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『展覧会 岡本太郎』 刺激がいっぱい! 熱量がすごい! 思わず凝視したくなる! 不世出の人間、岡本太郎さんの全貌に迫る過去最大規模の展覧会へ行こう!! 【〜2022.12.28まで】
生涯に渡り旺盛な活動を続けた、稀代の芸術家であり、文筆家であり、存在そのものが1つの作品といえる「岡本太郎」さんをフューチャーした展覧会が上野で始まりました! 戦後日本を代表する活躍で、大衆を大いに沸かせた不世出の「人間」を膨大な作品と共に振り返る一大展です! 美術ファンのみならず、最近刺激が足りないそんなアナタにもぜひ!
*掲載内容は2022年10月17日開催の内覧会時点の情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真はすべて編集部による。
Ⓒ岡本太郎記念現代芸術振興財団
イベント概要
『展覧会 岡本太郎』(東京会場)
会 場東京都美術館(東京都台東区上野公園8-36)
開催日2022年10月18日(火)〜12月28日(水)
開催時間9:30〜17:30(金曜日のみ20:00まで)
観 覧【一般】1900円、【大学・専門学生】1300円、【65歳以上】1400円、【高校生以下】無料
休催日月曜日
最寄駅JR線「上野駅」公園口から徒歩7分
告知サイトhttps://taro2022.jp/
『展覧会 岡本太郎』とは!?
没後四半世紀すぎたいまなお、美術ファンは当然、美術に疎い方まで魅了し続ける「岡本太郎」さん(1911年〜1996年)を、残された膨大な作品とともに振り返る一大展覧会。
とくに戦後にめざましい活躍を見せた岡本さん。生前「芸術は大衆のものである」とし、作品を販売せず、大衆へ向けたパブリックアートの制作にも尽力されるなど、手がけた作品が広く認知されている知られた、ある意味、日本で一番有名な芸術家といっても過言でなさそう。
●入場直後から、どーんと、岡本芸術が、フロア、天井、壁と至るところに出現。エントランスがあるB1フロアは導線なし。気になる作品からじっくり鑑賞あれ。(写真手前)光る彫刻/1967年/川崎市岡本太郎美術館、(写真奥)若い夢/1974年/川崎市岡本太郎美術館
今回の展覧会は、「大阪」「東京」「愛知」と続く巡回展の2会場目となりますが、「東京展」は大阪展からさらに展示数を増やし一部構成も変更するなど、過去大規模での開催です。
広く知られた代表作はもちろん、晩年期の作品まで、(写真関連を除き)編集部が独自にカウントしたところ、ザッと150点以上の作品、執筆書籍等が会場に集結。
●会場には、色彩鮮やかなインパクトのある巨大な絵画作品がズラリ。(写真)森の掟/1950/川崎市岡本太郎美術館
●絵画作品だけでなく、見る者をワクワクさせ童心に返らせるような、ご覧のような斬新な立体作品も多数。(写真)河童像/1981年/川崎市岡本太郎美術館
●さらに作品の元となる、貴重なスケッチやドローイングといった、完成作品とは違った意味で岡本さんの息吹が感じられる資料も紹介されています。(写真)太陽の塔 構想スケッチ/1968年/岡本太郎記念館
本展は、川崎市にある「川崎市岡本太郎美術館」と青山にある「岡本太郎記念館」という、岡本芸術を知るうえで欠かせない2大スポットが全面協力したほか、各地の美術館などからも作品を集め開催。「これ、見たことある!」という作品もきっとある、岡本芸術を知るに最適な欲張り展示会です♪
岡本太郎さんといえばの大阪万博の「太陽の塔」、渋谷駅の「明日への神話」といった巨大な作品が有名ですが、会場には10代の青年時代から20代の壮年時代の作品、これまであまりスポットが当たっていなかった晩年の作品まで幅広く集います。岡本芸術、さらに人間・岡本太郎さんを知るに最適な、過去最大規模で開催ですので、写真や映像だけでは伝わりえない、作品のスケール感や色彩の豊かさ、見る者に訴えかける作品のエネルギーを会場でお楽しみください。
●会場はB1のプロローグ的エリアから、1F〜2Fの3フロアにまたがって展示。1F〜2Fは「第1章」〜「第6章」まで、壁紙の色を変えるなど、テーマごとに様々な作品が紹介されています。
●展覧会をよりディープに味わえる、必見のオーディオガイドもあり! ナビゲーターは、俳優の阿部サダヲさん。ご覧のレンタル版(600円)のほかに、アプリ配信版(730円)があります。
どんな作品が!?
