2024.11.25

特集記事

文・写真: 山さん
2021.02.10

終了しました

『川合玉堂 山﨑種二が愛した日本画の巨匠』 たまにはしっとりと日本画鑑賞。こんなお出かけ、あってもいーんじゃないですか!?

山種美術館「川合玉堂」山種美術館「川合玉堂」

現在、恵比寿で開催中の美術展『川合玉堂 ー山﨑種二が愛した日本画の巨匠ー』。その内覧会参加のお誘いがあり、「オソトイコ」のサイトの雰囲気からするとちょっと場違い(!?)な気もしないでもないものの、たまには芸術鑑賞もいいかも!? と厚かましくもオジャマしてきました!
 
そもそも川合玉堂(かわいぎょくどう)ってどなた!? 日本画ってなに!? という方も多くいらっしゃるかもしれませんが、深く考える必要はありません。都心の喧騒を忘れ、たまにはゆったり、静かに、し〜っとりと芸術を楽しんでは!?

*掲載内容は2021年2月9日時点での情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。

 

 

 

 

山種美術館「川合玉堂」

 

 

EVENT DATA

開館55周年記念 特別展『川合玉堂  −山﨑種二が愛した日本画の巨匠−』

お一人様歓迎
親子歓迎
一部撮影OK
オーディオガイドなし
入館割引あり
物販あり
ロッカーあり
ベビーカー入館OK

開催期間2021年2月6日(土)〜2021年4月4日(日)
開館時間11:00~16:00(最終入館15:30) *最新の営業時間等は公式サイトで確認を
入館料【一般】1300円 【大学・高校】1000円 【中学生以下】無料
休館日月曜日
開催場所山種美術館(東京都渋谷区広尾3-12-36)
最寄り駅JR山手「恵比寿駅」から徒歩13分

公式サイトhttps://www.yamatane-museum.jp
オンライン予約https://www.yamatane-museum.jp/onlineticket.html

 

山種美術館「川合玉堂」

 

 

 

「川合玉堂 ー山﨑種二が愛した日本画の巨匠ー」とは!?

山種美術館「川合玉堂」

 

恵比寿にある日本画専門美術館「山種美術館」で開催中の期間限定の展覧会。
 
日本画の大家として、大きな足跡を残された画家「川合玉堂(かわいぎょくどう)」さん(1873年/明治6年〜1957年/昭和32年)の作品にスポットを当て、氏の初期から晩年までの、絵画から和歌、書簡など、合計71点を展示公開するイベントです。
 
詳細は展示会場で確認いただくとして、ザックリと玉堂さんを紹介すると、愛知生まれの岐阜育ち。14歳で師匠の元に入門し京都へ。才能はすぐに開花し、僅か17歳でコンクールに入選と、驚くほど早熟な方だったようです。
 
22歳で上京後本格的に日本画を学び、精力的に作品を発表。42歳のときに、現在の東京藝術大学(旧・東京美術学校 )の教授に就任。学芸員の方の話では、玉堂さんは自分の知見をしまい込むことなく後進の育成にも尽力されたそうです。偉ぶることのないとても温厚な方で、多くの方から慕われていたとのこと。戦時中、出征兵に対し、面識のない方にも頼まれれば(無事帰還を意味する)虎の絵を描いてあげていたんだとか。
 
日本の原風景ともいえる山村や田園といった自然、そこに住みつく動植物、人々の生活を描いた作品も数多く残された、日本画界の巨匠の1人です。

 

 

山種美術館で開催される理由とは!?

山種美術館「川合玉堂」
 
今回の展覧会の会場となっている、主催者にも名を連ねる「山種美術館(やまたねびじゅつかん)」は、1966年(昭和41年)に開館。近代・現代日本画を中心に収集・研究・公開・普及を行っている美術館で、日本画専門としては日本初の美術館として誕生したそう。
 
創立者である「山﨑種二(やまざきたねじ/1893年〜1983年)」さんは、川合玉堂さんとも懇意のなかで、自然と玉堂作品も増えたよう。戦時中、玉堂さんが疎開していた奥多摩にもしばしば足を運ばれていたんだとか。
 
今回の展覧会で展示されている作品71点中69点は、すべて同美術館の所蔵品。美術館が所蔵する玉堂作品はほぼ展示されているとのことです。
 
一部作品はテーマをくくった企画展で展示する場合があるものの、ここまでの規模の玉堂作品が揃う展覧会は、同館では2017年以来。玉堂作品は常設展示しているわけではないため、今回の展覧会を逃すと次はいつかはわかりません!

