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『バンクシーって誰? 展』 映画のセット!? 世界観にどっぷり浸れる、話題の“没入型”展示会へ行こう!
神出鬼没のアーティスト「バンクシー」の世界観を独自の視点で再現した巡回展示会『バンクシーって誰? 展』が始まりました! ”映画のセットのような美術展”とはどんなもの!? 会場の様子、お伝えします!
*掲載内容は2021年8月20日開催の内覧会時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。
SPOT DATA
『バンクシーって誰? 展』
●所在地東京都品川区東品川2-6-4(寺田倉庫 G1ビル)
●営業時間11:00〜20:00 (金・土・祝前日は21:00まで) *最終入場は閉館時間30分前
●会期2021年8月21日(土)〜2021年12月5日(日)
●休催日2021年10月5日(火)、10月12日(火)、10月19日(火)
●チケット【大人】平日/2000円・土日祝/2200円、【大・高校生】平日/1800円・土日祝/2000円、【中・小学生】平日/1300円・土日祝/1500円(詳細 → https://whoisbanksy.jp/ticket/)
●最寄り駅りんかい線「天王洲アイル駅」から徒歩5分(編集部実測)
●公式サイトhttps://whoisbanksy.jp
『バンクシーって誰? 展』とは!?
ストリートアート界の異端児であり、一挙手一投足が話題を集めるアーティスト「バンクシー」の展覧会です! バンクシー展は、日本をはじめ世界各国で開催されていますが、今回行われるのは世界の各都市を巡回し人気を博した「ジ・アート・オブ・バンクシー展」に出展された作品群から選りすぐった傑作選とのこと。日本独自のアプローチとして、世界各地に残された作品の環境をリアルにカタチにした“再現展示”で話題の展覧会です。
“再現展示”とは、実際に作品が描かれた環境や雰囲気を来場者が身をもって体験できる、いわゆる“没入系”。作品周辺だけでなく、そこに辿り着くまでの導線も含め、会場全体がバンクシー作品の主戦場である世界のストリートと化すなど、個々の作品鑑賞以前に、思わず「おおお〜」となること間違いなし。
そこはまるで
バンクシーのテーマパーク!
そんな錯覚すら味わえるほど、とにかく会場の雰囲気作りがスゴいんです♪
会場作りにはテレビの舞台美術スタッフが参加。バンクシーは世界中で作品を発表し続けていますが、本展示会では「ヨーロッパ」「アメリカ」「中東」の街並みなどを再現と、会場にいながらバンクシーの世界旅行が楽しめる内容となっているんです。
ちなみに会場では、隅々までじっくり見渡してください。隅っこにバンクシーが多用するスプレーの空き缶が散らばっていたりと、細部までとにかくリアル。“映画のセット”に迷い込んだような感覚をおぼえるはずです! 細かい芸がウレシイ♪
会場内はほぼ撮影可能!
さらウレシイのが、ほんの一部の作品を除いて会場内が
ほぼ撮影可能
であること! 額装のお気に入り作品を撮ってもヨシ、壁に再現された大型作品を撮ってもヨシ、力作の再現展示前で記念撮影してもヨシ。お気に入りスポットでバンクシーの世界を楽しめます。
会場には何点展示!?
気になるのは展示数。事務局に確認したところ、正確な数は公表していないとのことでしたので、編集部の独自カウントとなりますが、
再現展示は14点、額装展示は53点。
後者は個人コレクターから借りた貴重なコレクションも含まれています。
バンクシーは作品を描く際に使うフレーム(ステンシル)を、再利用して作品を製作。それを販売し活動資金を確保しているそうで、本展示会で見られる作品もそんな経緯で販売されたものなんだとか。
ちなみにバンクシー作品では真贋性が論争の的となりますが、展示作品はすべて「ペストコントロール」と呼ばれる真贋をチェックする専門機関が「本物」と認定したものとのこと。・・・ですが、来場者にとっては正直そこは二の次かも。多くのバンクシー作品を一堂に拝め、しかも作品が展示される空間が実際に描かれた環境のようなリアルさというこの事実。こんな体験、通常の展示会ではあり得ません! ある種のエンターテインメント性も本展を訪れる醍醐味です♪
会場には隠れキャラ的なものも。例えばこの壁。裾の穴、見過ごし厳禁です!
●そもそもバンクシーって!?
