【THE MOVEUM YOKOHAMA】 流行のイマーシブ! 芸術全身浴! 横浜山下ふ頭でクリムトやシーレに没入!

流行の芸術鑑賞といえば断然イマーシブ! 各地でそれ系イベントが開催と活況となっていますが、今回の舞台は横浜・山下ふ頭の巨大倉庫。黄金の作品群で知られるグスタフ・クリムトと、強個性な感性で時代を駆けたエゴン・シーレを中心に絶賛開催中! 《2026.3.31まで》
*掲載情報は2025年12月18日開催の内覧会時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。

イベント概要
『THE MOVEUM YOKOHAMA by TOYOTA GROUP』
開催地山下ふ頭4号上屋(神奈川県横浜市中区山下町279-9)
開催期間2025年12月20日(土)~2026年3月31日(火)
開催時間【日~木・祝】10:30~19:30、【金・土・祝前日】10:30~20:30
鑑賞料(オンライン)【一般】3000円、【高大専門生】2000円、【小中生】1200円 *詳細はチケットサイトへ
休催日会期中無休
行き方みなとみらい線「元町・中華街駅」4番出口より「山下ふ頭バス待合所」より無料送迎
主催TOYOTA GROUP
公式サイトhttps://global.toyota/info/themoveum/
【THE MOVEUM YOKOHAMA】とは!?
広大な空間の壁と床に対し、縦横にアートを投影して楽しむトレンドのイマーシブアートイベントです。
イマーシブアートイベントは、コロナ後から一気に火が付き、東京を中心に日本各地で開催されている、アートの新しい鑑賞スタイル。
アート鑑賞といえば、美術館や博物館などで、本物のアートを目の前に、自分のペースで、じっくり鑑賞。来館者が作品を巡って楽しむ“能動的”スタイルが一般的ですが、流行のイマーシブアートは、鑑賞スタイルが大きく異なり、本物の作品展示はそもそもありません!
作品をデジタル化した映像を、先述の通り、スクリーンに見立てた壁や床に投影して楽しむスタイルで、来館者は極端な話、動かなくてもよし。アート作品のほうから、来館者に迫ってくるような“受動的”感覚で楽しむアート鑑賞イベントです。
投影される映像は、次々と移り、まるで生命を宿しているかのように変化。映像にあわせ音楽が場をグングンと盛り上げるなど、来場者が作品の中に入ったような、作品の一部になったような感覚を味わえるエンターテインメント性の高いイベントです。感覚的には「映画」に近いかも。
今回横浜・山下ふ頭で始まった《THE MOVEUM YOKOHAMA》は、そんなイマーシブアートの最新イベント。
会場となるのは、横浜港にある「山下ふ頭 4号上屋」。戦後復興期から日本の物流を支えてきた、山下ふ頭にある6000㎡の巨大倉庫です。

会場はご覧の倉庫。幅40m×長さ150mもある巨大さで、竣工は1963年(昭和38年)。期間中毎日16:30〜24:00まで、外観をライトアップするイルミネーションも実施中です!
4号上屋は(三角形の部材をつなげた骨組みの構造で、柱を必要としない、空間を有効に利用できる)“トラス構造”を採用した倉庫ですが、《THE MOVEUM YOKOHAMA》はそのうちの約1/3となる、1800㎡の空間を使って展開。
映像を投影するプロジェクターは全部で75台、スピーカーは27台という膨大なもので、倉庫全体がまるで1つの映画館になったかのような臨場感のある場に。一般的なアート鑑賞では絶対に味わえない、没入体験を楽しめます。
全身でアートを浴びる、そんな感覚です!

「4号上屋」は本来“柱”のない倉庫ですが、イベントではあえて“柱”を設け、それも1つのスクリーンとして展開。
プログラムはクリムトとシーレ

《THE MOVEUM YOKOHAMA》で上映されるプログラムは2つ。
1つが、19世紀末〜20世紀初頭に活躍したオーストリア・ウィーン出身の《グスタフ・クリムト》。金箔を多用した作品や、独特なタッチの女性画等で広く知られ、油彩で数百、素描で数千の作品を残すなど多作で知られ、日本でも高い人気を博しています。

今回のイベントでは、そんなクリムトの主要作品を中心に170点あまりを厳選。5つのにテーマに分け、約40分間ノンストップで投影します。

もう1つのプログラムが《エゴン・シーレ》。

特徴的なドローイングによる人物描写や色調の暗い彩色で、見る者に強いインパクトを残した個性派として知られ、わずか28歳で世を去った早世のアーティスト。
クリムトと同時期を生き生前交流もあったという、ウィーンが生んだ世界的アーティストの1人であり、約2年前に、上野で30年ぶりの回顧展が行われ大盛況となったことも記憶に新しいかと思います。

そんなシーレのプログラムは、約12分間。投影時間こそ短いものの、紹介作品数はなんと約110点も。クリムトに劣らず充実した内容となっています!
両プログラムは、切れめなく連続して投影。1回約52分のプログラムとなっており、数分間のインターバルを挟んだのち、ループ投影されます。
ちなみに、プログラムはともに《THE MOVEUM》開催にあわせ制作したオリジナルです!
2Fエリアにミラールーム!
従来のイマーシブアートイベントと《THE MOVEUM YOKOHAMA》の大きな違いの1つが、なんといってもビューポイント。

会場を広く見渡すことができる「2Fエリア」が一部用意されています!

