両国駅からスグの癒やしスポット『旧安田庭園』、そして目の前にある『横網町公園』へ行こう♪
両国といえば国技館や江戸東京博物館、さらに隅田川など、駅周辺にいろいろなスポットがありますが、それら名所とほぼ変わらぬほど近い場所にある無料開放区である『旧安田庭園』はご存じですか!? 園内が綺麗に整備された“庭園”と呼ぶにふさわしい情景は、周囲の喧騒を忘れるにも絶好な癒しスポットとなるはず。隣接する『横網町公園』とあわせてご紹介です!
*掲載内容は2020年10月上旬時点での情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。
SPOT DATA
旧安田庭園
場所東京都墨田区横網1-12-1
最寄り駅JR総武線「両国駅」から徒歩5分
入園料無料
開園時間4月〜9月/9:00~19:30、10月〜3月/9:00〜18:00
休園日年末年始
観光協会紹介サイトhttp://visit-sumida.jp/spot/6085
「旧安田庭園」とは!?
1688年〜1703年の元禄年間に、徳川5代将軍である綱吉の、生母の、弟が下屋敷としてもらった土地を増築したのが始まりという庭園。
園内中央にある大きな池は、その昔、横を流れる隅田川から水を引き潮の満ち引きで雰囲気を変えたそうで、庭園のまわりをグルッと歩ける歩道も整備されていることから、ジャンルでは「池泉廻遊式庭園」と呼ばれるそう。
明治になり池田章政侯爵所有となり、その後、安田財閥の創始者「安田善次郎」が購入。安田氏の逝去時に、故人の意向で当時の東京市に寄付されたのが1922年(大正11年)。名称が「旧安田庭園」となったのはこの時点だが、翌年に発生する関東大震災で大きな被害を受け、大規模修復を行い、1927年(昭和2年)から一般公開が始まったという。
1967年(昭和42年)に、管理が墨田区が移管されたことを機に大規模リニューアルを実施。現在のカタチとなったのは1971年(昭和46年)。
1996年(平成8年)に東京都の「名勝」に指定されるなど、都内を代表する庭園。総面積は1万4000㎡メールくらいあるそうです!
*都指定の庭園・公園・渓谷等の「名勝」は現在19あり(編集部調べ)。
それでは早速見所をご案内!
場所は両国国技館の裏側とアクセス便利。入り口は西門、東門、北門となんと3箇所も。写真の園内図は北門前のもの。門により閉門時間が異なるため注意です!
鑑賞時間はどれくらい!?
●30分〜
園内は広すぎも狭すぎもせずという、ゆったり散歩するにちょうどいい大きさ。園内に1時間もいれば、隅々まで充分回れるはず。サッと見るだけなら30分。北と西など、ショートカットするために利用する方も多いよう。北門から西門までは3分程度です。
ポイント/1【心字池】
庭園中心にある巨大な池。開放的で雄大で、まさに“ザ・庭園”といった印象。訪れた日はあいにくの曇天でしたが、晴れた日はまた違った印象を受けそう。
じつはこの池。凡人のワタシにはまったく判りませんでしたが、その名の通り「心」の文字を象っている・・・・・・とのことです。
以前は隣を流れる隅田川から水を引いていたものの、現在はポンプを使って人工的に潮入(川水の流入)を再現しているそう。当時の水門跡も残されています。
池のまわりは自由に散策できる整備されており、途中に石橋があったり、いろいろな祝物や花々を楽しめたりと、ゆったりまったりできるはず。今回訪れた際には、サルスベリがピンク色の花を咲かせておりました♪
一部ではかなり際どい位置まで池に近づくことも可能。灯篭も大小ありと風情高しです。
ちなみに旧安田庭園はその雰囲気の良さもあってか、結婚するカップルが和装で記念写真を撮影(前撮り)していたりもします。
池の縁を歩けるコースも。理由は不明ですが、写真奥側からは石畳みの歩行をNGとする立ち入り禁止となっていますが、写真手前側の入り口にはその看板は見当たらず。
タイミングがいいと、カモやカメを見ることができるはず。カモの泳ぐスピードはビックリするくらい速いんです♪
ポイント/2【太鼓橋】
西門から比較的近い場所にあるアーチ型の「太鼓橋」は、渡ってもヨシ、遠目や近くから眺めてもよしな、フォトジェニックな橋。以前は赤い橋だったようですが、いまは白となっています。
ポイント/3【周遊路】
池のまわりをグルッと取り囲む周遊路は気分転換にももってこい。多少のアップダウンはありますが、すべて舗装されているため、雨の日でも安心♪ 園内あちこちで見掛ける苔がまたいい感じだったりするんです♪
写真は周遊路に入る前の、西門から池へつながる道。竹柵で囲われ、頭上が木々で覆われていることもあり、昼間でもやや薄暗い雰囲気が。それが逆に良かったり♪
一説によれば鯉がいるらしいとの情報もあったのですが、今回は鯉らしきモノは見られず。石橋の上で記念撮影する方が多いようです♪
ポイント/4【駒止石】
園内隅には史跡も。「駒止石」。1631年に起きた台風で大洪水となった隅田川の大洪水の被害調査のため、馬に乗って川を渡った際の馬を停めて休憩したポイントがこの「駒止石」とのこと。横には「駒止の井戸」もあます(解説ボードはありません)。
「駒止石」の目の前には、「駒止稲荷」も。庭園付近に住んでいた人たちが馬に乗って被害調査を行った勇敢さをたたえた稲荷とのこと。
ポイント/番外【刀剣博物館】
北門横にあるコンクリートの建物は「刀剣博物館」。完全に別施設で、園内からは入れません。日本刀の保存&公開し、普及に務めている有料スポットです。
豆知識
【トイレは!?】
園内、北門近くにトイレがあります。男女別々。クルマ椅子の方も使える誰でもトイレもあります♪
【休憩場も】
北門と刀剣博物館の中間あたりに『心字亭』と呼ぶ、誰でも使える個室風のボックススペースがあるほか、北門近くに東屋風の休憩スペースがあります。
池を見下ろせる高台もありますが、そこにはベンチも♪
【園内は歩きやすいです! 】
園内は舗装路が整備されており、歩きやすいです。北門側の一部では気持ち柔らかいソフトフロア風の通路が整備されるなど、ちびっ子でも歩きやすいはず。革靴でも苦にならないはず!
