2025.12.05

特集記事

文・写真: 山さん
2025.08.15

【麻布大学 いのちの博物館】 本物の動物骨格標本と出会える学べる、穴場博物館へ行こう!

麻布大学 いのちの博物館 館内の様子

獣医学で広く知られる「麻布大学」には、誰でも利用できる常設の博物館があるのですが、その内容が侮れないほどに凄い!

館内には、動物たちの全身骨格を筆頭とした多彩な標本展示のほか、本物の骨に触れて学べるコーナーも。好奇心旺盛な子どもたちを連れて行きたいスポットですヨ! 結構穴場かも!

*掲載情報は2025年7月31日時点の情報で、内容を保証するものではありません。

*掲載写真はすべて編集部による。

*最終記事更新:2025年8月18日。

スポット概要

『麻布大学 いのちの博物館』

入館無料
事前予約制
撮影OK(写真)

開催地麻布大学(神奈川県相模原市中央区淵野辺1-17-71)
開館時間10:00~15:30 *最終入館/15:00
入館料無料/事前予約制
休館日土曜、日曜、祝日、そのほか大学に準ずる休館日あり *時期により土日開館する場合あり
行き方JR横浜線「矢部駅」北口より徒歩5分
運営麻布大学
施設公式サイトhttps://life-museum.azabu-u.ac.jp

【麻布大学 いのちの博物館】とは!?

麻布大学 いのちの博物館 入り口

いのちの博物館』は、相模原市にある「麻布大学」内にある常設博物館です。

麻布大学は、「獣医学部」と「生命・環境科学部」の2学部6学科からなる私立大学。

キャンパス内で2000頭(!!)を超える動物を飼育するだけでなく、様々な実習施設や、最新鋭の検査機器等を完備する動物医療センターなどを持つ獣医学系に強い大学。

公式サイトによると、“「獣医」、「動物」、「健康」、「食物」、「環境」という5つの視点から、いのちが抱えるさまざまな問題について取り組む”ことを謳う大学です。

今回紹介する『いのちの博物館』は、そんな大学の創立125周年を記念して2015年(平成27年)に開館。開館以来話題を集め、年間およそ1万人の個人、団体が利用されているとのことです。

獣医学などの研究や、その教育のために長い期間をかけて蒐集された「動物標本」や「研究内容」等を公開する、“いのちの大切さを学ぶ場”として誕生した、子どもはもちろん大人にもぜひ足を運んでほしいスポットです。

どんな展示が!?

『いのちの博物館』最大の魅力は、大型動物から小動物まで網羅した、幅広いジャンルに及ぶ「骨」を中心とした標本展示にあり。これが凄いんです!

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本

常時展示されている標本や関連資料は300点弱。収蔵庫にはその倍以上の標本や資料を抱えているそう。

一部「剥製」もあるものの、展示物の多くは「骨格」です。頭骨などの「部分」展示も、それはそれで興味深いものがありますが、なかでも「全身骨格」展示の多さは必見。

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本

写真ではその巨大さが伝わりにくいものの、館内でも一際目立つ「キリン」の標本。左手に見えるのは「ウシ」。ちなみに同館の2Fには、「キリン」の目の高さから館内を見渡すことができる小窓があるんです。ぜひ覗いてみて!

見上げるほど巨大なキリンは全高約4.3m*、貫録のサイズ感で場を圧倒するアジアゾウは全高約2.7m*もあったりと、「骨」といえどその迫力は充分。

*サイズは、後述するバーチャル機能を使い編集部で計測

展示は「陸上」の動物に限らず、ハンドウイルカやアオウミガメといった、骨格標本で見る機会がなさそうな「海」の生き物たちまでありと興味深いものばかり。

そこはまさに“骨格標本の動物園”といえるほど、バラエティに富んだもの。骨から学ぶといった言葉が相応しい、充実の展示内容となっています。進化の過程で違いが生まれた動物たちの特性を、「大きさ」「形」を中心に掴むことができるんです。

館内は決して広いわけではありませんが、天井が高いことや展示数が多いこともあり、狭さは感じません。見応えは充分!

