2024.12.27

特集記事

文・写真: 山さん
2024.12.23

【動き出す浮世絵展 TOKYO】 浮世絵の名画300点以上が動き迫る、話題の“没入”イベントへ行こう!

動き出す浮世絵展TOKYO

トレンドのアート鑑賞といえば、断然イマーシブ(=没入)系。今回リポートするのは、世界でも高い評価を集めた“浮世絵”がテーマ。300点以上の名画がドドっと迫ります!! 《2025.3.31まで》

*掲載内容は2024年12月19日開催の内覧会時点の情報で、内容を保証するものではありません。

*掲載写真はすべて編集部による(一部除く)。

イベント概要

『動き出す浮世絵展 TOKYO』

撮影OK(写真・動画)
音声ガイドなし
グッズ販売あり

所在地寺田倉庫 G1ビル(東京都品川区東品川2-6-4)
開館期間2024年12月21日(土)〜2025年3月31日(月)
開館時間9:30~20:00 *入館は閉館30分前まで
入館料【大人】2700円、【中大専門生】1900円、【子ども/4歳以上中学生以下】1200円、【シニア/65歳以上】2500円
休館日2024年12月31日(火)・2025年1月1日(水)
最寄り駅りんかい線「天王洲アイル駅」B出口より徒歩4分、東京モノレール羽田空港線「天王洲アイル駅」中央口より徒歩5分
主催動き出す浮世絵展TOKYO実行委員会
公式サイトhttps://www.ukiyoeimmersiveart.com

【動き出す浮世絵展】とは!?

動き出す浮世絵展TOKYO

文字通り、浮世絵が“動く”イベントです!

最新のプロジェクションマッピング技術や3DCGアニメーション技術を駆使して、天井から吊した50台あまりのプロジェクターを使って、映像として会場の壁などに照射し鑑賞する“イマーシブ(=没入)”型イベント。いまトレンドの美術鑑賞スタイルです。

展開される浮世絵はざっと 300作品以上!

葛飾北斎を筆頭に、歌川国芳、歌川広重、喜多川歌麿、東洲斎写楽など、時代をリードした名だたる浮世絵師の作品が次々と登場します。

担当者いわく「8K以上の超高画質映像のため、遠くから見ても、近くで見ても楽しめます」とのこと。高精細映像をイベント用に書き出す作業だけで、2ヶ月以上の労力がかかっているそう。

動き出す浮世絵展TOKYO

大画面でかなり近い距離から楽しめる浮世絵鑑賞。一部場所では、ご覧のように座って鑑賞できるソファの用意もあり。

一般的な美術展では“額に入った”アートを静かに鑑賞するスタイルかと思いますが、このイベントで鑑賞するのは基本的に“映像”であり、映し出すスクリーンは人間よりも遙かに大きな壁です。

動き出す浮世絵展TOKYO

例えばハイライトスポットの1つである「藍」エリアのスクリーンは、幅30m×高さ4.5mもあるそう! とにかくデカい!

“映画を観る感覚で浮世絵を楽しむ”イベントと、いったほうが判りやすいかもしれません。

ただし、映画のように椅子にずっと座っまま鑑賞する「受動型」ではありません。来場者は自らエリアを進んで鑑賞する、「能動型」となっています。

エリアによっては、来場者に向かって迫り来るような臨場感のある演出もあるので、ぜひそのあたりにも注目してご覧あれ。

動き出す浮世絵展TOKYO

ときにフロアも作品の一部に。例えば打ち寄せる波が、砂浜に打ち寄せられるような演出も。

動き出す浮世絵展TOKYO

歌川国芳が描いたクジラがスクリーン(壁)内を泳ぎまわり、あげく来場者に向かって突進してきたりと、思わず「おおっ」な演出も!

