
【壺屋焼 陶眞窯】 体験&見学、購入可能! 伝統を重んじ時代と共に柔軟に生きる、話題の焼き物工房へ!

観光客自身が地域を知り、共感し、思いを馳せるだけでなく、迎え入れる観光業者や県民も、自然環境や伝統文化に配慮する。そんな相互理解の普及を目指し、旅の視点を変えよう! と提案中の“エシカルトラベルオキナワ”。
リポート第2弾は、沖縄伝統工芸“やちむん”の工房《壺屋焼 陶眞窯》をご紹介。
伝統を受け継ぎながら作り手の環境改善にもチカラを注ぐなど、守り続けるべきところと変わるべきところを見極め、時代の変化にも柔軟に対応。願うは“100年後も続くモノ作りの場”。意欲旺盛な、話題の焼き物工房を訪れました。
*掲載情報は2025年1月31日時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。
スポット概要
『壺屋焼 陶眞窯』
所在地沖縄県中頭郡読谷村座喜味2898-4
営業時間10:00〜17:30
定休日日曜
無料駐車場5台分
行き方那覇空港から国道58号線を北上・約1時間
公式サイトhttps://tousingama.com
【壺屋焼 陶眞窯】とは!?

《やちむん》と呼ばれる、沖縄の伝統的な焼き物を制作・販売している工房です。
工房の名前にもある“壺屋焼”とは、沖縄を代表する焼き物の1つで、那覇市の壺屋地区や(《陶眞窯》がある)読谷村周辺が生産地として知られています。素朴な温かみを持つ反面、沖縄の風土を感じさせる力強いデザインが特長で、およそ400年前から続いているそう。

《やちむん》は、赤土を使い白化粧を施すなど、伝統的スタイルがあるそう。県産の焼き物がすべて《やちむん》かといえば、そうでもないんだとか。
工房が誕生したのは、いまから半世紀前の1975年(昭和50年)。
創業者である相馬正和さんは、もともと料理人。料理が盛り付けられる器に興味を持ったことが切っ掛けとなり、器を知るうちに沖縄の伝統工芸である《やちむん》に魅せられ、なんと神奈川県から移住!
名工房として知られる那覇市壺屋にある「育陶園」で修行したのち、現在の読谷村で創業したんです。
《陶眞窯》は、焼き物作りに必要となる、基礎となる土づくりから(陶器の表面に塗るガラス層である)釉薬などの素材面も含め、可能な限り手作りとハンドメイドにこだわっています。

現在工房に勤務するスタッフは25名。8割りが県内出身者で、女性の就業率が高いのも特長とのこと。
そんな工房を、現在実質的に切り盛りするのは、工場長を務められる息子さんの大作さん。
沖縄で長く続く《やちむん》の伝統と、父である正和さんが形作った工房の伝統にリスペクトを払いつつ、昔ながらの分業作業を継続。業界全体で機械化が進むなか、ハンドメイドを貫いたモノ作りを行っています。
伝統技法を維持はもちろんですが、独自のデザインにも挑戦と、柔軟な発想で時代にあった《やちむん》を提案中です。
一方で、工房で働く作り手が、長く続けていても生活するのがやっとであるという現実も直視。大作さんのモットーは、“《陶眞窯》が、100年後もモノづくりできる場所”であり続けること。
そのためには、作り手の暮らし改善、生活の質の向上は必要不可欠と、いまから8年前に工房を正式に法人化。自ら現場に立ち続ける一方で、“経営者”という目線から様々な改革を行ってきました。
作り手の勤務時間の明確化や生産ラインの効率化、週休2日制度の導入、給与体系の見直しなど、作り手が続けられる環境を実施。メリハリが付くようになったことで、見習いの成長(技術習熟度)が早くなるなど、効果も出ているとのこと。

現在正式な事業継承に向け勉強中という大作さん。啓蒙活動も積極的で、地元の小学校へ出向いて体験授業なども行っているそう!

《陶眞窯》の特長は複数あり、「同じ柄」を「量産できる」点と大作さん。カップには似合うけれど、お皿には……ではなく、汎用性のあるデザインで、様々な形の作品を生産できるんです。

工房で生産される陶器は、月平均4000点という膨大なもの。業者さんからの注文が多いそう。納期の早さも売り!
どこで買える!?
《陶眞窯》の器は、業者さんを中心に全国に卸しておりいろいろなお店で購入可能とのこと。工房横に直売所があるほか、隣接するカフェでも販売中。もちろんウェブ通販もあり。自宅に居ながら購入可能です。
好評の体験教室!