バンクシーは謎のアーティスト。世界のストリートで”ゲリラ的”に作品を発表し続けているアーティストで、素性など、正確な情報は誰も知らず(拠点はイギリスらしいです)。
政治や社会を風刺した作品を数多く発表し話題を集めるも、街頭などで無断に作品を描くことから、それは「犯罪」で、単なる「落書き」と評価する方もいるなど、賛否は分かれています。
しかし、メッセージ性の強い作品がアートに馴染みのない人の関心を引いていることは間違いなさそう。事実世界で開催される展覧会などは多くの方で賑わっており、オークションで超高額な値段が付くことも珍しいことではありません。世界的な関心を集めている稀代のアーティストであることは確かです。
バンクシーの作品は「ステンシル」(写真)と呼ばれる抜き型をあてがって、スプレーを使って描くもの。バンクシーがステンシルを使うようになったのは、作品の作業時間短縮にあり。バンクシー作品は無断(つまり犯罪)。通報される前に逃げられる作業性を考え、ステンシルを使うようになった!? らしいです。
ステンシルという型を使うということは、型さえあれば誰でも描ける・・・ともいえ、作品の真贋論争はつねにつきまとっているよう。バンクシーは1人じゃなくグループ(ユニット)・・・という言う意見もあるようですが、もちろん真相は不明。その謎がまた人を引きつける理由かもです。
どんなカンジ!? 話題の再現展示
本展示会の最大の話題である“再現展示”。会場全体が再現といっても過言でないほど雰囲気作りが徹底していますが、ここではその一部を紹介します!
電話ボックスを囲むように、通話内容を盗聴。イギリス某市にある実在する諜報機関近くの建物に描かれた作品を、会場で再現。作品のオリジナルは建物の老朽化を防ぐ工事中の事故(!?)で崩壊したそうで、すでにこの世にないとか。
古代洞窟に描かれた壁画は評価されるものの、現在それと似たことをすれば「違法」としてすぐに消されてしまう現実を風刺。こちらもオリジナルはすでに消され、跡形もないそう・・・。
タイトルは日本語で「ハクション」という擬音。老婆がくしゃみし、口から唾液や入れ歯が飛び題す作品ですが、描かれた場所がポイント。22度の傾斜に立つ家は、水平に見ると老婆のくしゃみで家が傾いた!? ようにも見えてたりして・・・。コロナ禍にある2020年12月に画かれたことから、マスクを付けずに飛沫を飛ばす無頓着さへの警告という説もあるそう。
消火栓を子供がハンマーでゴツン。完全な形で残っている作品で、現地ニューヨークでは人気の観光スポットとなっているそう。
イスラエルの攻撃で廃墟となったガザ地区北部に残された、大きな子猫の作品。SNSではそんな悲惨な現実よりも、子猫の写真のほうがニーズが高いことへの風刺として描かれたもので、この作品をきっかけに現地の現状が広く知られるようになり、結果、国際的な支援団体が援助を始めたそう。
この作品は、作品が描かれた廃墟となった壁の裏に回ることも可能です。
フェルメールの著名な作品『真珠の耳飾りの少女』の、耳飾りを建物にある警報器に置き換えて作品としたのが2014年。その後、2020年に突如「マスク」が追加されたことから、コロナウィルスの治療に携わる医療従事者への感謝のメッセージかと話題となった作品。ただし本人はなんの声明も発しておらず、マスク追加が本人によるものか否かは不明・・・。
そのほかに こんな再現エリアも
会場にはバンクシー通に広く知られた、話題をさらったこんな再現展示も。
Barely Legal (2006 Los Angeles,USA)
「明らかにおかしいのに、誰も気に留めようともしない」という意味を持つ「Elephant in the room(像がいる部屋)」にからめ、世界に蔓延する貧困という課題から現実逃避している者たちへの警告として、LAで開催された屋内の展示会に本物のゾウを展示。3日で3万人が来場したという話題の展示会を再現。
「ダマスク模様」と呼ばれるエスニックな柄の赤いゾウ。LAのイベント時は、無害のスプレーを使ってゾウを塗装したそう。
同エリア内には、あのポール・スミスさんが所有する個人コレクションも。こちらは既存の無名美術作品に、独自のアレンジを加え意味合いを変えた作品。渋滞緩和を狙い、ロンドン市内へ乗り入れるクルマに対し料金を徴収するシステムを揶揄。
Better Out Than In
2013年10月からニューヨークで突如始まった、毎日1作品ずつ公式インスタに投稿する野外展示会をスタートさせたバンクシー。その活動の様子を、壁に備え付けられたスマホで見る実際の画面を通し俯瞰するコーナーも。
The Walled Off Hotel (2017 Bethlehem,Palestine)
バンクシーは、なんとホテルオーナーでもあるそう。2017年にパレスチナのベツレヘムにオープンしたこのホテルは、日本語で「壁で分離されたホテル」。ホテルの目の前に大きく長い壁がそびえ立つ、世界でもっとも眺めが悪いホテルの様子を再現したエリアです。
もう1つの見所 額装作品はどう!?
