2024.11.22

特集記事

文・写真: 山さん
2020.08.30

終了しました

【特別企画】みんな大好きだった『としまえん』 役目は終えても、想い出は永遠です♪

としまえん としまえん としまえん

 

2020年8月31日。94年という長きに渡り愛されてきた「としまえん」がその役目を終えます。誰もが1度は訪れたことがあるはずの、そこにあるのが当たり前のように思っていた遊園地に、もう二度と行けないなんて・・・・・・(泣)。
 
そこで今回は、ほんの一部ではありますが、最後を惜しむ家族ずれで賑わう「としまえん」に足を運んでみました! コロナの影響からチケットも日付指定の事前購入制となったこともあり、行きたくても完売していて行けなかった方もきっと多いはず。少しでも雰囲気を味わってもらえれば!

*掲載内容は2020年8月中旬時点での情報で、内容を保証するものではありません。
*掲載写真は一部除きすべて編集部による。

 

 

としまえん としまえん としまえん

 

SPOT DATA

としまえん 【2020年8月31日閉園】

子供大歓迎
親子大歓迎
物販あり
敷地内トイレなし
撮影OK

場所東京都練馬区向山3-25-1
最寄り駅西武線・大江戸線「豊島園駅」から徒歩1分
入園券【子供】500円、【大人/中学生以上】1000円
のりもの1日券【子供】3300円、【大人/中学生以上】4300円
回数券2000円(100円券×22枚)
公式サイトhttp://www.toshimaen.co.jp/

 

としまえん としまえん

 

 

 

「としまえん」とは!?

1926年(大正15年)に開園した「としまえん」は、財界人の藤田好三郎さんが個人で所有していた土地を“運動と園芸を東京市民に広く奨励するため”に開放したことが始まり。
 
その土地を治めていた武士「豊島左近太夫景村(としまさこんだゆうかげむら)」が築城した「練馬城」の居城跡があったことから、当初は「練馬城址 豊島園」という名前だったそう。
 
ちなみに現在でこそ所在地は東京都練馬区だすが、開園当初は「東京府北豊島郡上練馬村」。現在の練馬区が誕生したのは1947年です。

 

としまえん としまえん

 

1929年(昭和4年)には大小プールがオープンし、その9年後には動物園も開園。1944年〜1946年は先の世界大戦の影響で一時閉園。
 
1958年(昭和33年)に世界初の「屋内スキー場」、1965年(昭和40年)に世界初の「流れるプール」、1967年(昭和42年)に花火大会がスタート。
 
としまえんの名物となった木製メリーゴーラウンド「カルーセル エルドラド」は1971年(昭和46年)に導入されました。
 
1977年(昭和52年)には年間フリーパスサービス「木馬の会」がスタート。ピーク時には年間390万人が訪れる、関東を代表する人気遊園地として親しまれました。
 
そして2020年6月12日、としまえんを所有する親会社である「西武鉄道」が公式リリースとして、同年8月31日をもっての閉園を発表(隣接する「豊島園庭の湯」は営業継続)。
 

としまえん
【↑】正門をくぐると歓迎を示すオブジェが。ブタのカルちゃん、うまのエルちゃん。ともに名物「カルーセル エルドラド」からの命名で、カルちゃんはカルーセル、エルちゃんはエルドラドから。奥に閉園を惜しむカウントダウンパネルも。

 

としまえん としまえん
【↑】としまえんブロードウェイとも呼べる園内部へと続くロングストレート。途中にはコラボキャラ「トムとジェリー」の94周年祝いのロードイラストが。

 

としまえん
【↑】ロード左右には大きな造花のオブジェが。遊園地気分を盛り上げる歓迎のもてなしですが、その痛み具合や色あせを見ると、ぞっとそこにたって来場者を出迎え続けてくれたことに対し、感謝です!

 

としまえん
【↑】遊園地といえばの身長確認。エルちゃんの特製計測機は園内各所に。

 

 

【跡地はどうなる!?】
東京都主導による防災公園が整備されるほか、「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ―メイキング・オブ ハリー・ポッター」という映画「ハリー・ポッター」にちなんだ体験型エンターテイメント施設が2023年を目処にオープンするとのこと!
ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ―メイキング・オブ ハリー・ポッター ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 ―メイキング・オブ ハリー・ポッター‘Wizarding World’ and all related names, characters and indicia are trademarks of and -Warner Bros. Entertainment Inc. (c) Wizarding World publishing rights (c) J.K. Rowling.

