
【ミステリー・オブ・ツタンカーメン】 リアルな展示品に特別映像、圧巻の再現王墓と、見所満載の没入展、横浜で長期開催中!

古代エジプト、なかでも特別人気の高いツタンカーメンを、様々な角度から知り・学び・体感する話題イベントが横浜で開催中。リアルな再現展示も話題を集める没入展で、3300年前の古代エジプトに思いをはせよう! 《2025.12.25まで》
*掲載情報は2025年4月30日時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。
ⒸWORLD SCAN PROJECT Ⓒミステリー・オブ・ツタンカーメン

イベント概要
『ミステリー・オブ・ツタンカーメン 体感型古代エジプト展』
所在地ツタンカーメン・ミュージアム(神奈川県横浜市西区みなとみらい4-3-1PLOT48)
開館期間2024年12月13日(金)~2025年12月25日(木)
開館時間11:00~18:00 *入館は閉館30分前まで *時期により変動あり
入館料【大人/大学生以上】2600円、【中高校生】2000円、【小学生】1500円
休館日火曜日 *火曜が祝日の場合は翌水曜
最寄り駅みなとみらい線「新高島駅」2番出口より徒歩7分
主催ツタンカーメンプロジェクト
特設サイトhttps://tutankhamen.jp
【ミステリー・オブ・ツタンカーメン】とは!?

100年以上も前となる1922年に発見された、古代エジプトの少年王「ツタンカーメン」の墓。
「ツタンカーメン*」の名は、一般の人にとっては「古代エジプト」の代名詞であり象徴であり続けています。具体的になにをし、どんな人物かは知らずとも、その名前や「黄金のマスク」は強く脳裏にインプットされている……、そんな方はかなり多いのではないでしょうか。
*「ツタンカーメン」の呼び名は日本独自のもの。ツタンカーメンの正式名は「TUT ANKH AMEN」。日本人は母音で文字を区切るため、「TU TA N KHAMEN」と呼んでいるだけで、海外では通用しないそう。
その一方で、「ツタンカーメン」、そして父である「アクエンアテン」を含めた一族については、宗教改革を強引に行ったとして、長い間歴史上から抹殺されていたこともあり、3300年たった現在でも解明されていない謎が多いことでも知られており、ミステリアスな存在が神秘性を高め、人々を引きつける理由の1つともなっています。
現在横浜で開催中の展覧会《ミステリー・オブ・ツタンカーメン》は、世界でもっとも有名な古代エジプトの王であり、悲劇の少年王として知られる「ツタンカーメン」をフォーカスした特別展。
「ツタンカーメン」にまつわる謎を、「死生観」や「信仰」「王墓」などと大きく7章に分け、多数の展示品や特別映像などとともに迫る、“体感型”イベントです。
本展は、2023年7月〜11月に「角川武蔵野ミュージアム」(埼玉)で開催された《体感型古代エジプト展 ツタンカーメンの青春》から続く巡回展という位置付けで、横浜開催にあわせ、イベントタイトルや展開構成等、一部内容を変更。
会期も大幅に延長し1年に渡り開催と、ロングランイベントとなっています。
監修は、名古屋大学高等研究院准教授であり、日本指折りの古代エジプト考古学者として活躍されている河江肖剰先生(1972-)が担当。
古代エジプト関連の様々イベントで監修を務められるほか、YouTubeでも情報を積極的に発信されている、古代エジプトファンにはお馴染みの方です。
超絶リアルな複製展示

《黄金の玉座・杖》ほか
イベントの見所はいろいろありますが、日本でも数多く行われている古代エジプト展との最大の違いは、“本物”の遺物展示が一切ないこと!
思わず「なにそれ!?」と一瞬トーンダウンしそうになりますが、関係者によると、古代エジプト、なかでもツタンカーメン関連の貴重な遺物は、現在国外へ持ち出しが厳しく制限(場合により禁止)されており、現地に行かないと鑑賞できないケースが多いそう。
本展で展示される展示品は、そんな貴重遺物を超絶リアルに再現した、“スーパーレプリカ(超複製)”と呼ばれる、再現キットを使っているんです。
“スーパーレプリカ”は、「(本物の)遺物が持ち出せない」=「見る機会が必然的に限られる」=「世界的な遺産を知る(学習の)機会が減る」ということを回避し、より多くの方に遺物の価値を知ってもらう術として、エジプトで3年もの歳月をかけて、実測データを元に人の手で設計・製造された複製品です。
世界にたった3セット*しか存在せず、そのうちの1セットが今回のイベントで使われています!
*残り2セットは現在ドイツにあるそう。