《THE MOVEUM YOKOHAMA》は、過去に開催されたイマーシブアートと同様、フロアにも映像が投影されるのですが、その様子を高台から見下ろすことができるんです!

2Fへは階段、またはスロープを使って自由に上がることが可能です。
編集部ではこれまで複数のイマーシブアートイベントを取材してきましたが、上下段2フロア体制で展開されるイベントはおそらく今回が初。
1Fと2Fでは作品から受ける印象も少なからず変わりますので、ぜひいろいろな角度からお楽しみください♪

さらに注目は1F奥に用意された「ミラールーム」と呼ばれる小部屋。正面、左右、天井、床と、出入り口部を除く全面が文字通り「鏡張り」となった特別な部屋も。お見逃しなく!
“音”のタイムカプセル「LISTEN.」

《THE MOVEUM YOKOHAMA》には、イマーシブアートプログラムとはまったく別物となる、もう1つのプログラム「LISTEN.」の上映を行う、特別ルーム「THE MOVEUM STUDIO」もあります。

「LISTEN.」は、俳優の山口智子さんがライフワークとし、プロデューサーも務める、世界の音楽文化を映像ライブラリーとして作品化するプロジェクト。
2010年から10年かけて、ハンガリーやセルビア、トルコなど、世界20カ国以上を旅しながら記録されてきた、騎馬民族のリズム、流浪の民のメロディ、歌の宴など、様々な「音」の記憶を、《THE MOVEUM》特別編集バージョンとして、15分間のショートフィルムにまとめ上映されます。

「LISTEN.」を上映する「THE MOVEUM STUDIO」は小さな部屋。1回の上映は30人程度ずつと、人数を限定しての上映となりますが、1時間に4回とコンスタントに上映されますので、長く待つことなく楽しめるはず。
来場前の予備知識
会場内の撮影は!?

イベントで投影・上映される作品はすべて、(手持ちに限り)写真・動画撮影OK!
会場ではとくに専用のベンチやクッションなどの用意はありませんが、フロアや柱の根元に「座って」の鑑賞も問題ないとのこと。気になる場所で、マイペースで楽しめます。
ちなみに会場にはロッカーが171台あり。荷物は預けて楽しみましょう〜。
作品解説は?
イマーシブアートイベントでチラホラ聞かれる感想として、「イベントの雰囲気はいいけれど、結局どんな作品なのか、作品名すら分からない……」という声。
《THE MOVEUM YOKOHAMA》では、従来のイマーシブアート同様、エンターテインメント性の高いイベントのため、実際に投影される映像に解説等はありません。会場の内に、投影作品を紹介するデジタルサイネージがあり(ミラールーム付近)。

サイネージでの作品紹介の様子

公式図録/2750円
気になる作品があった場合は、サイネージ、または館内ショップで販売中の公式図録で確認あれ。
会期中のプログラム変更は!?
約3ヶ月間開催と比較的長く開催されるため、途中でプログラム変更がある!? と期待したい所ですが、事務局に確認したところ「その予定はありません」とのこと。
送迎バスがある!
会場となる「山下ふ頭4号上屋」は徒歩で行けないことはありませんが、最寄りの「元町・中華街駅」からはおよそ25分程度かかるなど、結構な距離があるのですが……。
駅から数分の距離にある「山下公園」の脇(ふ頭入口部分)にバス乗り場あり、そこから会場までのバスが無料運行中!

2台でスタートし、期間中最大4台まで増やして対応する予定。
そのバスがこれ。トヨタ自動車が開発した、電動モビリティ「イーパレット」が5〜10分間隔で運行しており、無料で利用可能。ふ頭は距離があるだけでなく、風が強いため相当冷えます。我慢せず利用しましょう!
誰でも利用可
事務局に確認したところ、電動モビリティはイベント入場に関わらずどなたでも乗車OK。会場のエントランス部やショップは無料エリアとなっていますので、気軽に訪れちゃいましょう。乗り物に興味がある方もどーぞ。
ミュージアムショップも
会場にあるミュージアムショップは、(イベントを見る見ないにかかわらず)どなたでも利用可能!

イベントオリジナルグッズのほか、横浜にゆかりある企業とのコラボグッズ、幅広く取り揃えています。ちなみに支払いは現金NG。完全キャッシュレス制です。

イベントをサポートするトヨタ関連グッズもありました。最上段の箱モノはなんとカレー!
レポートまとめ♪

・歴史ある倉庫で開催の、圧巻のイマーシブイベント
・ウィーンの巨匠、クリムトとシーレ作品を映像で堪能
・山下公園脇から無料送迎バスの運行あり
いかがでしょう!? 世界と日本の交差点といえる横浜のふ頭を舞台に開催のイマーシブアートイベント。倉庫という広大な空間を有効利用した、体で味わう臨場体験を堪能あれ! ちなみに巡回予定はなし。楽しめるのは横浜だけです。
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