ここからは会場で紹介される作品を、ほんの一部ではありますが、エリア別に具体的にご紹介。どこかで見たことがある作品もきっとあるのでは!?
プロローグ的エリア
エントランス直後から始まるB1Fエリアは、岡本さんの長い創作活動を時系列の縛りなく紹介。絵画はもちろん、立体など、様々な作品にいきなりどっぷりつかれます!
順路もとくになしと、気になる作品から自由に鑑賞できます♪ ”柱の上” もお見逃しなく!
●手-青/1981年/川崎市岡本太郎美術館、手-赤/1981年/川崎市岡本太郎美術館
●予感/1963年/川崎市岡本太郎美術館
●梵鐘・歓喜/1965年/岡本太郎記念館
●マスク/1970年/川崎市岡本太郎美術館
第一章・岡本太郎の誕生
1930年、人気漫画家の父と歌人で小説家の母に同行し若干18歳でパリへ渡った岡本さんは、その後、ひとりになってもパリに居続け、以後10年間、刺激に満ちたパリ生活を送りました。
そんな時代に制作された作品は(ナチスによるパリ陥落前に)東京に持ち帰ったものの、戦争によりすべて焼失。それらパリ時代の作品は存在しないとされていたそうですが、本展では近年見つかった、1930年代に描かれたとされる、調査中の作品3点(作品A、B、C)も参考展示。
そのほかにも、戦後、本人により再制作され、ニューヨークにある美術館へ寄贈された作品が40年ぶりに里帰りを果たすなど、必見の作品が目白押しです♪
●(写真左から)作品B、作品A、作品C/すべて1931-33/ユベール・ル ガールコレクション
第二章・創造の孤独
1940年に帰国し、招集。1946年に復員後、わずか5ヶ月で「絵画の石器時代は終わった」とし創作活動を再開。第二章では岡本さんの代名詞となっている、抽象と具象、美と醜などの対極を共存させる「対極主義」の作品を多く発表した、1950年代の旺盛な創作活動をおもに紹介します。
エリアは岡本さんがとくに好み、「燃える命の色」と呼んだ “赤” で統一。ビキニ環礁での水爆実験、それにより被爆した第五福竜丸をモチーフに取り入れた作品「燃える人」のほか、2010年に発見された必見の自画像も!
●夜/1947年/川崎市岡本太郎美術館
●燃える人/1955年/東京国立近代美術館
●自画像/1950年/岡本太郎記念館
第三章・人間の根源
1951年に「東京国立博物館」で出会った縄文土器に深い感銘を受けた岡本さんは、わび、さびといった従前の日本の伝統ではない、もう一つの日本の伝統、人間の根源を追求した作品を発表。
日本各地、そして世界を旅するフィールドワークのなかで出会った土着文化を意識させる、自身撮影による資料写真がパネルやスライドで紹介されるほか、それらの影響があわられ始めた1960年代の作品をクローズアップ。従来との作風の違いにも注目を。
第四章・大衆の中の芸術
個人に所有されることで、人目に触れる機会が減ることを嫌い、作品をほとんど売らなかった岡本さんは、公共芸術(パブリックアート)活動や、誰もが手にし使えるプロダクトデザインにも力を入れました。
第四章では、どこかで見たことのある岡本作品などを中心に、珍しいモザイクタイルを使った作品「太陽の神話」や、ファンにはお馴染みの「坐ることを拒否する椅子」、懐かしの「近鉄バッファローズ」関連、さらに(東京展のみの展示となる)特撮映画のキャラクターや歌舞伎やオペラのドローイングといった幅広い分野での活躍を紹介。
天を舞う、鯉のぼりもお見逃しなく!