《儀式用戦車》ほか
レプリカといっても再現力は極めて高く、素人ではそれがレプリカだということは判らないはず。仮に指摘されても、にわかには信じがたいほどのクオリティを誇っており、どれも神々しいものばかり。
今回のイベントでは、そんな“スーパーレプリカ”が130点あまり*も展示。臨場感は一般的な展覧会と遜色ありません!
*スーパーレプリカで再現されているのは135点。うち129点がツタンカーメン王墓の出土品で構成される。
本物の遺物展示であれば、通常ケース越しの展示となったり、近づける距離に制約が設けられるケースが多々ありますが、“スーパーレプリカ”はあくまで複製。展示品を囲うケースはなく、驚くほど間近で鑑賞可能と、鑑賞体験としては、むしろメリットのほうが多いかも知れません。

(お触りはもちろん厳禁ですが)展示品との距離の近さも本展のポイント。質感もじっくりご覧あれ。
大から小まで展示品は幅広く
会場で展示される遺物のレプリカは、5、6mもある見上げるほどの超巨大展示品がある一方で、10数㎝程度の小さい展示品もありと、驚くほど幅広い内容となっています。

《カノプス厨子とその天蓋》《カノプス箱》ほか
“死者は来世で生き続ける”という、古代エジプトの死生観が伺いしれる様々な展示も。カノプスとは、遺体から取り出した臓器を入れる壺のこと。

《アクエンアテンの彫像》
多神教から一神教への大胆な宗教改革を断行した、ツタンカーメンの父親「アクエンアテン」。その大きさはもちろん、展示方法にも注目あれ。

《ツタンカーメンの二人の娘のミイラ》
こんなものまでと驚いたのが、ツタンカーメンの娘のミイラ。目測で10数㎝。ミイラが収められていた人型棺や、金のマスク展示もあります。

《ガンの姿をしたアメン神》《木製金箔のミイラ姿のホルウェル神》《木製金張のドゥアムテフの神像》
いろいろな神を崇拝する「多神教」が基本となる古代エジプト。「信仰」の多様性が伺い知れる、立像展示も複数あり。

ツタンカーメンのミイラ発見時に、実際に見時付けていた装身具を、判りやすく場所ごとに展示。

《ハワード・カーターの素描》
こちらの素描は、ツタンカーメンの王墓を発見したハワード・カーターによるもの。カーターは画家としても類い希な才能を持っており、ミイラが身につけていた装身具の位置や形などが判る貴重な資料。展示品はコピーで、オリジナルはオクスフォード大学が所有しているそう。
王の棺、厨子、そしてマスク
イベントのハイライトの1つが、ツタンカーメン王のミイラを収納していた「棺」と、その棺を収納していた「厨子」と呼ぶ木製の大箱が連なるエリア。

詳細は来館する楽しみのためにあえて触れませんが、横たわる「棺」以前に、黄金に輝く「厨子」の大きさ、絢爛豪華さに驚くはず。
ツタンカーメン王のミイラは、合計8つもの「棺」と「厨子」を使い、マトリョーシカのごとく保護されていたそうですが、今回会場では、「棺」と「厨子」それぞれ3基ずつの“スーパーレプリカ”が展示されています。
その会場奥には、いつかは見たいと誰もが願うであろうツタンカーメンの「黄金マスク」も!!

展示は“スーパーレプリカ”のため、もちろんショーケースなし。周囲をグルっとまわり、細部まで、超至近距離でマスクを鑑賞可能です!
本物のマスクは18金と22金の粉末を塗布して仕上げた、青みがかった白っぽい金色をしているそうですが、レプリカでももちろん、その質感はリアルに再現されています。

裏へまわると背面に古代エジプト文字の「ヒエログリフ」が。死者を復活させる「魔法のミイラマスクの呪文」が記されているそう。
没入感を高める特別映像も
鑑賞の満足を強める、没入感の高い映像展示も必見!