《陶眞窯》のキラーコンテンツとして、観光客の方にも大好評となっているのワークショップです!
沖縄といえばの「シーサー作り(4500円)」や、職人さんになりきれる「電動ロクロ体験(4500円)」、一番人気の「うつわ作り陶芸体験(3500円)」複数のプログラムを用意。
今回はそのうち、「点打ち絵付体験(3500円)」を体験させていただきました! 体験はとてもシンプルで簡単。どんなものかといえば……。
*紹介の体験価格は、2名以上で参加の1人当たりの料金(1人のみで参加の場合は+2000円増し)

講師となる作り手のスタッフさんが、絵付けで使う釉薬の説明を簡単にレクチャー。青系や紺系、茶系、緑系と4種類あり、色の特長や、実際に焼き上がった際に色調が変わってくる点などを教わります。

実際に着色する道具は筆や、先が丸くなったスタンプのようなものなど、複数あり、それを好みで使い分け。筆は使用後にその都度洗う、色混ぜ禁止、塗重ねは2色までなど、注意事項を確認し……。

あとは、筆を持ってポンポンと、押したり塗ったりするだけ。点を打ち込んでいくドット柄が、一番上手く仕上がるそう。釉薬は塗ってすぐ乾きます。
ちなみに文字を入れても構わないそうですが、(初心者の技術で)思い通りに仕上がるかは微妙とのこと。

そして、今回実際に絵付けしてみたのがこちら! 思いの向くまま、無心になってやりましたが、あえて1つは非対象にしました……。
説明時間含め、体験時間は20分程度*。1回の体験で、5寸(約15㎝)と3寸(約9㎝)の2枚のプレートで体験できます。プレートを有料で追加することも可能です。子どもでも参加可能です!
*コンテンツにより異なる。
以上、体験はここまで。このあと焼き上げ等の作業はスタッフさんが行い、およそ2ヶ月後にご自宅に届きます(送料別)。
体験は基本事前予約。空きがあれば当日いきなりでも対応可能とのことですが、準備もありますので極力予約(ウェブまたは電話)をしましょう!
*焼き上がり後に、ごく稀に亀裂が入るなど、陶器として通常利用できないケースがあるそうですが、その場合は返金してもらえるとのこ。とても良心的!
工房見学もできます!

《陶眞窯》では、壺屋焼への関心を広める意味を含め「工房見学」も行っています!

1つの器が完成するまでに要する工程は、なんと20あまりも! 担当ごとの分業制となっており、絵付け担当は相馬3兄妹の千恵子さんが担当されています。
指定時間内での「自由見学」が基本ですが、先述の体験教室に参加された方だけの特典として、スタッフさんが同行する解説ツアーも。「ロクロ場」「絵付け場」「化粧場」など、興味深いセクションを間近で見学できるんです。

興味深い工程が続く工房内。周囲に充分注意して、お静かに見学あれ。

高熱で焼き上げる窯も複数台完備。素焼き、本焼きと段階を踏んで焼くそうで、窯の中の温度は最大1320度にもなるとか! 夏場はもっとも過酷となるエリアとのことで、室温は50度にも達するそう!
繁忙期など、見学が中止となる場合もありますので、確実に見学されたい場合は、事前に電話等で確認するとベターです。
【自由見学】開催日/月~土、開催時間/9:00~12:00、13:00~16:00

工房見学時、運がいいと看板猫ちゃんにもあえるかも!?
充実品揃えの直売店も!

工房の脇には、直売所もあります!

人気柄という「唐草」から、子孫繁栄の縁起物としても重宝される「魚文」など、多種多様な焼き物を取り扱っています! 贈り物としても喜ばれそう。

中にはお買い得なアウトレット品や、琉球泡盛の販売も。体験教室や工房見学とあわせ、お立ち寄りあれ。 入り口が違いますのでご注意を。
ピザがおいしいカフェも!
工房の横には、実弟の正尚さんがオーナーを務める《やちむん&カフェ 群青》があります! 工房産のやちむん販売のほか、オリジナルのナポリピザを提供中!
行き方は!?
お店へのアクセスは、基本クルマのみ。
沖縄本島南西にある「那覇空港」の前を走る、国道58号線を海を横目にひたすら直進。「嘉手納基地」を越え、「アロハゴルフカントリークラブ」と「オキハム(沖縄ハム総合食品 本社)」の間の道に入りすぐです。
敷地内に《やちむん&カフェ 群青》、宿泊施設《やちむんハウス》があります。

写真左が《やちむん&カフェ 群青》、右が《やちむんハウス》、ハウスの隣に小道をはさんで《陶眞窯》があります。
空港からは約30㎞、50分程度の距離。周辺には、陶芸家が共同で運営する複数の工房が集まった「やちむんの里」など、焼き物関連の工房が複数あります。
レポートまとめ♪

・伝統工芸を知る、見る、作る、買う体験スポット
・オリジナル“やちむん”が手に入るワークショップあり
・無料工房見学も! 直売所も併設!
いかがでしょう!? 沖縄の伝統工芸“やちむん”作りを体験したり、工房見学でより深く知ってみたり、さらに直販所でお土産を選んだりと、新しい発見・刺激がいろいろありそう。沖縄の伝統文化に真摯に向き合う、大作さんはじめ、作り手のみなさんにぜひ会いに行ってみて!
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