●太陽の神話/1952年/大和証券グループ本社
●近鉄バッファローズ関連資料/1987/岡本太郎記念館、夢の鳥/1977/岡本太郎記念館、水差し男爵/1977年/岡本太郎記念館、ネクタイ/1960年/岡本太郎記念館、アロハシャツ/不明/岡本太郎記念館、スカーフ/不明/岡本太郎記念館
●坐ることを拒否する椅子/1963年/川崎市岡本太郎美術館
第五章・ふたつの太陽
1970年開催の大阪万博のシンボルである「太陽の塔」、そしてそれとほぼ同時期(!!)に制作された「明日への神話」という、大作にスポットを当てる第五章。
「太陽の塔」は1/50スケール、「明日への神話」は1/3スケールの下絵での紹介。当時描かれた貴重なスケッチやドローイングの展示もありと、本展のハイライトエリアの1つです! 「太陽の塔」の内部にある「生命の樹」をじっくりと俯瞰できる機会は、なかなかないはずです♪
*「太陽の塔」オリジナルは高さ約40m、(渋谷駅に設置されている)「明日への神話」原寸は幅約30m
エリア内では制作の模様を伝える、貴重なムービーの上映もあります。
●太陽の塔(1/50)/1970年/川崎市岡本太郎美術館
●生命の樹 全景模型/2017年/岡本太郎記念館
●明日への神話/1968/川崎市岡本太郎美術館
第六章・黒い眼の深淵
TV出演やCMで流行語を生み出すなど、幅広い世代からの人気を獲得した80年代。岡本さんは、パブリックアートを除き、絵画作品はほとんど行っていないとされていたものの、死後、アトリエで膨大な作品が発見されるなど、晩年まで旺盛な創作活動を見せていたそう。
最終章では、70年代〜90年代、そして50年代にわたり、岡本さんを長く魅了し続けてきた人の顔、マスクを題材とした作品群をフォーカス。一部作品は過去の作品に”上書き”したものであるなど、とても興味深いエピソードも。
●雷人/1995年(未完)/岡本太郎記念館
ミュージアムショップも熱量がすごい!!
第六章の後には、お待ちかねのミュージアムショップエリアも。本展限定グッズほか、大小様々な商品がズラ〜っと販売されています! 購入できるのは展覧会観覧のみ。お土産にもヨロコばれそうなモノがわんさかです! 資料価値も高いそうな「公式図録」(332ページ)は2800円なり。*図録は通販でも購入可能です。
【 販売グッズ紹介サイト(*紹介は一部) 】 https://taro2022.jp/goods/
こちらも、お見逃しなく!
会場には、思わず、ワーイとなるこんなスポットも♪ どこにあるかは、訪れた方のみぞ知る!!
「太陽の塔」が覗いている〜。「岡本太郎記念館」を訪れたことのある方なら、有名なあのシーンが会場でも拝めます♪
ぬおおおお〜。チマタで超話題の、岡本太郎式特撮活劇「タローマン」が!! なんとタローマンの横に立って、記念撮影ができるんですよぉぉ。
レポートまとめ♪
●稀代の芸術家の作品・仕事が一度に楽しめる過去最大級の展示数
●誰かにいいたくなる、印象度の強い作品がズラーリ!
●時代別に変遷を追える、岡本芸術入門に最適なクロニクル展示
●物欲も刺激する魅惑のグッズも!
いかがでしょう!? 岡本太郎さんを知るディープなファンはもちろん、美術鑑賞はあまりしたことがない・・・なんていう方にもオススメしたい、見る者に訴えかける作品が数多くある本展。インパクトの高い作品が多いため、はじめての美術鑑賞にもオススメです。高校生以下が無料という点もウレシイですし。親子でどーぞ! 鑑賞は日時指定制です。ご注意ください。
●午後の日/1967年/川崎市岡本太郎美術館
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