【永遠のミュシャ】 ミュシャを体であびる、話題のイマーシブイベントが渋谷ヒカリエで!
トレンドの美術鑑賞「イマーシブ」に“学び”の要素も加えた、リアルな作品展示がないミュシャ展が渋谷でスタート! 肩肘張らずに楽しめ、はじめての美術鑑賞にも最適!《2025.1.19まで》
*掲載内容は2024年12月2日開催の内覧会時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。
Ⓒ2024 Mucha Trust-Grand Palais Immersif-Bunkamura
イベント概要
『グラン・パレ・ミュージアム 永遠のミュシャ』
所在地ヒカリエホール(東京都渋谷区渋谷2-21-1)
開催期間2024年12月3日(火)~2025年1月19日(日)
開催時間11:00~20:00 *最終入場/19:30、12月31日のみ18:00まで(最終入場/17:30)
入場料【一般】2900円、【大学・高校生】2000円、【小中学生】1200円 *価格は平日の場合
休催日12月19日(木)、1月1日(水・祝)
最寄り駅JRほか「渋谷駅」2階連絡通路で直結
主催Bunkamura、グラン・パレ・イマーシブ、ミュシャ財団、テレビ東京、日本経済新聞社、BSテレビ東京
公式サイトhttps://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/24_mucha/
【永遠のミュシャ】とは!?
《グラン・パレ・ミュージアム 永遠のミュシャ》(以下、永遠のミュシャ)は、ここ数年でイッキに増えた、“イマーシブ”な美術体験イベントです!
イマーシブとは、ずばり「没入」。
美術鑑賞といえば、一般的に美術館などに行き、壁に掛けてある作品をじっくりかつゆっくり、静かに鑑賞する……というものかと思いますが、いま流行の“イマーシブ”美術鑑賞には、リアルな作品展示はありません! もちろん今回の《永遠のミュシャ》も同様です。
巨大な壁などをスクリーンに見立て、天井から特別に製作した作品映像を投影し、それを鑑賞するというもの。
もちろん、単純に作品が映し出される……なんてことはなく、ゲストに向かって迫ってきたり、スクリーン内で動いたり、ときに(ゲストがいる)床もスクリーンと化すなど、エンターテインメント性の強い内容となっており、ゲストも好きな場所に座って鑑賞することが可能。
館内の撮影も自由と、いい意味で“緩い”環境のなか、ゆっくりと楽しめます。
今回紹介する《永遠のミュシャ》は、そんなイマーシブ美術体験を、日本にもファンが多いアルフォンス・ミュシャ(1860-1939)を対象に開催する期間限定イベントです。
アルフォンス・ミュシャが活躍したのは、19世紀末〜20世紀初頭。当代のアール・ヌーヴォー(=新しい芸術)の旗手として活躍し、その後のアート界、グラフィック界に多大な影響を与えるなど、いまなお人気が衰えないアーティスト。
そんなミュシャの作品を様々な視点から楽しんでもらうべく企画された今回のイベントは、フランス国内外に、デジタルでの作品展示や運営、配信等を行い注目されている、パリにある「グラン・パレ・イマーシブ」(2022年設立)と、1992年に設立された「ミュシャ財団」が、2023年にパリで開催し大きな話題を集めたイベントが元となっており、今回、日本向けにアレンジして開催されることになりました。
もちろん日本でミュシャのイマーシブが開催されるのは、今回が初開催です!
イマーシブ鑑賞エリアだけでなく、ミュシャの自物像、創作活動について知ることができるパネル展示・モニター映像紹介など、全5章で展開されます。
一般的な同種のイマーシブ系イベントでは「映像」のみで圧倒するケースが多いですが、今回の《永遠のミュシャ》は、パネル展示等を通じた「学び」も意識している点が大きく違います!
第1章/イマーシブの見所は!?
イベントのハイライトであり、入場後、真っ先に鑑賞する第1章がいきなり「イマーシブ」となっています。
先述の通り、《永遠のミュシャ》にはリアルな作品展示は1点もありません! イマーシブが展開される第1章は、全6面の壁をスクリーンに見立て展開。会場にはクッションが置かれており、どこに座って鑑賞してもOKなスタイルとなっています。
ちなみにスクリーン(壁)の高さは6mもある巨大さ(横は11m×6面)。本編が始まる前でも、会場には静止映像が投影されているため、臨場感は抜群です。
開始前の待ち時間で投影される室内映像は、ミュシャのアトリエをイメージしたもの。
第1章は「アイコン」「1900年」「ユートピア」という3部構成となっており、まず解説映像(7分)→3部構成の本編(30分)→フォトタイム(3分)と、1回約40分のプログラムで、小休止を挟みイベント閉場までループ上映されます。
本編前の解説映像のワンシーン。逆側に英語表示もあります。
関係者に確認したところ、入場はどのタイミングでも良く、途中退場もOK。各回ごとの入れ替え制ではないため、見続けたい人は何度見てもOKとのこと!