先の「棺」「厨子」があるエリアの奥では、高さ3m、横幅およそ12mの3面の巨大スクリーンが用意されており、3分ごとにオリジナル映像がループ上映されます。

館の1F奥には、入場無料で誰でも鑑賞できるプロローグ的エリアがあり、そこでも特別映像の上映が。イベントの理解度を高めるに最適なパネル展示もあります。
ちなみに映像内や会場内に流れるBGMは、イベント開催にあわせ制作されたオリジナル!!
作曲されたのは、アニメ、映画、ドラマ、CMなど、様々な分野で広く活躍されている作曲家、川井憲次さん(1957-)。
押井守監督の「紅い眼鏡」(1986)でデビュー以降、「機動警察パトレイバー」「攻殻機動隊」、近年では「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」など、参加したアニメ作品だけでも膨大な数にのぼります。個人的にはNHK「未解決事件」のテーマ曲がイチオシです!
「王墓」完全再現!!

イベント最終エリアで展開されるのは、ツタンカーメンの王墓の完全再現!
ツタンカーメン王墓で実測した3Dスキャンデータを元に、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」などを手掛けた日本映画界屈指の美術チームが、壁はもちろん、床、そして天井(!!)まで、限りなく忠実に再現した驚異の空間が広がっているんです。
そこはもう展覧会というレベルを超えた、映画のセット、もしくはテーマパークといった雰囲気で、臨場感・没入感は満点。主催者の意気込みを強く感じさせる、思わず「おおお〜」と唸るハイライトスポットです!

空間の再現力は極めて高く、実際に王墓にあるカビの位置、数まで忠実に再現。現地に行かないと感じることができない空気感を体で感じることができます。
周囲にはもちろん“スーパーレプリカ”による遺物も展示もあります。
現地エジプトでは王墓がある玄室の見学はできるものの、一段低い位置にある王墓脇は、柵があり近寄ることができないのですが、イベントでは王墓脇を通り、通常死角となって見ることができない部分や、ヒヒなどの壁画もより近くで鑑賞可能。
玄室のある壁の奥には、ツタンカーメンの義母である「ネフェルティティ女王」が埋葬されている、まだ見つかっていない空間があるかもとのことで、その場に居るだけで想像力を掻き立てられます。
ヒエログリフを読み解く

会場途中には、古代エジプト文字「ヒエログリフ」の読み方を説明する興味深い展示も。「ヒエログリフ」は、建物や石碑、彫像などに記された象形文字のこと。

会場内の展示品にも「ヒエログリフ」が刻まれたものが多くありますので、解読に挑戦してはいかが!?

話が逸れますが、会場内各所に掲出されているエリアを説明する案内板。じっくり見てください! なんとプリントじゃないんです! どんなものかは会場でお確かめあれ。
場所・行き方は!?

会場となる「ツタンカーメン・ミュージアム」は、2019年5月まで「横浜アンパンマンこどもミュージアム」として利用されていた場所にあり、「横浜みなとみらい PLOT48」とも呼ばれています。
みなとみらい線「新高島駅」より徒歩7分、同線「みなとみらい駅」より徒歩10分という距離。
約20分程度かかるもののJR「桜木町駅」からもほぼ直線と、街歩きしながら向かうことは充分に可能と、いろいろな駅からアクセスできます。
ちなみに、駐車場・駐輪場はありませんのでご注意を。
レポートまとめ♪

・ツタンカーメンの謎に迫る体感型話題展!
・超絶リアルな“スーパーレプリカ”約130点展示
・没入感満点の王墓再現、イマーシブ映像展開も
いかがでしょう!? イベント開始後、約3ヶ月で3万人以上の方が足を運ばれた話題イベント。複製展示といえ、その臨場感はまったく違和感なし。チカラの入った没入展示も多く、なかでも王墓の再現展示は超必見! 会期が長いこともあり、会期中ガイドツアーをはじめとした様々なイベントを適時開催しています。最新情報を特設サイトでお確かめのうえ来館あれ。

館内1Fフロアにはミュージアムショップもあり、こちらは入館に関わらず、どなたでも利用可能。前回開催時のものとなりますが、読み応えのある図録もありますよ。【注意】現金は使えません。
今回ご紹介した記事は
いかがでしたか?
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