庭園の目の前にある、もう1つの注目スポット!
SPOT DATA
横網町公園
場所東京都墨田区横網2-3-2
最寄り駅JR総武線「両国駅」から徒歩10分
入園料無料
公式サイトhttps://www.tokyoireikyoukai.or.jp
「横網町公園」とは!?
『旧安田庭園』北口の目の前に位置する、東京都立公園。広い園内に「東京都慰霊堂」や「復興記念館」がある公園。
元々軍服などを製造する工場があった土地を当時の東京市が買収し、造成する途中で発生した関東大震災が発生。空き地だったこの場所に大勢の方が避難されたそう。しかし震災発生が昼時、かつ強風が吹いていたことから、避難と一緒に持ち込まれた家財道具に火が燃え移り、この場所だけで3万8000人もの方がなくなったとされ、以降、毎年9月1日に犠牲者の法要が開催されています。
それとは別に、毎年3月10日には東京大空襲の法要も実施。園内にある「東京都慰霊堂」(元震災記念堂)には、1945年の大空襲による身元不明者10万5000人と、関東大震災の震災遭難者5万8000人の16万人を超える遺骨を祀られており、敷地内には斜面を花が覆う「東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑」や、「震災遭難児童弔魂像」など、空襲や震災を慰霊する記念碑などが設置。
さらに、震災時に庭園が人名保護に役立つとの観点から、園内に日本庭園も造成。憩いの場ともなっています。
入り口は北門、南門、西門、正門と大きく4箇所ありますが、うち北門直後にはイチョウ並木も。並木の右手が日本庭園、左手が復興記念館です。
鑑賞時間はどれくらい!?
●1時間〜
慰霊関連の施設や記念碑などあり、一般的な公園とはかなり意味合いが違うものの、庭園や遊び場があるなど、まったりできる空間でもありと、1時間くらいはすぐにすぎてしまうはず。ちなみに、エリアは先に紹介した「旧安田庭園」の数倍広く、一部を除き足場が悪い場所はありません。
ポイント/1【東京慰霊堂】
1930年(昭和5年)完成し、当初「震災記念堂」と呼ばれていた、関東大震災の遭難者を祀る鉄筋コンクリート製の慰霊堂。神社仏閣様式、インド様式など、いろいろな宗教的要素からなる折衷建造物とのこと。1951年(昭和26年)に大空襲の犠牲者の遺骨を納める箏を機に現在の「東京慰霊堂」と改名。
内部がGoogleのストリートビューで360度閲覧可能。ぜひご覧あれ。
■開館時間/9:00~16:30 ■無料 ■休館日/12月29日〜1月1日
慰霊堂の脇からは東京スカイツリーが拝めます♪
ポイント/2【東京空襲犠牲者を追悼し平和を祈念する碑】
東京大空襲の史実を風化させないための、平和祈念碑として2001年(平成13年)に建てられた記念碑。内部に、空襲でなくなった方の名簿が収められているそうで、毎年3月10日と9月1日に内部を公開しているとのこと。
ポイント/3【日本庭園】
園内北側にある日本庭園。大きな池の水は循環式となっているそう。川の流れに逆らうように、錦鯉が泳いでいたりします♪
ポイント/4【復興記念館】
1929年(昭和6年)に建てられた、震災を後世に伝えるための記念館。震災だけでなく、大空襲時の遺品や被災物、絵画、写真なども展示。現在は東京都の歴史的建造物に指定されているそう。
■開館時間/9:00〜17:00 ■無料
■休館日/毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は翌火曜休館)、12月29日〜1月3日
館外には震災時の熱で溶けた、建物の一部や車両のフレーム、鉄筋の柱なども常設展示。震災による熱害のすさまじさを感じることが。
ポイント/5【震災遭難児童弔魂像】
しんさい そうなんじどう ちょうこんぞう
関東大震災で犠牲となった5000人あまりの児童の冥福を祈るための祈念碑。第二次世界大戦時に戦力増強・金属回収の名目で彫刻部が撤収され、一時期台座のみの時期があったものの、1961年(昭和36年)に再建されたという経緯があるそう。
ポイント/6【幽冥鐘】
ゆうめいしょう
1925年(大正14年)11月に、中国の仏教とから寄贈された大震災の犠牲者を慰霊するための鐘。
ポイント/番外【遊び場】
正門横、復興記念館前には子供用の遊び場や休憩スペースも。2004年(平成16年)に新設されたもので、滑り台、砂場などで遊べます♪
今回のレポートのまとめ
●両国駅から徒歩数分圏内
●喧騒を忘れゆったり、まったりできる
●旧安田庭園と横網町公園は隣接
●震災・空襲慰霊、祈念の場としても
●両スポットともに無料
今回ご紹介した記事は
いかがでしたか?
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