 

 

 

 

それでは早速見所をご案内!

 

としまえん

広大な園内は大きく2セクションに分かれ、地図右上が「遊園地」、左下が「プール」。駅がある「正門」は右下。大駐車場に付随する「西ゲート入り口」は左上。さらに右中央に「東口ゲート入り口」と、3箇所入退場口があります。
 
今回はうち「遊園地」側を紹介しますが、閉園が決まり大盛況となっていたこともあり、一部で2時間待ちといったアトラクションも。そこで、小学生の子供目線で、1つでも多く! をモットーに乗ってきました!

 

 

としまえんとしまえん

【↑】ちなみに訪れた日は、午後に猛烈なゲリラ豪雨が。雨の影響で運行を、雨漏りなどでその後終日中止としたアトラクションがあったほか、天候にかかわらず始めから終日休止としているアトラクションも複数ありました。一部遊具は痛みもひどく、満身創痍な感じも。そのためすべてのアトラクションは紹介できませんが、ご了承を!

 

 

 

見所/1【カルーセル エルドラド】

としまえん
 
としまえん最大の見所であり、有名すぎるほど有名なアトラクション。1907年にドイツの機械技師「ヒューゴー・ハッセ」さんがが作った歴史的価値も非常に高いカルーセル(=メリーゴーラウンド、回転木馬)なんです。
 
としまえん
 
24体の木馬を筆頭に、豚やゴンドラ、馬車などがすべてを手彫りで仕上げた芸術品といったも過言でないカルーセル。馬の顔なども1つずつ違うんです。手前・中段・奥と、シートは3段階に分かれており、内側にいくほど回転スピードが高いのが特徴。コアなファンは、きっと何度も並び、すべてのシートを試したはず!
 
としまえん
 
当初ドイツにあったものの、1911年にアメリカ・ニューヨーク・コニーアイランドにある遊園地へ移設され、そこが閉園する1964まで活躍。「エルドラド」(=黄金郷)と呼ばれるようになったのアメリカ時代から。閉園後は解体され倉庫で保管されてたそうですが、1969年にとしまえんが購入し日本へ渡ります。
 
再び組み立てられ、1971年から再稼働して2020年8月まで、ほぼ半世紀にわたり現役で活躍しました。
 
気になるのは、としまえんの閉園後。じつは2010年に、100年以上の歴史を持つ世界的に貴重な文化遺産として『機械遺産』に認定されていることから、なにかしらの活用が検討されているそう。
 
解体されたのち2度目の冬眠期間に入ることは間違いなさそうですが、きっとまたどこかでその姿を拝める日がくるはずです!

 

としまえん
【↑】これ乗らずしてとしまえんは終われない! とばかりに多くの方が足を運んだカルーセル。1回の稼働は1分50秒ですが、想い出作りに1時間以上並びました!

 

としまえん
【↑】カルーセル エルドラドの人気の秘密は夜にも。豪華絢爛な、ファンタジー感満点なライトアップも自慢。昼夜問わず、園内でもっとも写真撮影している方が多かったアトラクションでした。

 

としまえん
【↑】閉園を惜しむ惜別のフォトスポットも、カルーセル前に。この前で写真撮影された方、相当多かったのでは!?

 

 

 

見所/2【こんな乗り物、ありました♪】

【ミニフリュームライド】

としまえんとしまえん

水が張った水路を、丸太風乗り物に乗って1周。途中で軽い山越えありと、ちょっとしたスリルも♪
 

【ロッキングタグ】

としまえん

円弧状のレールの上を、左右に大きく揺れるボート体験。予想以上に大きく揺れるため、皆さん思わず「おおおお〜」「きゃぁぁぁぁ」と声が。

 

【スカイトレイン】

としまえん

カラフルなSLに乗って、3mの高台の専用コースを周回。コースの内側下がちょうど休憩用のベンチエリア。食事をとる多くの家族ずれを眼下に、空中散歩を楽しめます♪

 

【スナッピー】

としまえん

動物たちの的に向かって、水鉄砲を発射する乗り物。中心を軸に2人の乗り物がゆっくり回る単純なものですが、子供は歓喜♪

 

