2024.03.29

特集記事

文・写真: 山さん
2018.11.22

『旧岩崎邸庭園』 都心にあってアクセス便利。明治建築の洋館、和館、そして庭園を覗いてみました♪

日本には、重要文化財と呼ばれる、歴史や芸術、学術上の観点で価値の高い建物や工芸品などが多数あり、もちろんそれは東京都内も例外でありません。実際重要文化財はどんなものなのだろう!? とふと思い、秋の紅葉も期待しつつ行ってみました、東京湯島にある旧岩崎邸へ。見応えある洋館、風情ある和館、聞き慣れない撞球(どうきゅう)室なるものまで。入場料は400円! ワンコインでお釣りがきます!

 

旧岩崎邸ってそもそもなに!?

東京メトロ千代田線「湯島駅」から5分程度で行ける「旧岩崎邸」は、三菱財閥の創業者である岩崎彌太郎氏の長男で、三菱第3代社長の久彌氏の本邸として1896年(明治29年)に建設された洋館のこと。
 
それに付随する和館や庭園などを含め、公式には「旧岩崎庭園」と呼ばれており、段階的に国の重要文化財に指定されています。現在公開されているのは、当時のわずか1/3程度ですが、それでも充分な広さであり、財閥の威力がいかに凄いのかをまじまじと見せつけられる思いです。
 

洋館1F→洋館2F→和館→庭園→撞球室という順序で観賞

最大の見所はなんといっても、チケットを購入してまず観賞する「洋館」。イギリス人のジョサイア・コンドルという日本に西欧建築を紹介した建築家により建てられました。現存している建物は一部とのことですが、柱や床、壁、天井など、そこかしこと装飾を施した様には結構圧倒されます。
 
洋館の部屋数自体は、1Fで4部屋、2Fで4部屋と思っているほど多くはありませんが、婦人客専用部屋や客室天井を刺繍入りのシルクで布張りするなど、興味を引くポイントが随所に。所々にある超特大の大鏡は、財力の象徴にも思え圧倒されます。和館観賞後に、庭園へ出れるコースとなっています。

 

金唐革紙(きんからかわし)と呼ばれる、金箔を使った立体模様の壁紙は荘厳。サンプルを触ることも。

 

2Fへの階段は採光性ありムード満点。この下に地下への螺旋階段がありますが、そこは入れません。

 

婦人客専用部屋は、薄いピンク系の壁紙に。100年前からピンクは女性の色だったのでしょうか?

 

サンルームと名付けられた建物内の通路。ガラスエリアの広さがいかにも洋館ですね。

 

2Fのベランダは当時の製法を忠実に再現して復元したものとか。見晴らし抜群です。気持ちいい〜♪

 

1Fから望む庭園。ギリシャ神殿風のピラーも雰囲気あります。取材時は奥側が工事中でした(泣)。

 

広々とした庭園は手も行き届いており、紅葉も楽しめそう。ワタクシは、このアングルから洋館を眺めたとき、チャップリンの終の棲家となったスイス・ヴヴェイの自宅の光景を思い浮かべました。

 

洋館1階には長い廊下があり、写真の奥側が和館へと続く通路となっています。和館までには、正面入り口や古民家的(!?)ともいえる玄関があります。

 

洋館2階のベランダからの眺め。広大な庭にある植栽も手入れが行き届いており、壮観です。紅葉のシーズンにもぜひ訪れたいところ。

 

和館や撞球室はどんな感じ!?