数年前からこの種の美術鑑賞イベントは全国各地で実施されているため、体験したことがある方も多いかと思いますが、ありきたりなものではありません。今回のイベントは「浮世絵」のみにテーマを限定しているほか、同種のイベントでは基本的にない、美術品(浮世絵)そのものがある“リアルな展示”があることも大きな違い。

動き出す浮世絵展TOKYO

一般邸なイマーシブ系アートイベントでは、アート自体の展示はありませんが、本展では「複製」含め、リアルな浮世絵も各所に。

つまり、最新のイマーシブ体験に加え、通常の美術鑑賞的な楽しみもあるハイブリッド型のイベントなんです!

動き出す浮世絵展TOKYO

会場の途中には、稀代の浮世絵師たちの紹介などを記した、パネル展示コーナーも。

さらに一風変わっているのが、遊べるエリアがあること。単純に「見る」だけでなく、浮世絵の時代にタイムスリップして当時流行っていた(!?)かもと錯覚させる、いろいろな「遊び」に実際に挑戦できるエリアも用意されているんです。

動き出す浮世絵展TOKYO

輪投げやボール投げなど、キッズも楽しめる遊びコーナーも!

会場は全部で9エリア+α

動き出す浮世絵展TOKYO

会場内はテーマごとに複数用意されており、順に進んで楽しむ方式。エリア数は全部で9つ。エリアとエリアの間にリアル展示があったり、間をつなぐ演出があったりします。

じつは今回のイベントは巡回展。「東京」開催の前に、名古屋、鹿児島、そしてミラノで開催。トータルで15万人以上の来場者数を記録したそう。

東京展ではその3会場で行った展示を基本的に継承しつつも、大きく異なる会場(寺田倉庫)の間取りにあわせ作り直しつつ、各所をバージョンアップさせた最新版での開催となります。「もう(他会場で)見たから……」なんて方でも、きっと新鮮な気持ちで楽しめるはずです。

ちなみに館内で流れる音楽は、一部本展用にオリジナルで作曲したものを使っているそう。エリアとの相性にも注目あれ。

動き出す浮世絵展TOKYO

会場により大きさが異なるほか、柱があったりと様々な制約が。会場ごとに映像を作り直した限定バージョンが投影されます。

前置きが長くなりましたが、ここからは早速各エリアの様子に注目。

会場は一方通行。導線*が決まっていますが、訪れる楽しみを残すためあえてランダムにご紹介します!

*一度通過したエリアへの再入場(逆戻り)はNGとのこと。

【藍/あい】

動き出す浮世絵展TOKYO

世界的に評価されているという「ジャパン・ブルー」と称され“藍”の世界が展開。葛飾北斎の有名な「冨嶽三十六景 《神奈川沖浪裏》」が、豪快に動く動く! バッシャーンと波が襲いかかる錯覚を味わえます。

前後半2部構成となっており、前半はご覧のような、「平面的」な演出に対し、後半は3DCGアニメ技術を駆使し、名画に登場する海の生き物たちが、本当に生きているような感覚でエリア内を泳ぎ回ります!

【彩/いろどり】

動き出す浮世絵展TOKYO

日本独自の四季の移ろいを、北斎や広重ら作品とともに堪能。茶屋にあるような腰掛けに座り、ゆったり鑑賞あれ。

【豪/ごう】

動き出す浮世絵展TOKYO

「武者絵」と呼ばれる、躍動する猛者たちの有志のダイナミックな姿が映し出されます。

【眺/ながめ】

動き出す浮世絵展TOKYO

風景画の達人としてならした歌川広重や、天才絵師・葛飾北斎らの視点で見る、旅する風景の間。中央にある門のような部分は実際にくぐることが可能です。

【瀧/たき】

動き出す浮世絵展TOKYO

豪快で優雅な瀧作品を集め、作品内の水が流れるような迫力の演出で傍観者を魅了。

【麗/うるわし】

動き出す浮世絵展TOKYO

「花」、そして「美人画」に注目した、色鮮やかな世界を堪能。美人画といえばの喜多川歌麿の出番です! 天井装飾にも注目あれ。

【錦/にしき】

動き出す浮世絵展TOKYO

当代歌舞伎界のスターを描いた、東洲斎写楽の「大首絵」と称される名画の間。暗闇のなかから突如現れます。

【雅/みやび】

動き出す浮世絵展TOKYO

会場内最大エリアとなる「雅」での注目は、なんといっても中央に鎮座する巨大富士。次々と移り変わり変化を遂げる姿になにを思う!?

