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『ダミアン・ハースト 桜』 気持ち華やぐ春のお花見は、イギリスを代表する現代アーティストの大規模個展でどーぞ!
季節はいよいよ春ですね! 春といえば桜ですが、今年はイギリスの現代作家が手掛けたダイナミックな油彩を前に、いつもと違ったお花見体験を楽しんではいかが♪
*掲載内容は2022年3月1日の内覧会時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真は一部除きすべて編集部による。
EVENT DATA
『ダミアン・ハースト 桜』
●開催地国立新美術館 企画展示室2E(東京都港区六本木7-22-2)
●開催期間2022年3月2日(水)~5月23日(月)
●鑑賞料【一般】1500円、【大学生】1200円、【高校生】600円、*中学生以下無料
●チケット販売サイトhttps://www.e-tix.jp/damienhirst/
●開催時間10:00~18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで
●休催日毎週火曜日(ただし5月3日は開催)
●最寄り駅東京メトロ日比谷線「六本木駅」4a出口から徒歩約5分、都営地下鉄大江戸線「六本木駅」7出口から徒歩約4分
●告知サイトhttps://www.nact.jp/exhibition_special/2022/damienhirst/
『ダミアン・ハースト 桜』とは!?
キャリア30年を超える、イギリスを代表する現代アーティスト、ダミアン・ハーストさん(1965〜)の、「桜」シリーズと称した作品だけを集めた美術展。
絵画や彫刻、(作品を展示する空間自体を作品の1部とする)インスタレーションなど、多彩な作品を精力的に発表し続けているハーストさんは、ときに死んだ生き物を作品の題材にすることも。サメや牛などをホルマリン漬けにした作品など、思わず「えっ!?」となる、凡人の常識を越えた前衛的な作品でも強いインパクトを残している現代美術作家です。
そんなハーストさんが2018年から202年まで足掛け3年がかりで製作したのが、今回国立新美術館でお披露目されるこの「桜」シリーズ。文字通り、日本人にお馴染みの、あの「桜」をモチーフとしたシリーズです。
左/Screaming New Blossom/叫んでいる新しい桜/2018/366×274㎝
右/Hanami Blossom/花見桜/2018/366×274㎝
ハーストさんの有名な作品のなかに、「スポットペインティング」と呼ばれるドットで構成された幾何学的な作品があるのですが、それは計算されたグリッドのなかで展開される規則性が1つの特徴。
今回の「桜」は、トッドといえばドット、点描といえば点描的な描き方ともいえるとのことですが、「スポットペインティング」で見せた作風とはまったく異質なもの。感性のままに色を落とし込んだ、塗り込んだというよりは、ベトッと付着させたという表現のほうがしっくりくる、エネルギッシュで生命力に溢れる作品となっています。
塗料による独特な“盛り感”が、作家の作品に対する強い意志を感じさせるだけでなく、ダイナミックな印象を見る者に与えます。
作品を凝視すると、一部に不規則な“線”のような塗りがありますが、これは筆に付けた塗料だけをシブキとして散らした、一般的にドロッピングと呼ばれる手法の一種とのこと。感性の赴くまま散らされた、予想できない形が作品のアクセントとなっています。
展示されるのは24作品のみ
Greater Love Has No-One Than This Blossom/この桜より大きな愛はない/2019/549×732㎝
同シリーズは元々107点で構成された連作群。1点1点がとても大きいんです。今回の展示会だけでいえば、
最大/縦5.5m×横7.3m、最少/縦2.7m×横1.8m
と、人の背丈を完全に超えるビッグサイズ。そのため、さすがに全作品の展示は不可能・・・ということで、今展ではハーストさん自らピックアップした「24作品」のみが紹介されます。
「桜」シリーズの展示会は、フランスと日本の世界巡回展となっており、今回の東京が2会場目。1会場目はパリで、2021年7月〜2022年1月に開催。パリ会場では29点が紹介されました(3会場めはなく、東京会場で終了とのこと)。
今回の東京展で展示される24点は、パリ会場で紹介したもの基準に、国立新美術館の展示会場スペースにあわせて見直された独自セレクトとなっています。
会場の雰囲気は!?