和館へは、洋館内からそのまま向かうことが可能です。それまでの絨毯ばりの床から、いきなり畳張りに変わるなど、一気に雰囲気が変わります。現存、かつ公開されているエリアは僅かですが、土産屋さんもあり小休憩できます。建築に用いられている部材は、現在では入手できない基調なものが多数含まれているとのことです。

 

洋館から和館へ向かってすぐにある小庭。灯篭があるなど、風情も充分。結構落ち着きます。

 

これが和館本館へ向かうまでの通路(和館側から撮影)。向かって左側が、小庭となります。

 

和館から洋館への眺め。この逆側にお土産屋さんがあり、こんな景色を見ながら休憩可能です。

 

これが撞球(どうきゅう)室。撞球とはビリヤードのこと。当時のビリヤード台は現存していません。建物は別棟となっており、なんと洋館から地下道を通ってこの部屋へ移動できる仕組みに。建物はロッジ風。味わいあります! *建物内&地下道は非公開です。

 

現存する和館は、冠婚葬祭に使われた大広間の1棟だけ。座敷からの静寂な眺めも好感。写真の逆側には残された、富士の障壁画なども確認できます。

 

写真は旧岩崎邸を取り囲む壁。北側にある「無縁坂」を登りきった先に「東大病院」の鉄門と呼ばれるゲートがあり、有名な東大の銀杏並木もすぐです。

 

ちょっとした装飾、調度品も目を引くんです!

建物全体も見所ですが、そこに備わる装飾にもご注目を。現在とは違う、独特なテイストが良い感じです。

 

これはいまでも一部旅館や学校などで見られるヒーター。表面の模様が彫刻的と、絵になるものばかり。

 

テーブルや椅子1つとっても味があり、そこにあるだけでも絵になります。使い込んだ傷が逆に魅力です。

 

こちらはトイレ。構造は現在のモノと大差ないとのことで、使っている陶器も有名なブランド品とか。このほかに、便座もあります。

 

2階へ上がる階段の手すり手前にあるオブジェ。表情も独特でかわいらしいです♪

 

壁や天井の装飾も、じつに豪華絢爛。写真は刺繍入りのシルク布張り。見事です!

 

館内の要所を照らす照明類だけでなく、そのスイッチや、さらに扉のヒンジ1つとっても、印象的。

 

豆知識

観賞時間は!? 混雑具合は!?

1時間〜1時間30分。建築好き、西洋好きな、庭園好きな方なら、2時間くらいはアッという間に過ぎると思います。混雑とまではいきませんが、平日でもそこそこお客さんはいらしてます。じっくり撮影したい方は早めに出かけるのがいいかもしれません。保存のための修理業者さんがいる場所もありますのでご注意を。館内は基本住宅だったため、引きがあまりありません。天井から床までをしっかり写真に残したい場合は、広角レンズは用意したほうがいいかと思います!

無料ガイドツアー

その世界観を細かい場所まで色々とレクチャーしてくれる、無料のガイドツアーもあるんです。11時と14時の1日2回あるので、そのタイミング狙って行くのもいいかもです。

注意点は!?

館内は土足厳禁。入り口で靴を脱ぎそれを渡されるビニール復路に入れての観賞となります。また、写真撮影は基本OKですが、動画はNG。館内の雰囲気をお伝えできればと動画撮影を試みましたが、あえなくNGに。ご注意ください。

SPOT DATA

旧岩崎邸庭園(きゅういわさきていていえん)

アクセス便利
トイレあり
お土産屋さんあり
子連れOK
駐車場なし

開園時間9:00〜17:00(入園16:30まで)
休園日年末年始(12月29日〜1月1日)
無料公開日5月4日/みどりの日、10月1日/都民の日
場所東京都台東区池之端1-3-45
アクセス【電車】東京メトロ千代田線「湯島駅」 徒歩3分/東京メトロ銀座線「上野広小路駅」 徒歩10分/都営地下鉄大江戸線「上野御徒町駅」 徒歩10分
入園料個人400円、65歳以上200円*団体割割引、年間パスポートあり。
お問い合わせ先旧岩崎邸庭園サービスセンター ℡03-3823-8340 https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index035.html

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この記事を書いた人

山さん

娘と一緒にハイキングや登山を楽しむ日を待ち望む、ただの編集者。

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