 

山種美術館「川合玉堂」
【↑】一見美術館には見えないこの建物が「山種美術館」。2009年に新築されたそう。恵比寿駅からはとても単純ですが、途中で歩道橋の乗り降りあり、坂道ありと、それなりの時間は見た方が無難です。

 

そもそも「日本画」とは!?

「日本画」という言葉自体は、きっと多くの方が耳にしたことがあると思いますが、それがなんであるかを説明できる人は少ないかも!? 「西洋画でない日本の絵・・・」というだけではあまりに大雑把。
 
「山種美術館」の公式サイト(https://www.yamatane-museum.jp/nihonga/)によると、日本画とは“日本の伝統絵画の総称”であり、“油彩画と区別するために生まれたもの”とか。
 
根本的に描くための素材が違い、ベースとなる紙や絹、木、漆喰などに、墨、岩絵具、染料などの天然絵具を使って描くとのことですが、天然素材をベースと密着させるための接着剤として「膠/にかわ」と呼ぶゼラチンを使うなど、誰でもサッと描けるものではなく、技の習得には時間と労力、根気が必要とのこと。

 

 

 
 

展覧会はどんな様子!?

展示会場はなんと地下。1Fで受け付けしたあと、脇にある階段、またはエレベーターで地下へ。地下へ降りた先に自動ドアがあり、その先が会場というちょっと珍しい美術館です。

 

山種美術館「川合玉堂」
 
広さは、大小2フロア合計で約650㎡。アンバーの優しい光の元で、ゆ〜ったり鑑賞できます。床には、鑑賞するうえでベストな“立ち位置”スポットのマーキングも。
 
メイン会場は、入り口右側にある縦長の「企画展示室」。コの字型に仕切られており順路もありますが、(混雑具合にもよるものの)、行ったり来たりしても構わないとのこと。

 

山種美術館「川合玉堂」
 
今回の企画展は「企画展示室」の3章+(少し離れた別部屋にある)「山種コレクションルーム」の4つで構成されています。
 
「山種コレクションルーム」は、玉堂さんのお師匠さん(望月玉泉/もちづきぎょくせん・橋本雅邦/はしもとがほう)やお弟子さん(児玉希望/こだまきぼう)などの作品展示室となっており、メインは「企画展示室」。日本画の作品展示が主ですが、第3章では俳句や和歌のほか、玉堂さんから種二さんへの書簡、同時期に画壇を賑わせた同業者との合作など、興味深い展示も。

 

 

 

 

例えばどんな作品が

実際問題どんな作品があるの!? という方のために、ほんの一部をご紹介します!
 
山種美術館「川合玉堂」
早乙女/さおとめ
1945年・昭和20年/72歳時作品
 
山種美術館「川合玉堂」
朝晴/あさばれ
1946年・昭和21年/73歳時作品
 
山種美術館「川合玉堂」
雨後山月/うごさんげつ
1948年・昭和23年/75歳時作品
 
山種美術館「川合玉堂」
湖畔暮雪/こはんぼせつ
1950年・昭和25年/77歳時作品
 
山種美術館「川合玉堂」
虎/とら
1943-1945年頃・昭和18-20年頃/70-72歳時作品
 
山種美術館「川合玉堂」
鴨/かも
1943年頃・昭和24年/76歳時作品
 
山種美術館「川合玉堂」
氷上/ひょうじょう
1947年頃・昭和28年/80歳時作品

 

山種美術館「川合玉堂」
玉堂さんから美術館創立者の山﨑種二さんへの書簡展示も。達筆すぎてそのままで読める方は限られるかと思いますが、記されている内容の案内板があるので、ぜひ一読を。玉堂さんのひととなりが判るはず。

 

 

 

別室「山﨑コレクションルーム」もお忘れなく!

山種美術館「川合玉堂」
 
これまでご紹介してきたメインホールとは別のホールとなる、同じく地下1Fにある「山﨑コレクションルーム」では、玉堂さんのお師匠さんやお弟子さんの作品を紹介中。メインホールとの間にミージアムショップや出入り口あるためうっかりしそうですが、見過ごさずぜひお立ち寄りを。

 

「撮影」は可能!?

撮影は写真・動画ともに、基本的にNGですが、メインホールに展示中の2点のみ、撮影可能です! 撮影可能マークが掲示してありますので、来場記念に撮影されては!?
 

山種美術館「川合玉堂」山種美術館「川合玉堂」

 

 

 

 

ミュージアムショップもあります!

