2024.11.24

特集記事

文・写真: 山さん
2021.11.25

終了しました

『柚木沙弥郎 life・LIFE』創作活動70年を超す、現役アーティストの個展が立川の話題ミュージアムで開催♪ 【〜2022.1.30】

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

染色作品や版画、絵画、絵本など、70年を超す今なお現役で活躍される、不世出のアーティスト、柚木沙弥郎(ゆのきさみろう)さんをフォーカスした展覧会『柚木沙弥郎 life・LIFE』。“アートと触れると楽しい気分になれる”ことにより多くの方に気が付いてもらえればと企画された、その場にいるだけでなんだかほっこりしてしまう、話題の展覧会を覗いてきました♪

*掲載内容は2021年11月19日の内覧会時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。

EVENT DATA

『柚木沙弥郎 life・LIFE』

グッズ販売あり
コラボメニューあり
同時開催展あり
撮影NG

●開催地PLAY! MUSEUM (東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3)
●開催期間2021年11月20日(土)〜2022年1月30日(日)
●入館料【一般】1500円、【大学生】1000円、【高校生】800円、【中・小学生】500円、【未就学児】無料 *同時開催『ぐりとぐら しあわせの本』展入館料含む
●開催時間10:00〜18:00(平日は17:00まで/入館は閉場30分前まで)
●休催日2021年12月31日(金)〜2022年1月2日(日)
●最寄り駅JR「立川駅」北口、多摩モノレール「立川北駅」北口から徒歩10分
●アクセスhttps://play2020.jp/visit/
●告知サイトhttps://play2020.jp/article/yunokisamiro/

『柚木沙弥郎 life・LIFE』とは!?

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

生まれは1922年。99歳になられた現在でも精力的な創作活動を続けられている、日本を代表する著名アーティストの柚木沙弥郎(ゆのきさみろう)さんをフォーカスした期間限定展です。

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

70年を超す、好奇心旺盛な創作活動のなかで生まれた、染色作品、版画、絵画、立体、絵本といった様々なジャンルの作品が一堂に揃う展示会で、柚木さんならではの優しいタッチの作品150点あまりが揃います。

今展覧会のテーマは、「くらし」と「人生」。日々のくらしと人生に彩りを添える糧となる、見ているだけでワクワクし、ときにほっこり気持ちが和んでしまう作品が数多く楽しめます♪

柚木さんはよく『ワクワクしなくっちゃ』と言われるそう。判りやすい言葉ですよネ! 作り手である本人はもちろん、作品を見た人もワクワクする。そんな作品が揃っています。

開催場所は コチラ!

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

会場は立川駅から徒歩10分の場所に位置する、2020年6月に誕生した話題スポット『PLAY!』。ちびっ子の遊び場『PLAY! PARK』と、美術館『PLAY! MUSEUM』からなる複合施設の、ミュージアム側での開催です。

【ご注意ください】『PLAY!』の建物がある場所は、2Fです。2Fに『PLAY! MUSEUM』が、3Fに『PLAY! PARK』がある特殊な位置関係となっています。建物自体は2階建てです。

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

PLAY! MUSEUM』は、アートや絵本、マンガなどの展示会を開催するスポット。(約1年間開催する)「年間展示」のほか、今回の紹介する柚木展のような(会期が短めな)「企画展示」の、2つのイベントで展開。1度の入館料で同時に2つのイベントが楽しめます。

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

ちなみに『PLAY!』がある「GREEN SPRINGS(グリーンスプリングス)」は、豊かな緑の中にお店やレストラン、ホテルなどが並ぶ憩いの場。多くの人でごったがえす立川駅の喧騒が、わずか10分たらずで一変。子ども連れの方にも最適な、のどかなスポットです。

展覧会はどんな構成!?

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

PLAY! MUSEUM』は建物の1F部分。展示会場は写真の着色部分(ピンク)です。「自動ドア」とある入り口正面にあるカウンターで受付を済まし、展示館内へどーぞ。

今展示会は大きく3セクションに分類されており、例えばこんな作品群を楽しめます♪

【1】 絵本

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

1990年代(70歳を超えて)から手掛けて始めた絵本作品。原画がずらーり80点以上も会場に。身体的感覚に訴え掛けるという作品を厳選して展示しています。染色作品を作る際の技法である“型染め”作品も多数。

【2】 人形

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

モノと向き合うことを大切にしている柚木さんは、ご覧のようなユーモアのある人形作品も手掛けており、日本にある約20点が会場に。写真は絵本『トコとグーグーとキキ』(2004年・福音館書店)の登場人物を立体化した作品。身近にあった布などで製作したそう。

【3】 布作品

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

1950年〜1970年頃に製作された“注染”という技法を使った染色作品から近年製作の作品まで、50点あまりの布作品もズラリ。メイン会場は「布の森」と称するもっとも奥のエリアですが、途中に天井や壁に、複数の作品が展示されています。

創作活動が垣間見れる 貴重な資料も♪

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展
「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

会場内には、柚木さんの創作活動の一環が判る試作絵本やスケッチブックのほか、染色作品を作る際の助手への綿密な指示書など、ある意味、実際の作品よりも作家の熱量が伝わってくる資料が複数展示されています。

