編集部の独断と経験でお届けする、オススメ『おうち映画』❶
コロナウィルスの影響で自宅待機、外出自粛状態が続いていますが、そんなときこそおうちでじっくり、まったり映画を楽しんでは!? との思いから、編集部の独断、かつ実際に観賞して、この映画(洋画)はスンバラシィィ〜と感じた作品をご紹介。映画通の方なら、なにをいまさらかもですが、知っている方もそうでない方も機会があればぜひご覧を。“スンバラシィィ〜”意味が、判ってもらえる・・・と思います!
*掲載内容は2020年4月下旬時点での情報です。
*掲載写真は編集部による
オススメ映画
欲望という名の電車
作品DATA
■監督:エリア・カザン ■脚本:テネシー・ウイリアムズ、オスカー・ソウル ■出演:ヴィヴィアン・リー、マーロン・ブランド、カール・マルデン、キム・ハンター ■上映時間:122分(1951年/米)
★あらすじはウィキペディアヘ!
いまから半世紀以上も前に公開された白黒映画で(え、白黒かよ〜と、いきなり敬遠されるかもですが、作品の世界観と白黒の雰囲気がドンピシャなんです!)、もともと舞台上演を前提とした戯曲で、日本でも幾度となく上演されている有名すぎるほど有名な作品。
舞台作品ということもあり、登場人物が少なく分かりやすく、主要キャストは僅か4人。主演のヴィヴィアン・リー以外のキャストは、映画化前の舞台化時点の俳優がそのままスライドしてキャスティングされたそう。
物語はひとりぼっちで情緒不安定な主人公が、妹夫婦の家を訪れるところから始まり、粗暴な妹の旦那がその主人公をジワリジワリと精神的に追い詰めていくというもの。病的なまでの表情や仕草を見事に表現したヴィヴィアン・リー、負けん気の強い性格と旦那から離れない女の性を感じさせるキム・ハンター、いい人然とした1市民が次第に抱き始める心の葛藤を表現したカール・マルデンと、それぞれのキャラがハッキリしており、知らず知らずのうちに物語に引き込まれてしまうんです。
そんな魅力的なキャストのなかでも、一際個性的でインパクトを放つのが、妹の旦那を演じたマーロン・ブランド。荒々しく、デリカシーのかけらもないほ役柄を、見ている者が圧倒されるくらい豪快に、野性的に演じる様は、さすがブランドといったカンジ。
作品中盤、食事中もテーブルをバシンと叩き周囲を黙らせるシーンは、作品を象徴する名場面。ブランドの圧倒する迫力、ズゲズゲと割り込んでくるような無神経さは、前にも後にもいない気が・・・。
なんでも、この作品が公開されるまで下着扱いだった“Tシャツ”が、普段着として定着したのはこの作品がきっかけとか。これも凄いハナシです。
ブランドといえば、ゴッドファーザーが有名ですけど、優等生とは真逆をいく破天荒な私生活がクローズアップされがちですが、それを圧倒する演技で映画界に多大なレガシィを残した名優であり、私の中ではチャップリンに匹敵するほどの功績がある俳優。その原点ともいえる作品がこの「欲望という名の電車」。ブランド個人の存在感や演技は、ゴッドファーザーよりもコッチかもと思っているくらい。
機会があればぜひご覧ください。2時間、アッという間です!
オススメ映画
モンパルナスの灯
作品DATA
■監督&脚本:ジャック・ベッケル ■出演:ジェラール・フィリップ、アヌーク・エーメ、リノ・ヴァンチュラ ■上映時間:104分(1958年/仏)
「モンパルナスの灯(ひ)」は、イタリアで生まれパリで没した画家モディリアーニの伝記映画。生前才能を認められることなく36歳で病没した画家の生涯を、同じく36歳で病死したジェラール・フィリップが演じた有名なフランス映画です(白黒)。
薄幸の天才と称されたモディリアーニの晩年期を、暗めのトーンで描いた作品で、どこまで忠実かは不明なものの、ドラマとしての見応えは充分。
生前からすでに彼の才能を認め、死後、芸術家として評価され価値が上がる前に作品を持ち去っていく悪画商を演じたリノ・ヴァンチェラや、主人公の恋人役を演じたアヌーク・エーメ(映画『男と女』のあの女優さん)といった脇役の存在感も、映画をさらに深度あるものに。
主役のジェラール・フィリップは、当時の映画界を大いに賑わせた、いわゆるイケメン系のスターで、仏版ジェームス・ディーンなどとも呼ばれていたという俳優さんですが、映画が進むにつれ増していくやつれた感じや憂いた表情などが、またいぃーんです。
じっくり観賞できる、大人の映画です。
オススメ映画
何がジェーンに起こったか?
作品DATA
■監督:ロバート・アルドリッチ ■脚本:ルーカス・ヘラー ■出演:ベティ・デイヴィス、ジョーン・クロフォード ■上映時間:134分(1962年/米)
★あらすじはウィキペディアヘ!