展示会場は新国立美術館の2Fにある「2E」という展示室。約2000㎡あるという巨大なエリアを、壁の仕切りがざっくりと分ける3分割構成となっています。
ご覧の通り各セクションもゆったりした展示となっており、アイボリーカラーで統一された壁面に作品が2〜3点ずつレイアウト。中央部にはソファがあり、やや離れた場所からゆったりと俯瞰気味に眺めることが可能です。
作品をどの壁に、どの高さで配置するか。作品同士の間隔はどうするのかなど、展示に関してはすべてハーストさんが細かく指定されたそう。アイボリーの壁面も、てっきり展示室が元々この状態かと思いきや、否。
驚くべきことに、壁のつなぎ目をハーストさんが嫌い、アイボリーで塗装した1枚の超大型ベニア板を、元々ある壁に貼り付けているそうです。その作業だけで3週間もかかったそう。
コロナの影響でハーストさん自身の来日が敵わなかったため、ライブ通信で現地と結び指示を仰いだとのこと。
作品にはそれぞれに個別のタイトルが付けられていますが、会場の写真を観ても判る通り、個々の作品を紹介する「クレジット」と呼ばれる文字類は一切ありません。これもハーストさんの指示とのことですが、現代美術系の展覧会では、特別珍しいことではないんだとか。
・・・といいつつも、まったくなにがなんであるかが判らないのも酷とのことで、会場入り口には作品の展示位置とタイトル、サイズ等を記した紙資料が無料配布中。ぜひ手に入れてくださいませ。
例えば、実際どんな作品が!?
彩色の仕方、花の数・形、枝の付き方・見え方・隠れ方、空間の間など、それぞれに違いがある作品群。俯瞰してじっくり見るも良し、作品ごとの微妙な違いを凝視するも良し、桜に囲まれた空間そのものの雰囲気を味わうも良し。楽しみ方に正解はありません。自由な感覚でご鑑賞あれ。
Wonderful World Blossom
素晴らしい世界の桜/2018/305×244㎝
Early Blossom
早咲きの桜/2018/274×183㎝
Winter’s Blossom
冬の桜/2018/274×183㎝
Wisdom’s Blossom
知恵の桜/2018/274×183㎝
全作品 写真撮影OK!
今展は写真撮影のみ、自由に撮影可能です。お気に入りの作品前に、自撮りしてお花見気分を盛り上げてはいかがでしょう!? 自撮り棒や三脚の利用、動画撮影は厳禁です。また展示室内以外、例えば美術館の内外装、とくに建物外観等の撮影も一切禁止とのことです。ご注意ください。
【備考】会場内は作家指定の室温に保たれていますが、人によっては暑いと感じるのではといった印象。展示室外にロッカー(100円のリターン式)もありますので、不要な荷物は預けたほうがよさそうです。
物販もあります♪
会場出口手前には物販コーナーも。ポストカードやブックマークなど、全6品用意されています(Tシャツのみ3月下旬発売)。この物販コーナーは会場入場者しか利用できません。通販の予定もないとのこと。支払いは現金、カード、●●payが可能。
公式カタログ/1500円/カラー66ページ/A4変形
左/ポストカード/200円/1枚
右/ブックマークwithスケール/400円/1枚
レポートまとめ♪
●イギリスの現代作家の大規模個展は日本初
●作家厳選の大型作品24点が一堂に♪
●感性を刺激する、色彩豊かな筆使いに注目を
●美術鑑賞という名のお花見をお楽しみあれ
いかがでしょう!? 美術ファンはもちろん、ひと味違ったお花見体験をしてみたい方もどーぞ。会期は5月23日までと、リアルなお花見よりも長く桜を楽しめます♪
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