林エリアを周回後、すぐにある「不老水」なる井戸。かんばつの影響を受けず、洪水時でも溢れることがなかったそうです。

後楽園

地元の小学生が、実際に田植えから収穫までを行っている現役で活躍する稲田も。手前に咲く水仙が、見頃でした♪

後楽園

再び「松原」に合流。1959年に復元された酒亭「丸八屋」(出入り自由)のほか、裏手に「赤門」ゲートがそびえます。

【セクションC】名物「蓬莱島」を右手に、「内庭」のある東門エリアへ。

後楽園

「松原」の一角から南にある「内庭」へ向かうまでにある「鳴門」は、川のせせらぎを楽しめるお薦めポイントの1つ。内庭をあとにすれば、今度は風情ある石畳みが続く「延段」と呼ぶ小道が、林の中に広がり、途中小さな滝(寝覚滝)もお目見え。さらに進むとある「紅葉林」を抜けると、右手「一つ松」がお目見え。3月下旬頃からは、枝垂桜も花を付けるとのことで、雰囲気も違ったものになりそう。

 

後楽園

「松原」から「蓬莱島(ほうらいじま)」を見た光景。カモの群れだけでなく、池には鯉もたくさんいます。

後楽園

「大泉水」を囲む小道を進むと、現れる水の堰所「鳴門」。ちょろちょろと流れる水の音が、なんとも心地良いんです♪

後楽園

庭園東門手前にある「内庭」。実際に渡ることはできませんが、泉に写り込む木々もじつに味わい深いです。

後楽園

「内庭」の一角にあった大岩。表面に自生するコケが、なんとも味わい深く。思わず写真を撮りました♪

後楽園

「内庭」の端にある丘には、「富士見堂」と呼ぶやぐらがあり、そこから内庭をある程度まで見渡せます。

後楽園

「内庭」から先は、「寝覚の滝(ねざめのたき)」などを楽しめる「延段(のべだん)」という石畳みの小道が広がります。

後楽園

シーズン外のため紅葉は楽しめませんでしたが、「紅葉林」から泉を見た光景。泉に映る白いものは東京ドームの屋根。

後楽園

名所「一つ松」。傘の骨組み的なものは「雪づり」。雪から樹木を守るためのもので、冬の風物詩として付けているとか。

豆知識

観賞時間は!? 混雑具合は!?

隅々までじっくり回れば、2時間〜2時間半かかるほどの広さです。紅葉のシーズンなどは、自然と足がとまるためもっとかかるはず。今回は冬の1月に訪れましたが、(外国人も含め)お客さんもそこそこいらしてます。都心のど真ん中という場所がら、泉や池にビルや東京ドームが写り込んでしまったりするため、やや景観が損なわれている部分もありますが、見所豊富なためあまり気にならないのでは!?

無料ガイドツアー

見所を色々とレクチャーしてくれる、無料のガイドツアーは曜日と時間限定。開催は土曜、日曜、月曜、祝日の各11時と14時の2回行われています。

注意点は!?

東京ドームが真横にあるため、ドームがイベント期間中は、音楽やアナウンスが頻繁にかかるため、結構うるさい印象。頭に入れておいた方がいいかもです。

こんなモノ、見つけました♪
入り口にある売店で見つけたコカコーラに、な、なんと徳川印が! その名も「コカコーラスペシャルエディション・TOKUGAWA」なる限定モデルで、水戸黄門でも有名な「三つ葉葵」の家紋入り。250mlで140円とちょいお高いものの、思わず買ってしまいました! なんでも、これが売っているのは、徳川家にゆかりのある場所だけとか。都内では「小石川後楽園」と「浜離宮 恩賜庭園」のみとのこと。日光でも売られているらしいですヨ。

後楽園・徳川コーラ

 

今回ご紹介した記事は 

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この記事を書いた人

山さん

娘と一緒にハイキングや登山を楽しむ日を待ち望む、ただの編集者。

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