「ガラスケースに収納せず展示している標本も多いので、大きさはもちろんですが、感じる印象も(ガラスケース越しの展示とは)違うと思います」と同館担当者。

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本

手前が「ライオン」、その奥が「ハンドウイルカ」、前列右端が「ニホンカモシカ」、左端が「ナマケモノ」と、様々な動物の全身骨格標本を展示中。

展示標本は、人間の骨など、一部例外を除きほとんどが「本物」なんです。絶滅種や恐竜を主とした施設ではなく、現在比較的に眼にする機会がある生き物たちの標本で構成*されています。

*一部例外あり

標本は、学内で飼育していた動物が死んだものや、提携動物園で死亡した生き物から調達しているとのこと。

ちなみに標本は、生き物の死体が朽ちて骨になるのを待つ……といった単純なものにあらず。複数からなる所定の行程をへて「標本」として保存・展示が可能となるそう。

同館が所蔵する標本の一部は、同大学の学生さんが生態や標本を学ぶ一環として参加した標本制作で生み出されたものも含まれているとのことです。

標本を通じて“学ぶ”

多種多様な生き物たちの標本を前にその生態を知り、命の神秘を知ることができる『いのちの博物館』。館内は「獣医学コーナー」「(哺乳類などの)動物に学ぶコーナー」「生命・環境科学部コーナー」「歴史コーナー」など、複数のセクションに分かれていますが……。

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本

前列左が「ロットワイラー(イヌ)」、右が「オオカミ」。頭骨の形状差や足骨の太さなど、比べると分かる違いを複数発見できるはず。

似ているようで大きく異なる、「イヌ」と「オオカミ」の違いを全身骨格標本で比較検証したり……

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本

「フェアリーペンギン」の標本をよく見ると、足(膝)を折り曲げていることが分かるはず(矢印部分)。短足と思われがちですが、それは誤解という事実が分かるのも標本展示ならでは。

「(フェアリー)ペンギン」の全身骨格標本を見ると、生体時ではわからない「足の長さ」が分かったり……

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本

おもにアマゾンに生息するという「サキ」と呼ばれるサル系の動物。背中に子どもを乗せた親子の標本です!

なかには、親子連れの骨格標本があったり……。

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本

滑空するのではなく、羽ばたいて飛ぶ「コウモリ」。華奢に見える骨は軽いものの、羽ばたくチカラを捻出するため、骨自体は硬いんだそう。

さらに珍しいコウモリの骨格標本があったりと、興味深い展示ばかり。知らなかった「発見」と「驚き」がいろいろあると思いますよ〜。アナタもきっと食い入るように見入ってしまうはず。

無料ガイドツアーも

展示パネルの一部は、「大人用」と、(その内容をかみ砕いた優しい表現の)「ふりがな付きの子ども用」の2種類を併設する展示も一部ありと、子どもたちにとっても分かりやすい展示となってます。要望があれば、スタッフさんによるガイドツアーを行ってくれるとのこと(無料)。

こんな展示も

骨格標本展示にばかり眼が行きがちですが、館内にはそのほかにも様々な標本展示があります。例えば……

麻布大学 いのちの博物館 鋳型標本

思わず、なにこれ!? となりそうなこちらは「(血管)鋳型標本」と呼ばれるもの。摘出した臓器に溶かしたプラスチックを流し込んで固めた標本です。見過ごされかねない、隠れている血管などが視覚として分かるようになっているんです。

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本 寄生虫標本

こちらは「獣医学コーナー」にある「寄生虫」の液浸標本。言葉では聞いたことがあっても、なかなか見る機会のない「寄生虫」。その生態についても知ることができます。獣医学で「寄生虫」は、極めて重要な研究対象なんだそう。

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本

写真右の「ウマの下顎骨」内まで伸びる歯も気になりますが、注目は左の「ヤギの胃」の標本。ヤギは大小4つもの胃をもっているんです! 第1から第4までの4つの胃を使ってゆっくり消化する「反すう動物」なんです。思わず「へぇ〜」ですよね!