【遊/あそび】

動き出す浮世絵展TOKYO
動き出す浮世絵展TOKYO

*写真は楽しみをとっておくため、編集部で写真を加工しています。

先に紹介した輪投げなどの懐かしの遊戯のほかに、スクリーン内に映し出された「戯画」と呼ばれるユーモラスな絵に触れるとちょっと楽しい現象が。今回のイベントで、人(来場者)の動きにあわせ変化するインタラクティブなコンテンツはこれだけですので、ぜひ会場でお確かめあれ。

グッズ販売も大量!

動き出す浮世絵展TOKYO

エリアラストには、おまちかねのミュージアムショップコーナーも。雑貨からアパレル、文具、クッキーなど、多数あります。もちろん会場限定品も。

このショップエリアは入場者しか利用できませんが、一部グッズに限りネット通販でも販売中。そちらもご覧あれ。ちなみに会場では、現金とクレジットカードしか利用できないとのこと。ご注意を。

【通販サイト】https://store.ukiyoeimmersiveart.com

気になるコレは!?

Q.館内の撮影は!?

撮影OK! 三脚やストロボ等の利用はNGですが、撮影自体は写真、動画ともに問題なしとのこと!

Q.音声ガイドは!?

ありません。投影される作品の紹介は各エリアに少しありますが、僅かなもので、作品をじっくり知るというイベントではなく、エンターテインメントの1つとしてラフにお楽しみあれ。

Q.入場割引あり!

期間中、着物(振り袖、袴など含む)を着て来場すると、当日料金が100円引きになります。詳細は特設サイトでご確認ください。

Q.キッズも楽しめる!?

浮世絵という題材的に難ありな印象を受けますが、大画面でときに床までも作品の1部となるため、子どもたちでもきっと「おおお」と楽しんでもらえるはず。「遊び」エリアもありますし。

ただし長いプログラムは最後まで我慢できず、次のエリアへどんどん進む……なんてこともありえそう。スタッフに確認したところ、1度離れたエリアへ戻る(逆走)行為はNGとのことです。

Q.次回の予定は!?

このイベントは巡回展。今回の東京で4会場目ですが、2025年も開催予定とのこと。

周辺施設でコラボコンテンツあり

会場である「寺田倉庫」が運営する周辺の関連施設で、コラボコンテンツを複数開催中です!

動き出す浮世絵展TOKYO

浮世絵も使われている、「北斎ブルー」「広重ブルー」などとも呼ばれる「藍」を使って作品を作るワークショップを開催するほか、カフェでは浮世絵をモチーフとしたグルメやドリンクを提供。

さらに会場から徒歩5分の場所にある水上アートホテルでは、和朝食+本展鑑賞券付きの宿泊プランなどを販売します。

動き出す浮世絵展TOKYO

*素材提供/寺田倉庫

【詳細はこちら】https://www.terrada.co.jp/ja/news/15165/

レポートまとめ♪

動き出す浮世絵展TOKYO

・話題のイマーシブアートイベント!
・浮世絵作品300点以上が動き出す
・会場内での撮影自由!

いかがでしょう!? 浮世絵を知らなくとも見入ってしまう、話題のイマーシブアート体験。通常展示、パネル展示、さらに遊びコーナーと、他のイベントにはないコンテンツも。会期も約3ヶ月と長めです♪

今回ご紹介した記事は 

 いかがでしたか?

以上、お出かけ情報満載のウェブメディア「オソトイコ」がお届けいたしました。関東1都3県ではこのほかにも楽しいイベントや気になるお出かけスポットがたくさん!オソトイコではそんなお出かけに役立つ情報を日々集めてお届けしております。今後もぜひ活用してくださいね!

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この記事を書いた人

山さん

娘と一緒にハイキングや登山を楽しむ日を待ち望む、ただの編集者。

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