私のまわりにいる映画好きや映画通の人でも、作品名こそ聞いたことがあるものの意外に観たことがないケースが多い作品が、この『何がジェーンに起こったか?』。
人気子役として一斉を風靡した妹は成長するにつれ存在が過去のものとなり、妹の影に隠れていた姉は成長とともに存在を認められスターに成長。時間の経過と共に真逆となった姉妹。自己でその姉が下半身不随となっり妹がその面倒を見ているうちに、妹が姉に陰湿なイジメを始める・・・というストーリー。
一見ホラーのような雰囲気も漂いますが、ホラーではなくサスペンス。ぐいぐい引き込まれるストーリーの巧みさ。主演女優、とくに妹を演じたベティ・デイヴィスの怪演ぶりは必見です♪
物語では妹(ベティ・デイヴィス)が一方的に、姉(ジョーン・クロフォード)をイジメる設定ですが、実世界でも二人は犬猿の仲だったとか。それを踏まえて見ると、さらに作品が楽しめるかも。
なんでも2017年にはこの映画での二人の確執を盛り込んだ伝記テレビドラマがアメリカで放送されたとか。それもみたくなるほど、じつに興味深い映画です。
劇中歌である「パパに手紙を」が、なんだか異様に耳に残ったりも・・・。
オススメ映画
コレクター
作品DATA
■監督:ウィリアム・ワイラー ■脚本:スタンリー・マンほか ■出演:テレンス・スタンプ、サマンサ・エッガー ■上映時間:119分(1965年/米)
★あらすじはウィキペディアヘ!
同じタイトルの映画が数本あるため混同しそうですが、オススメは断然1965製作版(ちなみにタイトルは同じでも中身はすべて別モノです)。
大金を手にした若い男が、女子大生を地下室に監禁するというストーリー。なにかをするわけでもなく、自分を知ってもらうため蝶のコレクションを見せたりするも理解はえず、女子大生は当然ながら逃げようと模索。男を油断させるためにつく嘘もすぐに見破られてしまい・・・と、異常な環境下の中で進む密室内の心理サスペンス映画。
主要登場人物は基本的にこの二人だけという判りやすさも特徴。趣味の蝶を収集するかのようなゆがんだ愛情を描く、一般人にはなんとも理解しがたい癖のある男子の心理劇は、私も当初、なんか微妙・・・と思っていましたが、見始めると一変。グイグイ物語に引き込まれて、最後までイッキに見れました。
ストーリーだけを単純に聞くと、なーんかどこかでありそうなB級映画な匂いがするなぁ・・・と思うかもですが、そんなことはナシ。監督はあの『ローマの休日』や『ベン・ハー』で知られるウィリアム・ワイラー。オードリー・ヘップバーンとも複数回仕事している、あの名監督さんです!
オススメ映画
アルカトラズからの脱出
作品DATA
■監督:ドン・シーゲル ■脚本:リチャード・タークル ■出演:クリント・イーストウッド、パトリック・マクグーハン ■上映時間:112分(1979年/米)
★あらすじはウィキペディアヘ!
現役で次々と作品を世に送り出すクリント・イーストウッドが、『ダーティーハリー』などでも仕事したドン・シーゲル監督と組んで製作した、その名もずばりな刑務所脱獄劇。
幾度か映画の舞台ともなっているサンフランシスコ湾にあるアルカトラズ島にあった刑務所を舞台とした映画で、実話がベース。脱獄不可能と言われたアルカトラズからの脱獄に成功したとされる1962年に起きた事件を再現したストーリーで、(脱獄犯がその後どうなったのか不明なため)かなりの部分がフィクションという体であるものの、ハラハラさせる展開は単純な娯楽作品としてくくるにはもったいないほどの出来。
映画で展開される方法で、実際に脱獄を図った囚人がいたという事実を思うだけでも、ワクワクさせられます。
アルカトラズ島は観光地化されており、実際に訪れることも可能。私もかなり前ですが行きました。映画の雰囲気をリアルに体験できたこともあり、この映画にはお思い入れが強いんです。機会があれば、ぜひ足を運んで見てください。
オススメ映画
シェルブールの雨傘
作品DATA
■監督&脚本:ジャック・ドゥミ ■出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ニーノ・カステルヌオーヴォ ■上映時間:91分(1964年/仏独)
★あらすじはウィキペディアヘ!
音楽にのせてセリフを喋るミュージカルの傑作であり、以前以後もこの作品を超えるミュージカル映画に出会ったことがありません! と断言できるほど。
作品の存在はもちろん知っていたものの、個人的にミュージカルはどうも相性が悪く長らく敬遠していたのですが、なにかの切っ掛けで観たらドハマリ。それまで観ていなかったことに心底後悔した作品です。
僅か1時間半の物語が大きく4つのセクションで構成されており、恋人の別れから再開までがじつに印象的な音楽にあわせて展開。主題曲はあまりにも有名で、映画を見終わったあと思わず口ずさみそうになるほど印象的。
独特な映像美も味わい深いんです♪ とくに女性ファンが多いと聞きますが、男性にもぜひ! な1本です。
オススメ映画/番外
グラン・プリ
作品DATA
■監督:ジョン・フランケンハイマー ■脚本:ロバート・アラン・アーサー ■出演:ジェームズ・ガーナー、イヴ・モンタン、三船敏郎 ■上映時間:180分(1966年/米)
★あらすじはウィキペディアヘ!
カーアクション系映画はたくさんありますけど、その中でももっとも完成度が高く、1つの作品としても高く評価されている(と思う)のがこの『グラン・プリ』。
F1グランプリをフォーカスした長編作品(なんと3時間!)で、60年代の葉巻型のF1マシン時代を疑似体験できる作品でもあります。当時実際に参戦していた日本のホンダをモチーフとしたチームがかなり重要なポジションで登場するのですが、その監督役が三船敏郎さん。この映画がハリウッド映画初出演だったとか。
オンボードカメラによる大迫力のレースシーンはもちろん、1960年代のF1シーンを飾った貴重なマシンが登場するほか、当時の有名ドライバーも大挙出演していることでも有名など、ファンにはたまらないシーンが満載。
にしても、さすがに3時間は・・・という意見はごもっとも。クルマやF1に興味がない方には、ちょっと苦痛かも・・・ですが(汗)、2回、3回に分けてもいいので、ぜひご覧くださいませ!
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