写真は、ミュシャ様式の基本となった、サラ・ベルナール出演の戯曲「ジスモンダ」のポスター。
《永遠のミュシャ》では、作品を単純に見るだけでなく、分解し、段階的に塗られていく様も手に取るように判るようになっていたり……
巨大すぎて展覧会等に出展できない作品などを等身大で見ることができたり、ディテールが拡大投影されるため、(巨大ゆえ細部の確認が難しい作品でも)特長がよくわかったりと、イマーシブならではの良さも複数あります。
これまで見落としてきた作品の細部も掴みやすい! 撮影がOKな点も嬉しい。
日本独自仕様とは!?
フランスで2023年に開催されたときと、そもそも会場が異なるため、東京会場(ヒカリエホール)にあわせ内容を調整しているとのこと。大筋は同じ。
【1】アイコン
ミュシャといえば、ポスター画家としてのイメージがとくに強いかと思いますが、第1章-第1部はそんなポスター作品からスタート。
女性や花を優美な曲線で描く、アール・ヌーヴォーの典型となった“ミュシャ様式”と称される作品が次々と展開。息つく暇なく、ゲストをミュシャワールドへと誘います!!
【2】1900年
第1章-第2部は、1900年に開催され、5100万人が訪れたと言われる「パリ万博」会場内の「ボスニア・ヘルツェゴビナ館」にミュシャが描いた大作を投影。
その後の創作活動のターニングポイントとなるなど、ミュシャを語るうえではずせない作品を、写真や資料等を元に映像で再現しており、これも必見!
【3】ユートピア
第1章の最後は、晩年の《スラヴ叙事詩》をフォーカス。ポスター画家としての側面が強調されがちなミュシャですが、油彩画でも多彩な才能を発揮しており、この《スラヴ叙事詩》は全20作からなる超大作です。
ミュシャは祖国(チェコ)愛が強いアーティストとしても知られ、スラヴ民族の歴史を大胆に描いた《スラヴ叙事詩》は、自身が本来目指していた歴史画家に戻ったエポックな作品。歴史的価値の高い大型作品*が、目の前で見れるのもイマーシブ鑑賞ならではの魅力です!
*オリジナル作品は、大きいもので6×8mもあり
ご注意を!
イマーシブの本編上映中は、他の方の迷惑となるため移動禁止で、基本的に座って鑑賞とのこと。終盤、仏語の解説アナウンスが流れますが、音声ガイドや字幕表示等はありません。
第2章〜第5章/ミュシャを深掘り
第1章は映像で圧倒するイマーシブ紹介のみですが、《永遠のミュシャ》はさらに続きがあり、第2章〜第5章までは、パネル展示やモニターによる映像を駆使。「ヒストリー」や「アトリエ」など、テーマを絞って、ミュシャを深掘りしていきます。
パリの調香師がイベントのために製作した「香り」の演出にも注目を!
ヒストリー
ミュシャの生涯を、興味深い年表や映像で振り返る。ホログラムで再現したミュシャに会えるほか、1929年にラジオで演説した肉声が聞ける貴重なコーナーも。
ミュシャのアトリエ
時代ごとに異なるミュシャのアトリエを、ミュシャが発した“言葉”とともに紹介。作品試作のプロセスを知れる、5分間のプロジェクション投影もあり。
ミュシャのインスピレーション
広く知られているミュシャのポスター代表作を、実際の俳優が体現するユニークな試みの特撮映像を上映。ミュシャが理想とした女性がリアルに現れ決めポーズをとる様は必見! 1回約7分をループします。
インフルエンサー、ミュシャ
「カケモノ」と呼ぶ、縦長のバナー(タペストリー)が垂れ下がる最終エリアは、ミュシャ作品にインスパイアされた現在のアーティストたちの作品を、インタビュー映像を絡め紹介。全部で18本あり。くまなくチェックあれ。
グッズ販売、充実!
会場ラストには、おまちかねの物販エリアも。
イベント開催にあわせ製作されたオリジナル商品含め、雑貨からアパレル、文具など、グッズも盛りだくさん。クッキー缶やミントタブレット缶など、食べたあとも使えるおしゃれな缶もあり!
公式図録は64P。映画のパンフレットを少し厚くした程度と、一般的美術展などの図録ほどのヘビー感はなく、ミュシャ入門にもいいかも。2200円。
*物販エリアは入場者のみ利用可能です。
レポートまとめ♪
・迫り来る没入体験でミュシャを堪能!
・ミュシャをさらに知る、パネル&映像展示エリアも
・グッズも多数あり!
いかがでしょう!? 普段なかなか美術鑑賞をする機会のない方にもおすすめしたい、今回のイマーシブ体験。ミュシャ入門にもいいかも!
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