触れて学ぶ特別体験も!

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本 触れる骨格

『いのちの博物館』の大きな特長の1つが、“ハンズオンコーナー”と呼ぶ、お触り体験があること。なんと! 本物の骨格標本に“素手”で直接触ることができるんです。

動物の生態を理解するには、単純に見るだけではなく、実際に触ってみることが重要との考えから、一般の来館者にもその機会が与えられているんです。

麻布大学 いのちの博物館 全身骨格標本 触れる骨格

ゾウの顎の骨、シカの頭や脚の骨など、触れる骨はいろいろ。表面の質感だけでなく、展示だけでは見ることが難しい裏や底をじっくり観察したり、ときに骨を持って重さを量ってみたりと、アナタの好奇心はゾクゾクと刺激されるはず。

アフリカゾウの頭骨が何㎏あるのか!? 当ててみてください♪ かなり重いです!!

麻布大学 いのちの博物館 触れる骨格 鹿の角の触っている

バラバラになった骨が、どこの部分で、どの骨とどうつながっていたのか!? など、骨から身体の構造を推測するのもあり。

入館は事前予約制

『いのちの博物館』は完全事前予約制。

施設公式サイト内にある電話から直接連絡して予約をとるシステムとなっており、入館希望日の3開館日前まで予約可能です。

入館は無料ですが、一部土日が休館となるなどお休みもありますので、開館スケジュールを確認のうえ予約を確保してください。

ちなみに場所は、JR横浜線「矢部駅」北口から徒歩5分と駅チカ。駐車場はありませんのでご注意ください。

バーチャル体験もあり!

『いのちの博物館』の館内の様子は、手持ちのスマホやタブレット、PCを使っておうちに居ながら楽しむこともできるんです!!

館内の展示物をリアルな画像とともに体験できる「バーチャルいのちの博物館」サービスがそれで、こちらも無料で公開中。なかなかすぐに現地へ行くのは厳しい……、まずは雰囲気だけでも楽しみたい……といった方にもおすすめ。まずは覗いてみてください。

【バーチャルサイト】https://my.matterport.com/show/?m=stVprRVtCFa

麻布大学 いのちの博物館 バーチャル博物館の様子

*写真はハメ込み合成

まるで館内にいるかのようなリアルな体験が可能なこのサービス。好きなエリア、角度から楽しめます。

麻布大学 いのちの博物館 バーチャル博物館の様子

*写真はハメ込み合成

本来見ることができない特別な角度から楽しめるほか、青丸ポイントがある場所で解説も確認可能。さらに気になる標本の、気になる場所のサイズを自由に計測することもできるんです!

レポートまとめ♪

麻布大学 いのちの博物館 バナー

・骨から学ぶ、大学内の常設博物館
・リアルな骨格標本を多数展示!
・学びを深める触れる体験コーナーも

いかがでしょう!? 様々な動物たちのリアル骨格展示を通じ、命の神秘を知れるこの博物館。一般的な博物館にはないお触り体験は、貴重な経験となりそう! 教科書だけでは得られない、リアルな学びがきっとありますよ。

この学び・体験スポットにも行こう!

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以上、お出かけ情報満載のウェブメディア「オソトイコ」がお届けいたしました。関東1都3県ではこのほかにも楽しいイベントや気になるお出かけスポットがたくさん!オソトイコではそんなお出かけに役立つ情報を日々集めてお届けしております。今後もぜひ活用してくださいね!

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山さん

娘と一緒にハイキングや登山を楽しむ日を待ち望む、ただの編集者。

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