【チャレンジトレイン】

としまえん

鉄道を模した乗り物にのって、運転士さん気分を実体験。実際にブレーキをかけたり、マスターコントロールと呼ぶユニットを操作して出力や速度を制御できるんです♪

 

【ミニイーグル】

としまえん

高さ10mまで一気に上昇し、グルグルと回転して空中遊泳を楽しむ乗り物。結構な高さと速さにちょっとビックリしました♪ 導入は2014年と比較的新しい乗り物。

 

【模型列車】

としまえん

アメリカ開拓時代の列車をモチーフとした列車で、サファリパーク風にアレンジした526mのコースを時速10㎞でゆっくり周回。写真の赤と黒の2種類の車両があるそう。

としまえん
【↑】列車が周回するコース脇には動物たちのオブジェも多数。夕方近くになるとライトアップが始まるなど、演出もマル。

 

【ミステリーゾーン】

としまえん

2人乗りの乗り物に乗って館内を巡る乗り物。エントランス部に動物の化石などの演出があるため、てっきりインディジョーンズのような開拓系アトラクションかと思いきや、内部は日本のドロドロとしたお化け屋敷。ギャップに驚きました・・・。

 

アーカイブ企画も

としまえん

園内各所にはごらんのような、いまはなき懐かしのアトラクションを紹介したアーカイブ紹介も。歴史ある遊園地だからこそできる企画です。

 

 

 

見所/3【さらに、こんな乗り物も♪】

【フライングパイレーツ】

としまえん としまえん

写真が判りにくくゴメンナサイ! 大混雑しており乗れませんでしたが、フライングパイレーツは左右に大きくスイングし、地上45mまで上がって下がる絶叫系アトラクション。園内1の大型アトラクションのため目立ち、夜はご覧のようにライトアップ!

 

【フリュームライド】

としまえんとしまえん

丸太型の小舟に乗って、水路を勢いよく前身。ラスト高台から一気に急降下する絶叫系。浴びる水しぶきが、遊園地に来た〜と実感させてくれるんです。このアトラクションもかなりの人気で、順番待ちで2時間!

 

【サイクロン】

としまえん

こちらもあまりの混雑ぶりに乗ることを断念したジェットコースター。園内を広く高い位置から広く周回する絶叫マシン。

 

【オートスクーター】

としまえん
人気のカーチェイスアトラクション。予測不能な動きを制御して乗りこなすアトラクションですが、途中のゲリラ豪雨による雨漏りにより、まさかの運休中止に。乗れませんでした・・・。残念すぎる(泣)。

 

 
 

見所/4【まだまだ、あります♪】

 

としまえんは単に乗り物に乗って遊ぶだけでなく、自分で考え行う“挑戦系”とでもいえばいいのか、縁日系を始めとしたアトラクションの数も多いんです。

 

【こどもの森】

としまえん としまえん

ちびっ子はもちろん、家族みんなで楽しめる、大型プレイスポットが園内奥に。「模型列車」に乗るとその脇を通過するのですが、とにかくデカイ。滑り台が長い。ここも雷雨で途中から利用中止に。遊べませんでした・・・(泣)。
 
2016年リニューアルと、このカタチとなりわずか4年でその役目を終えるなんて・・・。もったいなさすぎる!!

 
 
【宝石探し】

としまえん としまえん

水槽内の砂の中に隠された宝石を探すゲーム。別料金でしたが、宝が出やすいこともあり子供ははしゃぎまくってました♪

 

【そのほか】

としまえん

縁日のようないろいろなアトラクションやゲームといった、その都度料金を払って楽しむスポットの多さも、としまえんならでは。とくにカーニバルタウンと称する屋内スポットの充実度は目を見張るものが。
 

としまえん
【↑】カーニバルタウン内には、94年間の感謝を表すこんな認定証撮影スポットが。粋なはからいですよネ!

 
としまえん

【↑】レストラン「キュートリバティーベル」内には、なんとビンテージカーが2台も。1台はドリンクバースタンドになってました♪

 

 

 

今回実際に乗れた、遊べたアトラクション、紹介できたアトラクションは一部でしたが、アナタの記憶に残っている乗り物は、一体何個あります!?

もう二度と訪れることができない「としまえん」ですが、記憶に残る遊園地だったことは確かですよね。

 

世代を超えて愛された「としまえん」、
ありがとう〜。
 

としまえん としまえんとしまえん

 

 

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