展示作品、ほんの紹介♪

「理屈抜きで、来場された方が感じてもらえる展示会」にしたいと、イベントを企画したプロデューサー。作品は見た方の感性こそが第一と考え、作品個々の詳細な解説はあえてなし。要所に少しある解説もサラッとしたものです。会場で実際に作品を鑑賞いただき、そこで感じた思いこそがアナタの感想。正解はありません! ラフに楽しめば、それでいいんです♪

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

『おふねが ぎっちらこ』(2009年/福音館書店)/型染/アクリル・紙

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

『そしたら そしたら』(2000年/福音館書店)/型染/アクリル・紙

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

『つきよのおんがくかい』(1999年/福音館書店/文・山下洋輔)/アクリル・紙

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

型染ポスター(型染/顔料・和紙)

長尺の布が舞う 圧巻の染色作品♪

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展
「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展
「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

空間に足を踏み入れた瞬間思わず「おおお〜っ」となる、大型の染色作品が集う『布の森』。白砂利を大地に見立て、空、海、幾何学的模様、人間や動物など、様々な作品が楽しめます。大胆な色使いや抽象的かつ独創的なデザインに、きっとアナタも見入ってしまうはず。エリア内はグルッと周回できますので、表裏からお楽しみあれ。

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

会場展示の担当ディレクターによれば、作品を通す光にも注目して欲しいとのこと。糸と糸の間を光が透ける木漏れ日感に、新しい発見がきっとあるはず。壁に並べるだけでは判らない展示法もポイントです。『PLAY! MUSEUM』はもともと木目を多用するなど、他の美術館には見られないナチュラルな装飾も見所ですが、展示室と照明、作品が絶妙なマッチングを見せてくれます♪

ちなみに、今展示会にあわせ製作した(展示作品としての)新作はありません。今展示会にあわせ柚木さんご本人が書き下ろされたのは、ポスターに使われているイラストやイベント名の文字デザインのみとのことです。

会場に柚木さんの日常を再現

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

ご覧のキャビネット。じつはこれ、柚木さんのご自宅にあるものを再現したものなんです。柚木さんの作品作りに刺激を与えたであろう雑貨たちは、すべてお借りしたもの。数も配置も忠実とのこと(キャビネット自体は、今イベントにあわせ製作された、柚木さん所有のオリジナルをベースにワンオフ)。

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

梁の上を歩く動物たち、空間に舞う飛行機も、柚木さんの所有物。ご自宅でも動物たちが闊歩しているそう。

ミュージアムショップもご覧あれ。

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展
「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

今イベントはグッズ販売も充実。「柚木さんになる」「柚木さんででかける」「柚木さんでくらす」「柚木さんであそぶ」というテーマに沿ったグッズが用意されています。展覧会オリジナルも多数あります!

詳細はコチラへhttps://play2020.jp/article/yunoki-samiro-goods/

【注意】ミュージアムショップは混雑緩和の目的から、今展示会を鑑賞した方しか利用できません。ショップのみの利用不可。ご注意ください!

カフェにはコラボメニューも♪

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展
「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

施設内にある『PLAY! CAFE』では、イベントとのコラボメニューも用意。柚木さんが大好きというフランス・パリをイメージしたメニューが複数。ラテアートなどもあります。来場記念に奮発してみては!? ■カフェはどなたでも利用可能です(展示会鑑賞不問)。

詳細はコチラへhttps://play2020.jp/cafe/

施設連携のワークショップも♪

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

上の階(3F)にある『PLAY! PARK』(入場料別途必要)と連動し、子ども向けワークショップ『する・刷る』も同時開催。柚木さんの型染にちなみ、紙を型に見立てて1.4mの作品作りに挑戦できます。作品は持ち帰ってもOKですが、ご覧のように天井から吊してもらうことも。会期末期にはかなりの数になっているはず♪ 展示会開催期間中、ずっとやってます!

『PLAY! MUSEUM』利用者であれば、『PLAY! PARK』の入場料が200円引きとなります。

『ぐりとぐら しあわせの本』展も鑑賞できます♪

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展
「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

PLAY! MUSEUM』は今展のような「企画展」のほかに、約1年間を通じ開催する「年間展示」があります。現在開催中の年間展示は、誰もが1度は読んだであろう、あの「ぐりとぐら」です! ■2021年4月10日(土)〜2022年4月10日(日)

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

『ぐりとぐら しあわせの本』展には、原画展示はありません! エリアを絵本の世界に見立て、来場者自身が「ぐりとぐら」になった気分で散策できる体験型イベントとなっています。途中、いろいろなアイテムがあったり、滑り台があったりと、親子で楽しめます♪

レポートまとめ♪

「柚木沙弥郎 life・LIFE」PLAY! MUSEUM 「ぐりとぐら しあわせの本」展

●アートに疎くても楽しめる、思わず“お”となる作品が多数
●展示法、照明の使い方にもご注目♪
●グッズ販売、コラボメニューもあり

いかがでしょう!? 見る者を引きつけてやまない独特のタッチ。色使いに圧倒され、ユーモアを感じる作品がいろいろ揃っています。難しく考える必要は一切ありません。予備知識はなくても大丈夫。はじめての美術展デビューにもちょうどいいかも。アナタもぜひ会場でワクワクしちゃってください♪

「PLAY! PARK」とはこんな場所

施設の雰囲気確認用にどーぞ。

二子玉川にも「PLAY! PARK」誕生♪

2021年11月12日、二子玉川に「PLAY! PARK」の新店が誕生!

今回ご紹介した記事は 

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