額装作品は会場の、とくに前中盤エリアに集中して展示されており、有名な作品もズラリ。そのほんの一部をご紹介すると・・・。
Love Is In The Air
(2006 Spray paint and acrylic on canvas 91×91㎝ Private Collection)
Nola/Pea Green & Blue Rain
(2008 Screen print paper 75.5×50㎝ Private Collection)
Banksy Monkey Mask Session/Tag
(2003 C-type colour print on paper 18.7×25.4㎝ Private Collection)
Turf War
(2003 Screen print on paper 50×34.9㎝ Private Collection)
Love Rat
(2004 Screen print on paper 49.3×34.4㎝ Private Collection)
Dumbo
(2014 Screen print,hand-finished with watercolours 55.4×74.5㎝ Private Collection)
Girl with Balloon/diptych
(2006 Spray paint and acrylic on canvas 30.5×30.5㎝ each Private Collection)
コレってどう!?
気になる チケット販売は!?
チケットは基本的に、事前にウェブで購入。土日祝のみ、日時指定が必要ですが、そのほかは縛りがなし。そのため、訪れるタイミングによっては、混雑具合を鑑み、入場規制がとられる可能性があるそう。話題の展覧会だけに多少の混雑は覚悟かもです!
【チケット販売はコチラ】https://whoisbanksy.jp/ticket/
事務局によれば、会場窓口で購入する当日券販売も一部あるそう。ぶらり立ち寄ってみるのもいいかもです。
作品をより深く堪能 音声ガイドは!?
音声ガイドももちろんあります! 会場フロア入り口にある受け付けに掲げられたQRコードを読み込み、手持ちのスマホを使って楽しむ方法です。600円。アビゲーターは俳優の中村倫也さんです♪
注意すべきは当日突然利用したいと現地で申し出ても利用できないこと。チケット同様、事前にウェブで「音声ガイドチケット」を購入が必要。購入するともらえる引換券を提示する必要があります。
*スマホを利用できない方には、一般的なガイド機の貸し出しもあり。
気になる 混雑具合、目安鑑賞時間は!?
会場は一部除きフラットで、感覚も広め。ゆったり鑑賞できそうですが、多少の混雑は覚悟です・・・。ちなみに会場入り口は建物2Fですが、展示室はエレベーターで上がった5F。このフロアにはトイレがないとのこと! 先に済ませてからどーぞ。
再現展示に圧倒されますが、じつは会場自体はそれほど広くありません。そのため、普通に鑑賞して1時間〜1時間半。ゆったりで2時間程度といった印象です。
気になる ミュージアムショップは!?
あります! 入り口がある2Fに専用ブースを構えており、約100種類の関連グッズを販売。イベント限定グッズも多数あります♪ 販売価格は220円〜約10万円と、いろいろ。支払いも現金から各種電子マネー系も対応しています。
【グッズ詳細はコチラヘ(一部のみ)】https://whoisbanksy.jp/catalog/
気になる 今後は!?
本展示会は東京会場以降、全国を回る巡回イベント。名古屋、大阪、福島、富山、福岡をキャラバンすることになっています。詳しくは公式サイトのスケージュール(https://whoisbanksy.jp/outline/)でご確認を。
*事務局によれば、額装展示は全会場同じものを展示する予定とのことですが、再現展示に関しては、会場の大きさの都合上、内容変更(削減)がありえるとのこと。
リポートまとめ♪
●会場全体が1つのテーマパークと化したような、必見の再現展示
●話題の作品もずらり! 展示総数は約70
●館内ほぼ撮影OK!
●グッズ販売も充実中!
いかがでしょう!? 単に作品を鑑賞するだけでなく、作品が描かれた世界観を空間全体で感じながら楽しめる今回の展覧会。芸術の秋! アートに興味がなかった方もこの機会にぜひどーぞ♪
今回ご紹介した記事は
いかがでしたか?
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