山種美術館「川合玉堂」
 
地下1Fのメインホールである企画展示室とコレクションホールの間には、常設の「ミュージアムショップ」も。玉堂さん関連のほか、山種美術館が所蔵する作品にちなんだ商品が多数販売中です。支払いは現金、カードのみ。交通系IC、〇〇payは使えません。

 

*取り扱い商品は代引き限定となるものの、通販でも購入可能とのこと。
https://www.yamatane-museum.jp/museumshop/shop.html

 

ミュージアムショップのみの利用も可能
展示会を見ずに商品だけを買う、ミュージアムショップだけの利用も可能とのこと。ショップが展示会場に隣接した地下にあるため、必ず受け付けで一声かけてくださいませ。

 

山種美術館「川合玉堂」
今回のイベントにあわせた展示作品を紹介した図録は製作されていませんが、2017年に開催した展覧会「川合玉堂 -四季・人々・自然-」の図録(1430円/税込み)は販売中。この図録には今回の展覧会に出品された71点中、51点が掲載中。今回の展覧会の入場券とのお得なセット販売(2300円・オンラインの場合2200円)もありますヨ♪

 
山種美術館「川合玉堂」

イベントにあわせた、絵はがきやグリーティングカード、クリアファイルといった文具系が販売中です。

 
【商品詳細はコチラへ!】
https://www.yamatane-museum.jp/upload/shop210205.pdf

 

 

カフェもあります!

受け付けがある1Fロビーには、ゆったり休憩できるカフェ「Cafe 椿」も併設。こちらではイベントにあわせ、青山の老舗菓子店「菊家」さんにオーダーした特別な和菓子も食せます♪ ランチの提供もあるそう。
 
山種美術館「川合玉堂」
玉堂さんの作品をモチーフに製作した特別な和菓子。全5種類すべて、2個以上のオーダーであればテイクアウトが可能です(各610円/1個)。お土産にどーぞ。
 
【 詳細はコチラへ!】
https://www.yamatane-museum.jp/upload/cafe210205.pdf

 

豆知識

【入館予約は!?】

オンラインで予約できるサービスもありますが、もちろん当日受け付けでチケットを購入して鑑賞することも可能です!
 

【入館割引も!】

オンラインで予約したうえで来館すると100引きとなる割引サービスのほか、日本画専門美術館ということもあり和装である着物姿で来館すると一般で200円、大高生で100円の割引が受けられます。*ただし割引の併用は不可。

 

【学生応援キャンペーンも!】

今回の展覧会のチケットを購入した大学生、高校生に限り、もれなく次回同館で開催予定の展覧会『百花繚乱 -華麗なる花の世界-』(2021年4月10日〜6月27日)のチケットを1枚プレゼントするキャンペーンも実施中♪

 

【予備知識は!?】

会場に展示されている作品は、作品名や製作年等のスペックこそ表示があるものの、その作品にまつわる小ネタ的な紹介がある作品は、ほんの一部です。予備知識はあったことに越したことはないかと思いますが、なんの知識もなく、素で感じた印象を大切にするのもいいのでは!?

 

【オーディオガイドは!?】

ありません。コロナウィルスの影響により、当面の間、オーディオガイドは見合わせるとのこと。

 

【そのほか】

館内は作品保護のため、20〜22度くらいの室温をキープしているとのことですが、駅から歩いた場合(坂道もあることもあり)体が火照っているため、館内は少々暑く感じられるかもです。1Fにロッカーがありますので、荷物や上着はそこに預けてから鑑賞しては!? ちなみにロッカーは100円バック式。つまり無料♪

 

 

今回のレポートのまとめ

山種美術館「川合玉堂」
 
●玉堂作品がここまで揃う展覧会はなかなかないとか!
●知識無用♪ 日本画ビギナーの方も大歓迎
●特別な和菓子なども楽しめます
●渋谷〜恵比寿の街歩きの途中に立ち寄っては!?
 
 
美術館となると、なんだか緊張する・・・、敷居が高そう・・・と思われる方もいるかと思いますが、美術館の創立者である山﨑種二さんは「美術を愛好される方も、またこれまであまり縁のなかった方にも広く日本画の良さを味わって頂けたら」と生前おっしゃったとか。
 
深く考える必要なんてありません。予備知識がなくても大丈夫。ラフな感覚でふと立ち寄って見ると、新しい発見、出会いがあるかもしれませんヨ♪ 後学のためにもぜひ。都会の喧騒を忘れて、日本画の世界に没入しちゃってくださいませ!

 
 

 

今回ご紹介した記事は 

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山さん

娘と一緒にハイキングや登山を楽しむ日を待ち望む、ただの編集者。

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